13歳からの地政学(田中孝幸 著)
読む目的
地政学とは何かを知る。
地政学を学ぶメリットを知る。
1日目 物も情報も海を通る
世界の貿易はほとんどが海を経由し、海を支配するアメリカが仕切り役になっている。このためアメリカのドルが世界中の貿易の大半で使われている。
アメリカは自国通貨で外国から物を買うことができるので、豊かになっている。
情報も海底ケーブルを使ってやり取りされるので、海を押さえれば情報を押さえることができる。
目標やそのための計画がなければ、どんなに強力な武器があっても、どんなに重要な情報を手に入れても、それらを使いこなすことは難しい。
経済成長に必要なのは、新しい技術とたくさんの人。
人の流れも地球上で常に激しく動いている。人の流れを見ていれば、どの国にどんな可能性があるかよく分かる。
2日目 日本のそばにひそむ海底核ミサイル
核兵器は以下の条件がそろって初めて最強のアイテムになる。
原子力潜水艦
海中からミサイルを発射する力
潜水艦を隠すための深くて安全な海
中国が原子力潜水艦を隠すために、深さのある南シナ海が必要となる。
領土というのは、ぼーっとしていたら取られるというのが世界の常識。
国際法には強制力は弱いが、世界の国々が国際社会で共にうまくやっていこうと作ったルールには重みがある。
遠交近攻:遠くの国と仲良くして近くの国の脅威に対応する
日本の遠交近攻は、アメリカと中国の仲が良くないから成り立っている。
どちらかが絶対的に正しいことや悪いことはなく、立場の違いがあるだけである。
3日目 大きな国の苦しい事情
長い陸続きの国境は管理が難しく、領土を守るのにも大きな困難が伴う。
多くの大国の侵略的な行動には、自国を守ろうとする心理が強く働いている。
出ていこうとする遠心力と引きとめようとする力の二つの力が常に働いている。遠心力が強ければ、その分引っ張る力も強くなる。
少数民族は、豊かになるプロセスからはじき出されやすい。
人間というのは、常に自分の育った環境を標準として世界を見ようとする。違っているのは環境だけで、それぞれがその中で生き延びよう、幸せになろうと頑張っているに過ぎない。
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