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『Circle.ep』ライナーノーツ~樫野創音編~

 皆様お久しぶりです。note~~~!!元気してたか~~~!!変わらねえなあこの街も……。変わったのは自分の方かもしれねえ……。というわけで、おつかれベイビーズでも一緒に活動している桜葉どらいぶさんとスプリットを出しました。今回はそれについて綴っていこうかと思います。

 そもそもなんでスプリットを出したかというと、音系・メディアミックス同人即売会「M3」に合同サークルで出展しよう!となったからなのですが、その出展自体も今回おつベビも出ないし一緒に出ようか~みたいなノリで決まった記憶があります。思えば2022年の秋M3に初めて出展してから売り子も含めてずっとサークル側として参加していてなんとも不思議な話だなと思います。VTuberとして音楽活動を始めるまでその存在すら知らなかったし、周りの音楽系Vたちが打ち上げに行ったツイートをしているのを見て羨ましくて血の涙を流していた時期もあったというのに……(誇張あり)。

 スプリットというもの自体前々から出してみたい気持ちはあって、近しい音楽系Vの人たちとこんな感じで出したいな~みたいな妄想はずっとしていたのですが自分からアクションを起こしていないので当然実現することはなく……(スプリットのお誘い、いつでもお待ちしております!!)。なのでこういう軽いノリで共同制作が出来る関係性はすごくありがたいな~としみじみ思います。おつベビというバンドはそれぞれみんなどこか共通した部分があって、かといって全然相容れない部分もある5人組ではありますが、その中でもどらいぶちゃんは音楽の面でベン図の交わる部分が広くて濃いように思っていて、それも踏まえてスプリットはいつか絶対一緒に出したいなと思っていたので今回こういう機会が得られて非常に嬉しかったです。

 ちなみに今回のサークルカットはおつかレイディオの神回のサムネを再利用させていただきました。作画:桜葉どらいぶ、編集:樫野創音。サークル名に合わせて配置をし直した細かい仕事を評価してほしい。

2024M3、桜葉どらいぶ樫野創音のサークルカット

 9月ぐらいから個人的にかなりタスクが溜まってしまっていて、CDの制作に関してはほとんどどらいぶちゃんに投げてしまう形になってしまって非常に申し訳ないと思いつつ、でもまあ本人が楽しそうだしええかな……という気持ちもありつつ。何よりもこういった制作に関してはどらいぶちゃんの方が圧倒的に経験値が多いので、餅は餅屋とでも言いますか、得意な人に全て任せてしまおう!という気持ちで全ておまかせしました。信頼できる人間であることはおつかれベイビーズ『旅の栞』制作時に分かってはいたので。とはいえ「これはさんべぇ焼き」(※三倍焼きの意だと思われる)っていう文章と共に3台のパソコンでCDを焼いている画像を送られて来たときは流石に本当に申し訳ねえ…………って気持ちになりましたが。

 ジャケットをいちとせさんにお願いしたいとどらいぶちゃんが言ってきたのは正直結構びっくりしました。個人的にめちゃくちゃ好きなイラストレーターさんで、自分たちとも距離が近い方ではありますが、あまりどらいぶちゃんが推してるイメージがなかったので。いちとせさんのイラストに抱いているイメージとか、質感の捉え方とかが一致していたのと、あとは個人的にもいつかイラストをご依頼したいな~と思っていたので、これはもうお願いするしかないやろ!!!と思って二つ返事で了承しました。いちとせさんの作品はどれも最高なのですが、個人的に夜中ヨルくんのファンブックが装丁も含めてめっちゃ最高だったので皆様ぜひ手に取ってください。

各楽曲について

 各楽曲について書いていこうと思います。どらいぶちゃんの方のnoteでは自分の曲のことしか書いていなかったので、対抗してどらいぶちゃんの曲についても若干書こうと思います。

1. Wheel - 桜葉どらいぶ

 まず開始1秒からギターが最高すぎませんか!?このテレレレッって感じのフレーズ。電話のコール音のような、音色は全然違うけどシンセみたいなアプローチになってるギター。フレーズ自体はわりと哀愁あるんだけど、なんだかファニーな雰囲気になってるのがすごく面白いです。どらいぶちゃんの曲って結構切ないメロが多かったので、こういう陽気に聞こえるリフは新境地のように感じます。個人的に今までで一番好きかも。後半につれてどらいぶ節というか、切ない感じに展開していくところとかもかなり良い。

