キングの塔
神奈川県庁へ訪問して、打ち合わせを行った。
終身建物賃貸借制度についての打ち合わせ。
この制度を上手く活用できれば、賃借人は生涯同じ家に住み続けることができるので安心して暮らせるし、賃貸人は契約が安定的に終了するので、契約終了後に発生するさまざまな手続きをよりスムーズに進めることができる。
だから、私もこの制度を活用して、問題を抱えている高齢者の住居の問題に少しでも貢献したいと考えている。
しかし、今日はその話ではなく、神奈川県庁の建物について。
打ち合わせ後、同席していていただいた行政書士の先生が、
「新庁舎の隣にある本庁舎の中入りました?すごいですよ」
とお誘いいただいた。
本庁舎の外観だけ見て、写真撮っただけで、満足した風を装いスルーしようと思っていたけど、興味が湧き、一緒に見学することにした。
下の写真は正面玄関ではなくて、裏のエントランス。正面からは撮り忘れました。
昭和3年に竣工した、キングの塔と呼ばれている神奈川県庁本庁舎は迫力満点だった。
当然ながら歴史的な趣を感じる。
今の時代にはなかなか作れない装飾があちらこちらに散りばめられ、贅沢な建築物だ。
今ではこれほど贅沢なものは作れないと思う。
コストがかかり過ぎる。
建築当時はメリハリのなるお金の使い方ができていたんだろう。
時の経過とともに建物からにじみ出る味。
こんな素晴らしい環境が人生の一部になる神奈川県庁の職員はうらやましい。
グレードの高い建物を建設することで、権力を示すことができる。
この建物なら十分に示すことができたと思うし、今でも感じる権力の大きさ。
建物のあちこちに使われている装飾は、おしゃれだし、今の日本ではあまりできていない先行投資だと思う。
古くてい良いものを真似して作ろうとしても現代にはもう技術的に作れなくなってしまうかもしれない。
コストは高くても、本当に良いものを作ると後世にも残るから、最終的にはコスパは良くなる。
良いものが作ることができれば、修繕しながらでも、良き建物を後世につなごうとするチカラが働く。
海辺から陸地を除くと、一番趣を感じる建物がキングの塔だった。
私も生きている間にキングの塔のような良い建物を作る手伝いができるかな。
夢を持ちながら、明日も仕事をしていきたいと思う。
神奈川県庁は無料で入れるし、5階から階段で昇ったところに、展示室があり、そこから屋上にも出れます。
眺めは最高。