コロナ禍でイベントを開催!ニューノーマルなイベントの新しい開催方法を模索した!!【柏 ナイト空市2020】
コロナ禍ではイベントを開催できないのか!?
新型コロナウイルスが感染拡大し、商業は著しいダメージを受けました。
いまだ感染者が増えている中で、個人商店で組織された商店会でのイベントは、各地で開催断念・中止を余儀なくされています。
千葉県柏市にある、私たち柏銀座通り商店会も、2012年から毎年、春・夏(柏まつりと同時開催)・秋の年3回、地元個人店が腕をふるった料理を提供するグルメイベント「空市」を開催してきましたが、2020年春の開催は断念しました。夏の柏まつりは元々オリンピック開催予定だったことから中止になっていたため、ここも開催を断念しました。
今現在(2020年10月中旬)、政府による緊急事態宣言・行動自粛要請が発令していた当時よりは、商店街を歩く人が少しだけ増えてきたように感じます。
しかし、緊急事態宣言・行動自粛要請で失った時間・売上・お客さんを取り戻すまではまだ程遠く、個人店およびそれを組織する商店会は苦境に立たされ続けています。
今年春の「空市」を断念して以降も、商店会としてはず〜っと、このコロナ禍で「空市」を開催するにはどうしたら良いか?…議論を重ねてきました。
2012年から「空市」を開催し続けてきまして、その知名度は高まり、昨今では、来場者数が200人を超え、冒頭の写真や下の写真のように、通りに人があふれ返る程までになりました。
「イベント=人がたくさん集まるところ」だけど…
コロナ前は、大体こう考えていました。
「イベントというのは、人がたくさん集まるところ」で、イベントを主催する立場からすると、「イベントは、人をたくさん集めること」
しかしこの度のコロナ禍においては、「人をたくさん集める・集まる」というのは、厚労省が警鐘を鳴らしている、三密(密閉、密集、密接)を避けましょう!…というのに反します。
じゃあ、「人が密にならないイベント」を開催するためにはどうしたら良いのか?・・・・・それこそが、このコロナ禍でイベントを開催するにあたっての一番最初の壁でした。
「人が密にならないイベント」というのは、言い換えれば、「人をたくさん集めないイベント」ということです。言葉にするのは簡単ですが、いざどうするか考えると、その結論を出すまでには時間がかかりました。
商店会の役員を中心に、何度も何度も話し合いを重ね、ようやく一つの結論を出すことができました。それが、これからお話しする、今回の『ナイト空市』を開催する方法です。
コロナ禍でイベントを開催する3つのポイント
①「人をたくさん集めないイベント」にすること
前述した通り、コロナ感染拡大の予防対策としてまず大事なのが、「人をたくさん集めないイベント」にすることです。
これまでの「空市」は、出店者が所定ブースで料理を販売し、来場したお客さんがその店先に並んで購入するスタイルでした。お祭りなどをはじめ多くのイベントも同じスタイルだと思います。
この行列(三密)を作らせないという観点から、『事前予約制』にしました。
事前にWEB上で出品メニューが分かり、それを事前に予約してもらい、イベント当日は、ソーシャルディスタンスが確保された特設テラス席に座ったまま、予約したメニューが配膳されるようにしました。
これによって、店先に行列を作ることもなく、お客さんはゆっくり席に座ったままお食事を楽しめるようになります。
また事前にメニューを予約してもらうことで、出品者も料理を準備する数が把握できるので、フードロスをなくすことにも繋がるメリットがあります。
②出店者の強み、面白みをウリにするイベント
イベントとはそもそも、楽しさ・面白さが求められると思います。そこで、「特別セレクトメニューコース料理」を堪能してもらう形にしました。
いわゆるコース料理のように、「前菜」「メイン」「食事など」というカテゴリに分けて、各店が得意料理を出品してもらいました。
出店店舗数が12店で、「前菜」9品、「メイン」10品、「食事など」15品が出品されましたので、9×10×15で、最大2700通りにもなるコース料理の中から、お客さんが自分の好みに合わせたコース料理を選べるということです。
「前菜」はあのお店の○○○で、「メイン」はあっちのお店の△△△で…
というように、普段では体験できない組み合わせのコース料理を楽しめるイベントにしました。
③低コストで主催者・出店者両方の負担を減らす
主催者としては、ナイト空市公式サイトを制作し、そこに予約フォームを埋め込みました。この制作費は制作にあたっての作業対価以外、特別な費用はかかっておりません。有料のシステムやアプリなどは一切使わずに制作しました。
また出店者としては、出店料はゼロで、各自の出品メニューの売上が100%入るようにしました。先ほどもお話しした通り、フードロスがないので、最悪、出品メニューが予約なければ売上はありませんが、マイナスはありません。予約数が多いほど売上も多くもらえる仕組みです。
以上が、このコロナ禍でイベント開催するために考えた大枠です。
全国各地の商店会が、このコロナ禍で非常に苦しい状況が続いていると思います。この『ナイト空市2020』が成功することはもちろんのこと、それが他の商店会の今後の参考になれば幸いです。
そのためにも、気になる商店会さんはぜひ視察がてらご参加ください笑