 ちなみにMVの撮影に参加できない?ってお誘いはあったものの都合悪く参加できず、結果的にこうなりました。

さすがに何でだよ、って一人でツッコミを入れてしまったMVのワンシーン

2. 高鳴る鼓動 - 桜葉どらいぶ

 こっちはこれぞ桜葉どらいぶ!って感じがする。意図したのか偶然なのかはわかりませんが、1曲目から綺麗に繋がる感じなのがすごくスムーズで良いなあと思います。最初に収録曲として聴かせてもらったのがこれだったかな?自分はめちゃくちゃわかりやすい展開しか出来ないので、こういう風に展開を持たせられるのはすごいな~って思う。
 Wheelもそうですが、現状を仕方ないと受け入れつつ、でもまあそれも人生だよねみたいな感じで前を向こうよっていう歌詞が自分のよく書く歌詞と共通しているな~と思ったりします。自分もそうなのですが、もう現状は別に全然良いものではないんですけど、その上でそれはそれとして楽しくやっていく余地はあるよねと諦観なのか、楽観なのかわかりませんけど、前向きに受け入れてる感じというか。なんかそういうところも気が合うのかな、と思ったりします。

3. 灰になる - 樫野創音

 これはね~……死ぬほど温めてた曲ですね。去年の頭ぐらいから作ってた気がする。ギターって感じの曲でもないし元々スプリットにはこの前出した『ロックンロール』を入れようかなと思っていたのですが、ジャケットの雰囲気的にこっちの方が合いそうかもなって思ったのと、あとはこのままだと温めすぎて腐ってしまいそうな気がするのでこっちを入れてもらうことにしました。ピアノの単音から少しずつ音が増えていって、みたいな展開は絶対に何か明確なレファレンスがあったはずなんだけど思い出せない……でも全体的にくるりの影響が強いのかなと思います。サウンドとしてはOGRE YOU ASSHOLEみたいな曲を作りたい!っていうのもあったと思う。曲自体は結構前から出来上がっていたのですが、とにかく作ったことのないタイプの曲すぎてミックスで一生悩んでいました。どらいぶちゃんにフィードバックをお願いして、結果的にめっちゃ良い感じになってたよって言ってもらえてよかったです。
 歌詞はいつもの如く適当に歌って出てきた言葉を広げるというやり方で、これに関してはサビが丸々そのまま即興で出てきたのを着色していった感じです。くるりのソングラインという曲の「生きて死ねばそれで終わりじゃないでしょう」という歌詞が個人的にかなり心に刻まれていて、なんとなくそれに準じた言葉を残したいなという気持ちで書きました。自分が仲良くさせてもらっている人たちが深夜の遅い時間まで作業をしていたり、表舞台から姿を消してしまったり、自分の作品を好きと言ってくれたり、なんだかそんな色んなことに思いを馳せながら、奇を衒ったりせずシンプルな気持ちで書きあげたのでかなりスムーズに書きあがりました。

 この曲は絶対にMV出すぞ!!!というのは前から決めていて、草案として実写の映像をひたすら並べるみたいなのがありました。素材足りないからいらない動画とかあったらください!!!!って友達に提供してもらったのに結局ひとつも使わなかった……ごめんなさい……。M3当日の3日ぐらい前にMV制作に着手して、まあ画像並べるだけだし余裕やろ~wとか思っていたんですけどなんだかどの並べ方もしっくりこなくて、あとは編集ソフトが重くなりすぎてこれは無理かもしれねえってなったので写真を1枚ずつスライドショーみたいにする形にしましたが結果的に大成功でした。前のスマホに残ってる2018年ぐらいから今にいたるまで、600枚ぐらい持ってきた気がする。そこから選定して実際に使ってる枚数はもっと少ないけど。
 旅行に行ったりするとこれMVの素材に使えそ~って思いながら写真や動画をたくさん撮るんですけど、実際全然使うことがなくて一体何のために撮ってるんだ……?って思うことがたまにあって、かなりパワープレイではありますがそんな気持ちを成仏させられるぐらいたくさん素材が使えてよかったです。あとおつベビで遊びに行った時の写真があまりにも多すぎて、いかに遠出が出来る友達が少ないのかがわかりますね……。あとこれは言うことでもなかったので特に言ってはなかったのですが、今年飼っていた猫が亡くなりまして、そこからしばらくしてどんな声だったっけってハッキリと思い出せないことに気付いてしまったんですね。姿や手触りや匂いは覚えているのに声が本当にぼんやりとしか思い出せなくて、絶対に忘れないと思っていたのに忘れてしまっていることにすごく怖くなりました。MVの素材を選定している時に猫がニャーニャー鳴いてる動画があって、なんとなく、ここでまだ生きているんだなと。あとMVの公開と同じぐらいのタイミングで引退した友達のファンアートが何枚か流れてきて、なんだか奇遇だなあと思いましたね。

