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亀の歩み稽古日記 ~前置き①~
舞踏家・由良部正美さんの稽古に通いはじめて
はや7年目。急に思い立って、稽古日記を書くこ とにした。
◆
……その前に。
踊りと出会った経緯を少しだけ書いてみたい。
私の唯一の興味、知りたいこと。
それは「この世界」のことだ。。。
私はどういう世界に生きていて、私という存在はどういうものなのか。そんな根本的な謎が大好きだ。
でも、ひと言にこの世界のことが知りたいと言っても、「何十億年前に地球が誕生して、生命の誕生はいついつで…」 とかそういうものじゃない。それも興味深くはあるけれど、血肉沸き立つ 「それっ!」というような情熱は感じない。まぁ正直言って、自分でも具体的に世界の何が知りたいのかよくわかっていない。何故なら、何を知らないのかも知らないからだ。ただ直感的に、「血肉沸き立つことが何か絶対あるはずだ」 と思うだけ。私の知りたい欲求は、何も満たされていなかった。
そんな漠然とした思いだけを抱えた7年前、由良部さんの踊りを観た私は、血肉が沸き立った。「これっ!」
それだけで飛び込んだ。いや、飛び込んだ事こそ自分にとっては奇跡的なことだった。踊りが自分事になるなんて夢にも思っていなかったから。そして 「 これっ!」 が一体全体何なのか、稽古に通うことで、ゆっくりとベールが剥がされていくのだ。
何かはわからないけど根本的な謎。そこに斬り込んでいるのが、由良部さんの稽古だった。そして、そこに踊りがある。カラダがある。当たり前すぎて気づかない身近なこと。そこにこそ世界の謎に迫る秘密があった。ぞくぞくした。