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恋しい孤独

たまにふと、強い孤独を感じたい時がある
この時期になると思い出す
大切な強い記憶が二つほどあり

大雪の日のあと
誰もいない、誰も踏み入ってない
木々と雪、白と黒の世界

たった一人、そこに在る自分が
とても小さくて孤独で
それでいて切なく


時折、この孤独がなぜか恋しくなる

東京都薬用植物園
雪が降った翌日の朝一番に足を運び
誰も入ってない園の奥、深い木々の中歩いた

東村山の国立ハンセン病療養所・資料館
あの時も雪がかなり深い日だった
曇天の中
歩きながら肩と帽子に雪が積もる
施設の人も歩かないだろう、道なき道を歩き
色々と妄想する


あの時
世界でたった一人になったような
そんな感じに落ち入り
でも悪くない
悪くなかった

不思議な場と時間が
とても切なく愛おしかった

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佳嶋
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