パイプの置きすぎ問題
こんばんは、かしわ天です。
タイトルを見ても何のことかわからない人が多いと思います。
1ヶ月前の自分もそうでした。
「パイプの置きすぎ」とは以前紹介したSAVE THE CATの法則(以下SAVE)で紹介されている事柄です。
超大雑把に言うと、「作品のつかみ(SAVEでは状況説明とも呼んでいる)が長すぎるのは良くない」という内容です。
いかに面白い作品だろうとつかみが長すぎると見る人は飽き、作品から離れる可能性が高くなるとも説明しています。
自分自身もつかみが長すぎると飽きるきらいがあります。
作品を作るということは伝えたいことがあるに決まっています。
それを伝えるために前準備が必要なことは否定しませんが、長すぎる前準備は作品の良さを殺してしまうと思うのです。
もはやこの長い前準備だけで見る人に悪印象を与えてしまうとすら言っていいと思います。
これまで触れてきた漫画、アニメ、映画においてこれを感じることは多々ありました。
自分はそれを「テンポが悪い」と思っていましたが、突き詰めると「パイプの置きすぎ」に尽きるのではないでしょうか。
少し話は逸れますが、自分の好きな漫画である「アンデッド・アンラック」の作者である戸塚慶文先生もこの点は意識していると話していました。
これを意識して読んでみると、確かにパイプを極力少なくし、話が進むことが最優先である作りになっていると感じます。
記憶違いかもしれませんが、他のジャンプ作家も同じようなことを言っていた記憶があります。
さらに第一話はそれを強く意識した作りになっているように感じます。
つかみではありませんが、話が進むにつれてテンポが悪くなる現象は連載漫画においてよく見られますが、これも結局は「パイプの置きすぎ」ではないでしょうか。
テンポが悪くなるのは描きたいことのための前準備が多くなった結果でしかないと思うので。
パイプを置きに置いた結果がとてもおもしろくても、自分自身はパイプを置きすぎていると感じた時点で読むことを億劫に感じてしまうのです。
これが原因で読まなくなった漫画は数知れずです。
パイプが少なければ少ないほど良いとも思いません(なさすぎると話が分からなくなりますし)が、置きすぎるのは本当に問題だと思います。
自分の話ですが、職場の先輩に業務に関する説明をする際にパイプを置きすぎてしまう癖があり、「結局何が言いたいの?」としばしば言われます。
いい加減改善したいです。
ではでは。