週刊少年ジャンプ #WJ1 【感想】
11月末締切の新人賞への投稿が終わり、狂ったように漫画を読んでいる今日この頃です。
ラノベ公募勢としては、もっとたくさんのラノベを読むべきなのでしょうけれど、しかし、インプットの効率は圧倒的が漫画が優れていると個人的には思います。
効果的なアウトプットのためには質の高いインプットが不可欠であることは言うまでもありません。いい食事でしか、いい筋肉がつかないように。
ここで言う「質の高いインプット」とは、「心を動かす物語に出会うこと」を指しています。
そして、心を動かす物語に出会うために必要なのは量です。即ち、試行回数を増やすことです。量を極めた先に、質が存在しています。
小説やアニメよりも短い時間で多くの作品を消化(昇華)することが可能という意味で、漫画は比較的インプット効率の高いコンテンツであると思われます。
随分と脱線しましたが、つまり、漫画が大好きだということです。
ただ、最近は読んでいる漫画の本数が多すぎて、読み方が雑になっているという弊害が生じています。
だからせめて、週刊少年ジャンプくらいは丁寧に読みたいと思い、そのためにはアウトプットの場を設ける必要があると考えたことから記事してみようと思いました。
いつまで続くか分かりませんが、ビールを片手にだらだら更新していきます。
あと、普通にネタバレありです。
人造人間100
4.5点(5点満点)
掴みは最高。新連載4本の中では一番よかった。
1話の中にその物語の目的や動機、向かうべき道筋が描かれつつ、世界観を提示。説明的になり過ぎず、情報量が程よい。一読しただけですんなり身体に入ってくる。
個人的に1話で「こんな結末に向かっていますよ」と提示することは結構大切な気がする。物語を読みやすくする秘訣というか。
家族を失った主人公と、恋人を失くしたモブキャラ。
同じ絶望を抱えながらも、主人公はモブキャラとは対照的で、失意に沈むのではなく強く生きる。あの真っ直ぐさは見る人を惹きつける。少年漫画らしくて、週刊少年ジャンプで連載する意味を感じられた。
あとプロローグが小説っぽくて好きです。
とても
僕とロボコ
4.0点
アニメ笑いました。本誌もいつもどおりの安心感。
SAKAMOTO DAYS
5.0点
大佛ちゃんかっこよすぎ問題。
殺しが普通に溶け込んでいる様を「シュール」と受け取ることが出来て笑えるのはこの作品ぐらい。普通はリアリティのなさを指摘されたり、説明が求められる。面白さを積み重ねて読者を獲得していったからこそ成し得るもの。細かいことは面白さで黙らせる感じ!
どれだけ歪んでいようとも、殺しに意義や動機があるのが良い。物語に納得感や説得力をもたせると同時に、キャラクターへ感情移入していく。
という台詞は格言だと思います。
呪術廻戦
3.5点
正直、渋谷事変が終わったぐらいから理解できていない。
単行本を買って読み直さないとなって。
イチゴーキ!操縦中
2.5点
なんとなく、「守れ!しゅごまる」を思いだす。
アオのハコ
4.5点
雛と菖蒲。
菖蒲の株価が急騰。
菖蒲視点で雛を描くことで、より負けヒロイン感が際立つというか……。でもそれが却って切なさを掻き立てる。淡々と流れていく日常パート(ゲーセン)が切ない。どれだけ大喜のことが好きなの……って。余計に応援したくなっちゃう。
そして、さすが三浦先生、上手だな……って思うのは、雛を描きつつも、菖蒲ちゃんの本当は健気で人思いのところまで表現しているところ。
この漫画がただの恋愛ものにとどまらないのは、物語やキャラクターの深みにあると思うけれど、それはこうした表現力のなさせる技。
一ノ瀬家の大罪
4.5点
中島的には翼に裏切られた!と思っていじめていた、と。でもそうじゃない、と。
最後の「そうじゃないだろー!」は、普通の漫画なら、助けてあげるムーブ何だけど、タコピーで鍛えられた俺たちには分かる。これは、絶対にフリ。ここからもう一段突き離すはず。
家庭の事情は伏線かな?急に暗くなったのは?家庭崩壊してたっぽいし。
マッシュル -MASHLE-
3.0点
こういう感じだよねーって。
ジャンプ的展開。脱力系超最強主人公。SAOのキリト的な。
この瞬間のために、引っ張ってたんだろうなーと。
あかね噺
4.5点
弟子を持たない大御所の凄みを描いてから⇒その信念を捻じ曲げてでも持った落語家とは一体何者なのか?というのが流れ。
その落語家の演技を側から解説する様子で客観性をもたせる。「凄さ」って主観的で抽象的だから、第三者を交えることは説得力を担保させる要因になる。
弟子を持たない師匠の弟子 否定から打ち消し
女性には無理だと言ってからの女性を前面に 否定から打ち消し
この流れで、如何に女の落語家がすごいのかを表現。
見開きを大きく使った、線の太い作画も派手さがあって○。
暗号学園のいろは
3.5点
西尾維新らしいテンポ感=会話劇。次から次へと展開が降ってくる。
凍の提案を魅力に感じている様子のいろは。けれどリアクション的に、好戦的に振る舞う様子からは、多分、自己肯定感が低いから断った訳ではなさそう。
いろはのキリッとしたコマ。西尾維新に飲み込まれるだけじゃない作画の意地を感じる。引きもいい感じ。
もっと面白くなるはず!期待!
ウィッチウォッチ
4.5点
さすがのクオリティ。
やっぱり、シリアスよりもギャグ。
監志くんまじ好き。
ギンカとリューナ
3.5点
せっかくのセンターカラーの割には地味。
本が好き→人と人とが〜の件は美しい流れだった。あとはこの物語における魔術の定義を今一度。
急速に不穏な空気になって、物語が展開。
逃げ上手の若君
4.0点
先週がんばったこじろうに代わり保科のおっさん。主人公陣営補正ではなく。
対戦相手に感情移入させるのずるい。圧倒的作画。
夜桜さんちの大作戦
3.5点
いつまでおとんと戦っとんねん!とは思うけれど。でも好きなんだよなー。アニメ化しないのかなー。
大東京鬼嫁伝
3.0点
出てくるヒロインがみんな情緒不安定なのは作者の性癖なのか。
まあヒロインってそのくらい傍若無人のほうが良いと言うか、ある意味で、物語を展開させやすいから便利なんだよね。そんなにたくさん必要?とは思うけど。掲載順的にそろそろやばそう。
作画は今のジャンプの中で一番好きなんだけどなー。頑張って欲しい。
PPPPPP
4.5点
一瞬、「左ききのエレン」かと思う内容だったけれど、フルスコアのタイトル回収は美しかった。
「化けた」と言われるけれど、天才は生まれつきのものではなくて、正しい器を見つけられた状態のことだと。
「左ききのエレン」が優れた漫画である理由のひとつに「才能」を定義した点を挙げることができると思うけど、そういった意味では、この漫画では「天才」とは何たるか、みたいなものがテーマの一つでもあると思うので、このまま突っ走って欲しい。
それこそ、「天才」にしか描けない凄い漫画だと思う。
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