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亀の歩み稽古日記~デュオによせて~
舞踏におけるデュオ。
どんな世界観で、何を大切にするのか。
(物凄く楽しみにしていた 。ひとつの夢だこれは、師匠と踊るというのは。…だがそんな気分を吹き飛ばすがごとくの厳しい特訓…)
由良部さんから告げられたデュオのタイトルは、「星の章」。
まるで星と星が出会うような。。。私達は星々のような遠さをもちながら、何処かで繋がっている。そんな距離感、在り方が現せたら。そして出会うということ、その偶然性、不思議さ。他者を感じること、実際に触れること。
「我々は偶然界に生まれてきたんじゃないかな。そんな風にも思える。」
由良部さんとのデュオは今回が初めて。「黄泉の花」という作品では、一緒に出演したが、デュオではなかった。ふたりは違う次元にいて、出会うことはなかった。でも今回は、出会うのだ。
このデュオ作品、当たり前だが、私にとってはむちゃくちゃ大変なことだった。いつもしている稽古を舞台で展開していくのだが、、このままではマズイ。踊りの精度を厳密にしていく必要が大いにあり、それは本当に大変なことで、、 例えば本当にエネルギーを通す、感じるということの厳密さ。その厳密さは同時に、より自由になる道でもある。だからめちゃ大変だけどもやっぱり楽しい。
由良部さんにとっても、このデュオ作品は、新たな挑戦であるようだ。デュオでの舞踏、ということが。
日々の稽古で大事にしている問いがいくつかあって、
・なぜ無限の存在である私達が、有限のカラダを持って生きているのか。
・どうしたら過去に捕らわれることなく、瞬間瞬間を新鮮に感じられるのか。今にひろがっていけるのか。
・創造性とは何か。どういう状態でいることが創造性を生むのか。
「踊りへの、舞踏への問いは、人生の問いと同じだから」
ほんとにその通りで、だから面白くて続けているのだと思う。未知が広大にひろがっていて、ふと迷子にもなる。でも凄く大切な、知りたくてしょうがない何か、がここに息づいている。
ここにある全ての事について、限りなく知らない。生まれてきたこの世界への、自分への未知。広大なその謎に、少しずつ少しずつ、眼差しを向けていきたい。
「みることが踊るのだ」
それは視覚的なことではない。
それがどういうことか、踊るなかで少--しずつだけど、気づいてきている予感。
稽古で大切にしていることを、どこまで現すことができるだろう。本番まであと少ししかない。
まぁそう憂うことはないか。まだ始まったばかりだ。
ちなみに写真の絵は、久しぶりに描いたもの。舞踏を学ぶ中で、どんな風に自分が変わったのか、絵にも現れてる。自分でしかわからないけど… よきかな。