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色づくりについて -黒色編-

こんにちは、うめ木です。

私はお菓子の細工を作るときに、食用の着色料としてウィルトンのアイシングカラーを使うことが多いのですが、
黒色だけは竹炭パウダーを使用しています。

今回は、その理由について書いてみようと思います。


黒の着色料の中身は何色?
ペーパークロマトグラフィーで確かめてみた

ペーパークロマトグラフィーとは?

基本的な原理と方法
ペーパークロマトグラフィーとは、混合物をその成分に分離するための分析法の一つです。この方法では、キッチンペーパーやコーヒーフィルターを使って成分を分離します(今回はキッチンペーパーを使用)

・「黒色のアイシングカラー」
・「竹炭パウダーを水で溶いたもの」
をキッチンペーパーにつけ、ペーパーの端を水に浸すことで成分が移動し始めます。

成分の移動速度はそれぞれ異なるため、ペーパー上で異なる位置に分離されます。この原理に基づき、ペーパークロマトグラフィーは特に「黒色」のような複数の色素が混ざった物質を分離するのに有効だと言われています。

左がアイシングカラー、右が竹炭パウダー

黒色の秘密

黒色に含まれる色素の種類

黒色を作る方法として、三原色を混ぜる紫色に黄色を混ぜると教わったことのある方もいるのではないでしょうか?

黒色は単一の色素ではなく、複数の色素が混ざり合ったものです。
ペーパークロマトグラフィーを使ってアイシングカラーの黒色を分離すると、赤、青、黄といった基本的な色素が見つかることが多いです。

水で分離した場合、青色の色素が最も早く移動し、次に赤色、最後に黄色が上がってくることが観察されます。
また、メーカーによっては緑やオレンジの色素が含まれることもあります。
これにより、アイシングカラーの黒色がさまざまな色の色素の組み合わせであることが明らかになります。

水につけるとすぐに分離が始まります
アイシングカラーの方はカラフルに

結果まとめ

ペーパークロマトグラフィーを利用して黒色の色素を分離した結果、アイシングカラーの黒色には赤、青、黄といった異なる色素が含まれていることが分かりました。
対して、竹炭パウダーには色の分離が見られませんでした。

ペーパークロマトグラフィーの応用

他の色の分析

ペーパークロマトグラフィーは、黒以外の色の分析にも非常に有効です。
例えば、赤や青、緑の食用色素を使って分離実験を行うと、それぞれに異なる色素が含まれていることが観察されます。
同じ色の色粉やカラージェルでも、メーカーや種類によって含まれる色素が異なるため、この分析方法を使うことで、色の特性や成分を詳しく調べることができます。

さながら理科の実験のようですね

さいごに

マジパン細工の作品の中で、真っ黒はあまり使われない色かもしれません。
しかし、色作りにおいて色のトーンを落としたい時に黒色は便利です。
後日色づくりに関する記事を投稿しますが、そこでも黒色は重要な鍵を握っています!

ペーパークロマトグラフィーの結果が示す通り、純粋な黒色を求めているときには竹炭パウダーがとても便利なのでオススメです(粉末なので余計な水分も増えません)
ちなみに、アイシングカラーの黒色を使った場合、欲しい色よりも青みがかってしまうことが多いです。

しかし、決してウィルトンアイシングカラーなどの混合色の黒色が悪いわけではなく、手持ちの色の成分を理解していれば、より自由に便利に使うことができるようになります。

竹炭パウダーは製菓材料店で比較的安価で手に入るので、もしお持ちでない方は手に取ってみていただければと思います。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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