ドラマ『スニッファー ウクライナの私立探偵』シーズン2 第1話 ビート分析 1
最近はまっている海外ドラマのビートについて考えてみたいと思います。
ウクライナのドラマははじめてで、これまで見てきた英語等とはまた違ったリズムで、とても新鮮な印象。
この記事では、ビート分析するにあたり、『SAVE THE CATの法則で売れる小説を書く』(ジェシカ・ブロディ 著/島内哲朗 訳)を参考にしています。
今回は、「始まりの光景」「語られるテーマ」「お膳立て」までを分析したいと思います。
ビートシート
ドラマ『スニッファー ウクライナの私立探偵』シーズン2 第1話
監督:アルチョム・リトビネンコ
キャスト:キリル・カロ
10のジャンル:どうしてそんなことを?
1 始まりの光景
【現在】重症のスニッファー
2 語られるテーマ + お膳立て
【過去(3日前)】SBIの新メンバー紹介
3 カタリスト
【過去】2つの遺体発見
4 悩みのとき
【過去】現場の操作を開始
5 デス
【過去】47分署の主任が怪しい
6 二幕に突入
【過去】タチアナの夫
7 Bストーリー
【過去】スニッファー妻とタチアナ
8 お楽しみ
【過去】マリーナ事件浮上
9 ミッドポイント
【過去】マリーナ事件の目撃者が殺される
10 忍び寄る悪者
【過去】スニッファーとタチアナ
11 完全なる喪失
【過去】怯えるタチアナ
12 闇夜を彷徨う魂
【過去】がっくり来ているスニッファー → 目撃情報
13 三幕に突入
【過去】3つ目の遺体発見
14 フィナーレ
【過去】真犯人と対峙
【現在】スニッファーが一命を取り留める
真犯人はシェツフォフ
シェツフォフが男と揉めている
なりすましは4件ある
シェツフォフ逃走
男がシェツフォフ殺害
男自殺
15 終わりの光景
【現在】スニッファーを狙う狙撃手
以下、ビートをひとつずつ見ていきます。
1 始まりの光景
「重症のスニッファー」
〇 病院。夜
看護師、ビクトルが、あわただしくストレッチャーを走らせます。みんな緊張した表情。
ストレッチャーに乗っているのはスニッファーです。
出血がひどく、意識もなさそう。
重症です。
このビートは、「何かしているヒーロー」をみせるところですから、
「重傷を負い、オペ室に運ばれるスニッファー」
をみせているということで理解しました。
2 語られるテーマ + 3 お膳立て
「SBIの新メンバー紹介」
〇 連邦捜査局SBI。午前。3日前
ビクトルの職場では、人事異動やらなにやらで、少しあわただしい感じ。
このビートは、「ヒーローの生きている世界」を、複数場面にまたがって見せることろです。
ここでのヒーローは、スニッファーの相棒(といっても全然いいですね、この2人は)であるビクトルで、
「ビクトルの職場のメンツが新しくなっている」
のを、いくつかの場面によって、見せてます。
以下の感じです。
〇 SBI第1課 特別捜査チームの部屋
人事異動により、机を片付けている部下と会話するビクトル
〇 SBI局長室、受付
ビクトルが気に入っている局長の女性秘書ではなく、別の男性がいる
〇 SBI局長室
局長から、「彼女は産休に入った」と聞いて、意気消沈するビクトル
〇 大型の駐車場
車上荒らしの男を捕まえる、活発で美しい女性
シーズン2、新しい物語が始まりますよー、という気配をバリバリ感じます。
これで<お膳立て>ができました。
ちなみに、<語られるテーマ>は敢えて見つけなくてもいいかなと思いました。
次回は、<カタリスト>から見ていきたいと思います。