エッセイ:女の子になりたい男の子

(※注:本記事はバカデカ主語でLGBTQについて語るものではないので肯定も否定もしていない。)


友人との話で少しモヤモヤしてしまったので稚拙な文章でご勘弁を。
”この友人”に向けたものなのでその他の人には一切関係のない文章です(前置き)



友人の一人に「女性になりたい男性」がいる。
念のため少しボカして書く。

しかし彼は世に言うLGBTQでもトランスでもない。


女装はしていないが、女装子に近いマインドを持っているのかもしれない。


曰く、彼の自己分析はこうだ。

・自分は顔が良くない
・自分は太っている
・自分は眼鏡である
・自分は薄毛である
・自分は多汗症である
・自分は女性から忌避される男である


まあ、言いたいことはわかる。
僕から見ても、努力は嫌いで甘いものも我慢せずダイエットをした話も聞いたことはなく言い訳が得意で他人をdisることが好きで…etc…

単純に性格だけでもなかなかひどいが……

まあそれでも人間として良いところがあれば関係は続くのだけど。



さて、そんな彼は「女性の何に憧れるか」をまるで答えてはくれない、しかし女性性への憧れはあるらしい。

色々と疑問は残るが、話している内に少しずつ核心が見えてきた。



彼はこれまで一人だけいた恋人に裏切られ、過去にも女性にいじめられ、職場でも女性の上司にパワハラとヒステリーを受けており、痛く女性恐怖症なのだという。


そんな彼が”女性になりたい”となるのか、なるほど。


通常、女性嫌悪になりそうなエピソードだと思ってしまうがどうやらそうではないらしい。



女性への興味関心を否定はしていないが、女性は怖い。
女性へのトラウマは多々あるが、自分が悪いと解釈して心のバランスを保っている可能性も考えられる。
彼が女性を語る際に口にするのはいつも「女性であることのメリット」がほとんどで苦労に目は向かないらしい。


もしかすると「女性であればこの状況にならなかった」という願望が彼の中に根付いている説が強まってきた。



そう仮定するとこの話は単なる「弱者男性」の話になってしまう。

me tooを始め、現在では女性の発言が以前よりも明確な力を持つ世の中になってきた。

男性対女性の性差の構図。
ここに「弱者男性」のことが入っていないのは有名な話。

声を挙げている女性達よりも弱い存在の男性は、そもそも視界に入っていないのである。




女性になれば解決すると思っているとして、彼はどういった女性になりたいのだろうか。


彼はアットコスメを見たことはあるだろうか。
コンプレックスを抱えた女性がどういう対処を知っているか調べたことはあるだろうか。
整形界隈を見たことはあるだろうか。
「4℃はいらないけどサイゼは好き~」くらいの話ができる女友達は居ただろうか。


段々と「美容に微塵も興味ないし体型やオシャレや努力もする気はないけれど女性になってチヤホヤ甘やかされた~い」と言っているように聞こえてイライラしてきてしまった。

それは男性でも女性でもΩでも需要ないです。
チヤホヤされたいならせめてそこは努力せぇ!

あっ、これがもしかして「性別由来の優しさ」ってやつ???



実際の意見を聞いてみたく思い数人の女友達にも聞いて回ったが、満場一致でブチギレあそばせていた。



べつに女性に憧れることが悪いことだとは思わない。

女の子だってライオンになりたいって歌ってるし。

家猫になりたいライオンもいると思う。
でもSNSでバズるために芸を仕込まれたらライオンならキレると思う。
それなのに戦えないネコの気持ちはわからないだろう。

野良猫になりたい家猫もいるだろう。
人間から見たら「ゴミ捨て場の残飯よりチュールを貰っている方がマシだよ」って思っちゃうよ。
窮屈なのはわかるけどね。




一度彼に「自分の中の女性の優先順位」を聞いたことがある。

曰く、「赤の他人→付き合い薄い同性など→付き合いの薄い女性→気の許せる男友達→会話する関係の女性」とのことだった。


んん~~~~、女友達はいないのか?


同性はそんなに好きじゃなくて、基本的に女性の方が優先で、自分に優しくしてくれる女性なら誰でもいい……?


......。


..................。


..............................。


オマエそれ、異性に相手にされないことから来たただの変身願望じゃないか……?

(なんという不毛な話)

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