見出し画像

デザイン案に行き詰まったことのあるあなたへ


こんにちは、うめ木です。

コンクールに出品するにあたり、作品のデザイン(構成)はマジパンの造形技術と同じか、もしくはそれ以上に大切だと思います。

これは、10年以上ジャパンケーキショーでマジパン細工を舐め回すように見ている私が、いち鑑賞者として感じていることです。

どんなに造形が上手でも、どんなに細かく作り込んでいても、それだけで上位に入ることは難しい…

私も10年前は入賞に滑り込ませてもらいましたが、今同じ作品を出品しても同じような結果は出ないと思います。
それだけマジパン細工において、全体のレベルが上がっていると感じています。

ではどんなデザインにすればいいのか。
どのようにデザインを考えればいいのか。

創作物に正解というものはありませんが、
以前職場の上司がしてくれたアドバイスを、
今私ができる解釈を添えてご紹介したいと思います。

それは、ディズニーランドのウィンドウディスプレイを観察することです。

しかし正直なところ、当時はその理由をあまりよく理解できていませんでした。
今になって、ようやくその理由を私なりに言葉にしてお伝えできるのではないかと思い、コンクール熱の熱い今、noteに書いてみることにしました。

ディズニーランドのディスプレイが作品づくりのヒントになる理由3つ

1.伝えたいテーマがある

例えばディズニーランド内のウィンドウディスプレイといえば、季節のイベントを表すものであったり、商品をPRする目的がありますよね。

伝えたいテーマがあることによって、デザインコンセプトの軸ができ、下記に記している他2つの設定がブレなくなります。

また、テーマ(主題)があるということは、表現の動機があるということであり、また表現の意味があるということです。

難しい話はさておき、テーマを定めることは、他人に見てもらうデザイン作りにおいてとても重要な要素であるといえます。

2.メインキャラクターが明確である

例えばミッキーマウスやミニーマウス、プーさんといった面々です。

ディスプレイ内に他のキャラクターが入っていたとしても、ひとつのディスプレイの中でメインキャラクターとサブキャラクターを間違えることがないんですよね。

なぜ自然とメインキャラクターに目線がいくのかというと、そうなるように視線を誘導されているからです。

それは、メインキャラクターの
・位置
・大きさ
・色

によるものだと私は考えています。

メインパーツの見やすい位置、安定感のある位置というのは、ある程度ルールがあります。
(マジパン細工の場合、正面から見たときの三角形構図がよく使われますよね)

大きさは周りのパーツと比較して大きめで、色は彩度が高い(ビビット)ことが多いです。

個人的に色は結構重要な要素だと思っていて、作品全体で見た時に相対的にメインキャラクターの彩度が高いことで、見た人が自然にそのように認識しやすいです。

これは様々な創作をかじってきた中で、絵画の表現技法の一つとして学んだことです。

コンクールで上位入賞をしている方は
その分野だけでなく様々な芸術に触れている気がします

ウィンドウディスプレイでは、メインキャラクターに照明が当てられていることもあるので、より分かりやすいのですが、
マジパン細工に関してはそのようなスポットライトがない分、あたかもそんな照明があるかのような色の使い方が効果的だと思います。

3.テーマやメインキャラクターを引き立てるための脇役がいる

例えばテーマがイースターの場合では、
イースターエッグや可愛らしい花々がそれにあたります。
メインキャラクターはうさぎのコスチュームを着けたミッキーマウスといったところでしょうか。

テーマを補足しつつ、メインキャラクターをいきいきと魅せ、空間を埋めることがマジパン細工における脇役の目的です。

こんなパーツが乗っていたら可愛いな、これも作れるから乗せちゃおう!
という理由でステージ上に盛っていくのではなく、あくまでもテーマを引き立てるための脇役としてパーツを作ることでデザインの軸がぶれません。

コンテスト作品に関しては全体的に細かく作り込むことが重要ですが、あくまでも脇役から外れないように大きさや色味に配慮した方が良いと考えます。

自分が好きなディスプレイを観察し洞察してみよう

以上が、私の解釈する
ディズニーランドのディスプレイが作品づくりのヒントになる理由3つです。

長々と書きましたが、細かいことは考えずとも、ウィンドウディスプレイを参考にし自分の作品に落とし込んでみると、漠然としていたデザイン案が少しずつ具体的になってくるのではないかと思います。

参考になりうるウィンドウディスプレイはたくさんありますが、自分が心惹かれるものをよく観察してみてください。
そして、そのディスプレイの何に魅力を感じたのか洞察してみてください。

この記事は、決してデザインのパクリを推奨するものではなく、
優れたデザインを参考にすることで、デザイン力の成長速度を早めることができ、本質的に大切なことを取りこぼさないでほしいという思いを込めて書いています。

何事も完全に一から生み出せる人というのは、そうそう居ません。

あまり偉そうなことは言えませんが…
ウィンドウディスプレイを観察し洞察する。
そうすることで、自然と人を魅せる作品づくりができるはずです。
なぜならば、ディズニーは世界中の人を魅了し続けているのです。

デザイン案に行き詰まったことのあるあなたへ
少しでも参考になることがありましたら幸いです。

いいなと思ったら応援しよう!