「一般社団法人つなげる30人」は何を目指すのか? 〜ビジョン形成過程とコミュニケーションについての検討〜
前回のこの記事の続き的な位置付けでもあります。
2023年4月に地方統一選挙も終わり(額に帯状疱疹ができるほどストレスフルだった)、少し休めたGW明け、カフェでゆっくり大学の先輩の編集者の方と対話する中で、一般社団法人つなげる30人が何を目指すのか、について問われたので一旦、言語化を試みた。その時のアウトプットがこれだ。
このときは「ビシっと決めてやったぜ」と思っていたのだが、今、改めて見るとどうも鼻につく。。
それはそれとして、このときは一旦、まずは捻り出したアウトプットだったし、出さないより出したほうが良いとは思うものの、これはまだあくまでも「僕」の考えであって、例えばこれがリッツカールトンホテルのクレドのように、会員(≒全国のつなげる30人メンバー≒900人くらいいる)に仮に配ったとしても、郵便ポストに入ってある下らないDMくらい即捨て対象になるだろうなと思う。
ビジョン検討委員会
だったらば、ということで、こういう場合、よくやるのが「ビジョン検討委員会」みたいなものを立ち上げ、有識者を招き意見を聞いたり、時にワークショップを通じて様々なアイデアを出し合うなどして、「ビジョン形成プロセス」に参加してもらうことで、当事者意識を高める方法がある。(自身もそういうワークショップ企画が本業でもあるため、案件として請け負ったこともある。)
最終的に、事務局(的な機能を持つセクション)が、意見を取りまとめ、審議を重ねながら、アウトプットの質を高めていく。(結構時間がかかる)
話題は逸れるが、大学時代の講義で「ビジョン形成とコミュニケーション論」というのがあり、担当教授のゼミ生だったことからSA(Student Assistant)をしていた。ビジョン本とされる本(トフラーの「第三の波」、マクルーハンの「メディア論」そして、田中角栄の「日本列島改造論」等)をグループワークで輪読したりしていて、結構、楽しい授業だったことを覚えている。その時、教授が常々仰っていたのが「ビジョンとはワクワクするものじゃなくてはならない」というのがとても印象に残っている。
感じていた寂しさ
社団を立ち上げてから、「この社団のビジョンやミッションやプランをこんなに一生懸命考えているのはひょっとしたら自分だけで、そんなに皆にとってそんなに大事なことじゃないんじゃないか。」と不安に、そして寂しく思うことが結構あった。(でも、一方でメンバーからすると、こちらも発信をしていた訳では無いので「一体、あの人は何を考えてるんだろう?」と思っていても不思議ではない。)
でも冷静に考えると、それはそれで全然仕方がないのだ。
だって、そもそも各エリアのメンバーは自分たちのエリアを盛り上げるために「つなげる30人」を行っているのだから。(そもそも「つなげる30人」はそういうコンセプトだ。)
僕は、たまたま、ほとんどのエリアの立ち上げ・運営に関わっているから各エリアがつながることの魅力や可能性がイメージできるだけに過ぎないのだ。(例えが悪いかもしれないが、幕末のジョン万次郎の気持ちに近いのかもしれない)
なので、この2ヶ月、できるだけオンラインとリアルで「エリアを跨いだ交流」を体験できる機会を作る事で、本当に他のエリアにも「つなげる30人」のメンバーがいることや、そのメンバーと出会い、対話することから何かを感じ取ってもらおうと試み、非常に手応えを感じることが出来た。
皆でワクワクするビジョンをつくりたい
僕は代表理事ではあるけど、この社団は僕だけのものではもちろんない。この社団はあくまでも会員のためのものであってほしいと願っている。実際、「一般社団法人とは何か?」と問われればシンプルに「その法人のビジョンに共感している会員の集まり」なのだ。
今回、この記事を書きながら改めて感じたのは、他エリアとつながる事を楽しいと感じたり、可能性を感じてくれているコアメンバーと共に、ビジョン、つまり「この社団はどうありたいか」について対話を重ねたいという事だ。
それが遠回りだけでも、全てに優先する事項だとあらためて感じることが出来た。
そして、前述の「第三の波」から学べるように、「ビジョン」とは、まだ現状存在も実現もしてない(あるいは予兆はある程度)ものなのだ。
だからこそ、そのまだ見ぬものを、まだ知らぬ世界をビジョンとして示し、そして分かりやすく魅力を伝え、仲間を増やし、その実現のための計画を作って実行していく必要があるのだろう。