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「猫舌」はスペイン語で食べ物!? お魚くわえたドラ猫もことわざになっていた!

私がサポータークラブで活動しているganas(開発メディア)では、ベネズエラの人たちと交流しながら語学を学ぶ「命のスペイン語レッスン」が行われています。

オンラインで参加できるスペイン語レッスンで、今回は「猫のことわざ・慣用句」についてディスカッションしてみました!

きっかけは、朝活仲間であるOKEさんによる『Hello・From・カナダ』という番組配信の中で、「日本語の”猫舌”を表現したいときに、一語で言い表せる英語がなくて、一々説明するのが不便」とおっしゃっていたことでした。

猫舌はスペイン語にあったけれど

スペイン語にlengua de gatos(猫舌)という表現はないか尋ねたところ、返ってきた答えは galleta(お菓子)でした!
そっちか!!
日本にもある「ラングドシャ」(フランス語でLangue De Chat=猫の舌)を指してしまうというのです。

日本でも「猫の舌」という商品名で販売されているお菓子がありました。
熱海のお土産として親しまれているそうです。

「猫に小判」的なことわざはあった!

Para pasar el rato se puede limpiar la cabeza al gato
「猫の頭を拭いて時間をつぶす」
というのは、猫は自分の頭は自分で毛づくろいをしてきれいにしているので、わざわざ猫の頭をきれいにしようとするのと同じくらい時間のムダであることのたとえだそうです。

日本語の"dar dinero a los gatos"(猫に小判)は、猫にはお金の価値がわからないので、猫にお金をあげるのと同じくらい意味がないことのたとえ。スペイン語のことわざと、少しは共通点があるようです。

犬猿の仲は、スペイン語では犬と猫の仲

仲の悪い人どうしは
parecen perros y gatos(犬と猫のように見える)
と言うそうです。

日本では、犬と猫はよく一緒に住んでいて、Youtubeやマンガに描かれていると話したところ、どんなマンガか尋ねられたので、Xに連載されている松本ひで吉先生のマンガを紹介しました。

「猫をかぶる」は意味が逆だった!

次に教えてもらった慣用句は、
Cara de beato y uñas de gato
「ご機嫌取りと猫の爪」
です。

他人の前では誰かをほめてへつらっている人が、周囲に誰もいないときは本性をあらわすという意味です。

日本語の「猫をかぶる」(llevar la piel de un gato)では、猫のほうが他人にこびるほうの人格を指しているので、スペイン語では逆ということが分かりました。

「お魚くわえたどら猫」がことわざになっていた!

さらに教えてもらったことわざは、
Sardina que lleva el gato nunca vuelve al plato
「猫がくわえて行ったイワシは皿に戻らない」
でした。

それはもう、「お魚くわえたどら猫♪」のシーンでしょ!と思ってサザエさんのワンシーンを紹介したら、まさにそれだ、とのこと。
「相手を刺激しそうなものは、置かないほうがよい」とか「失ったものはもう戻ってこない」といった教訓があるそうです。

日本では、陽気なサザエさんというだけで教訓はないですが(笑)。

猫舌も猫背も通じない国が多い?

英語では「猫舌」にも「猫背」にもcatを使わないようですが、スペイン語でも「猫舌」「猫背」にgato(猫)を使わないことが分かりました。

もし「猫舌」「猫背」を英語圏やスペイン語圏の人に説明するとしたら、日本人が猫をどのように観察しているかということから説明する必要があるのかも、と思いました。


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