4. 生活 - 樫野創音

 これはインディーっぽい曲を作りたい!と思って作った曲ですね。プロジェクトファイルの名前も「インディー2」だったし。あれ初代インディーって何だったっけ……確かシャドウだっけ……。適当にギターを弾いてるときに偶然イントロのギターが出てきて、このリフめっちゃいいじゃん!!!!ってなって一気に作り上げました。作ってる最中はめちゃくちゃHello Hawkというバンドを意識して作っていましたが、なんだか全然別物だな……。でも空気感みたいなものは近しいものを感じていただければ。あと若干スパルタローカルズっぽさもあるかもしれない。間奏の部分はあの曲のオマージュです、色んなバンドがオマージュしてるあの曲の。これも今年の春ぐらいに作って温めていた曲で、どのタイミングで出そうかな~と考えていたのでどらいぶちゃんとのスプリットはかなりベストだと感じました。最近は何かしらピアノとかシンセとか入れることが多かったので、この曲は逆にめちゃくちゃシンプルなバンド構成でやろうと思いました。ギターもずっと2本だけなので、4ピースでコピーする時に困らない!!あとそこまで難しくない!!リズムギターだけちょっとむずい!!
 曲の雰囲気が自分には珍しくまっすぐ明るい感じなので、歌詞もそんな感じで書こうと思いました。「雨もうあがったって」という部分は仮歌の段階であったので、そんな天気の話題が出来るようなゆるっとした関係性だといいよねと、友達なのか恋人なのかわかりませんけれども。結果的にすごく温かみのある歌詞が書けて個人的にかなり気に入っています。自分が『生活』というタイトルの曲を出すならば、多分歌詞はめっちゃ暗かったり卑屈になったりするんだろうなーとぼんやり思っていたのですが、この歌詞が出来た時点でこの曲のタイトルは『生活』しかないなと思いました。自分は全くこんな生活をしていないので、なんとなくものすごく久しぶりに自分が介在しない歌詞を書いた気がします。
 この曲もMVを作りたい気持ちはありつつ全く何も出来ずに終わっていますが、イメージはあるのでいつか作って公開したいですね。めちゃくちゃ春の曲なので春ぐらいに出せたら出します。出さない可能性もあります。来年の樫野創音は、どちらを選択するのでしょうか……。

5. スカーレット - 桜葉どらいぶ樫野創音

 せっかくだし合同曲は作りたいよね~って言う話はしていて、自分も何か作ろうと思ってはいたのですがなかなか良いのが思いつかず、このスプリットの話が出るずっと前に周りの音楽系Vの人たちとコラボ曲作りたい!って思った時期があって、どらいぶちゃんと作るならこんな感じかな~って妄想してたイメージはあったんですけどそれも上手くアウトプットが出来ずどうしようかな~って思っていた時にどらいぶちゃんからデモが送られてきたのがこの曲でした。その前にもっと大元のデモも送られていて、その時に果たしてこれを合同で作れるのか……?と思ったりもしましたがそこはどらいぶちゃんが上手くチューンナップしてくれましたね。そっちはどらいぶちゃんのnoteにあがっているので是非。
 ほとんどすでに出来上がっていて自分は歌とベースを入れただけなのですが、展開としては結構同じフレーズを繰り返す感じなのでもうちょっとメリハリが欲しいな~ということで好き勝手にベースの展開をつけさせてもらいました。解釈違いだったらごめんなさい!!!!って言いながら送り付けてその後何も言及がなかったのでめちゃくちゃ怖かったですが、M3が終わった後にふたりで打ち上げした時に褒めてもらえたので安心しました。元々入っていたベースが結構歪んでる感じで、そういえばどらいぶちゃんはAmpegのアンシミュ使ってた記憶あるなということでベースの録音はいつも使ってるサンズアンプではなく同社のVT Bass DIを使って録音しましたが、なんとなくこの子の良い部分というか、なかなか見つけられていなかった良い感じの使い方が見つけられたような気がします。ボーカルは無理なく歌えるぐらいにキーが低かったのでかなり楽に録ることが出来て助かりました。ただどういうニュアンスで歌ったら良いのかわからなくて色々模索して、toeっぽい感じに歌ったりとかしましたが、なんかもうわからんから好きに歌ったれ!!と思って結構勢いで歌った気がする。オリジナル曲で人の作った歌メロを歌った経験がほとんどないので、自分の引き出しの外側にあるフレーズが来ると脳がバグりますね……。特にハモりの部分はめちゃくちゃ苦戦して、こっそり自分の手癖みたいなメロディにしてしまうか……と思ったけどなんとか頑張ってやり遂げることが出来ました。
 歌詞を初めて見た時は正直暗いな~って思いました。暗いというか、どらいぶちゃんは沈んだ感情をすごくストレートに書き記すなと思っていて、自分はそこは少しぼかして表現するタイプなのでそこの違いを今作を作る過程で改めてはっきりと認識したというか。最近おつベビであまり曲が作れていないので、こういう共同制作で見えてくる各々の表現の違いみたいなのを久々に感じることが出来て面白かったです。あとどらいぶちゃんのnoteでこの曲の歌詞について私に送ったDiscordの文章が貼ってあったんですが、シンプルにオタクすぎてワロタって思ったのはここだけの話。でも『灰になる』とかも明確に誰とかは限定してないけど、いや恥ずかしいから言わないだけでうっすらとはあるんですけど、誰かしらに捧げた曲ではあるので根本の部分で抱えているものは同じなのかなーとか思ったりします。

おわりに

 というわけで1週間も経ってしまいましたがM3お疲れ様でした。当日来てくれた皆様、そして通販で音源を買ってくれた皆様、本当にありがとうございました。通販については私が担当しているので、何か不備とかがないかめちゃくちゃ不安です……。何かあったら言ってくださいね。この前PUDOを使って発送したんですけど、あれって何であんなに発送した感ないんでしょうね。めちゃくちゃ不安になりません?あとサブスクはちょっと色々ゴタゴタしているのでもうしばしお待ちを……。
 今作のクロスフェード告知をしたあとに、CDの値段いくらにしようかってやりとりをしてお互い1500円がいいよね~ってなった直後にどらいぶちゃんがCDの値段を告知していて、なんかそのライブ感がすごく面白かったです。多分あんまり良くはないだろうけどね。みんなちゃんと事前に準備して告知とかもちゃんとタイミングを決めていてすごい。でもこういう時間に追われる感じ久しぶりだな~とか思っていたんですけど、ちょうど1年前には僕ングで時間に追われていたので何だかんだ毎年せわしなく過ごしているんですよね。それこそライブしたりおつベビと自分のアルバムを出した2022年とか、めっちゃ曲出した2020年がすごく頑張っていたので最近全然頑張れてないな~なんて思うことがあるんですけど、よくよく考えると自分の手を伸ばせる範囲内で頑張ってはいるのかな、なんて思います。
 今年から生活環境も変わり、なかなか以前のように創作にたくさん時間を費やせなくなってはいますが、灰になるまでは何かを作り続けていけたらなと思います。きっとこれを読んでいる皆様もいつか私から離れてしまう時期が来るかもしれませんし、逆に久しぶりに私のことを思い出してこのnoteを読んでいる人もいるかもしれません。どちらにせよ、あなたが覚えている限りはこの作品が、アーティストが、楽曲が、存在が、消えることはないので、少しでも記憶の片隅に『Circle.ep』という作品が残り続けることを願っております。アカン!ちょっと真面目すぎるわ!年取ったらいちいち真面目な話してまうからかなんわホンマ!酒飲んで真面目な話するのが一番アカンねんでホンマ。こんなんなったらもう終わりやねんな。大将!おあいそ!

え……?お通し代5000円……?

なんやこれ!!ぼったくりやないか!!ワシ身内に警察おるねんで!!そいつに言うたらアンタ逮捕されんで!?それでもええんか!?

え……?生ビール1杯50円……?

ほなまあ、妥当かあ……。

以上です。


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