雨を防ぐ目的での傘

日傘の要素説明が終わり、ようやく一般的な傘の説明となります。

日本において傘はやはり雨を防ぐ目的で作られているものだと言って良さそうです。
笠と蓑がレインコートだとすれば、番傘が現在の洋傘に当たるものでした。
昔から日本の夏は蒸し暑く、また不衛生でもあったため、雨に濡れたら乾かせばいいという西洋の考え方は出来なかったものと思われます。

傘や雨具がない庶民は、雨が降ったら出かけない事すらあったそうですから。

とにかく日本人は雨に濡れるのが大嫌いなのです。

さてこれまでの光線を防ぐ話とは若干異なり、雨は基本的には反射もしなければ、穴でも開いていない限り透過もしてきません。
ですから適切な方向に遮蔽物を展開することが出来れば、雨傘もレインコートもほぼ同じぐらい雨から体を防ぐことが出来ます。すると、問題が日本の湿度という事になります。

まずは雨季ですが、日本の多くの地域では夏を中心とした春から秋が雨季です。そして雨季の湿度と暑さの両方が傘かレインコートかの問題となります。
現在のレインコートは機能に優れ、雨は通さなくても湿度は低下させることが出来るものが出てきているため、一概に傘だけが最高であるという事はないと思います。

ただ、少しでも水分が肌にあると不快であるというのが問題で、なかなか内部はさらさらで雨も通さず、汗はすぐに蒸発して外へ排出してくれるというわけにはいかないようです。
このため、どうしても雨季には雨傘を利用する人が多くなっています。

そういった意味で、夏に雨の多い日本において傘というものは優秀なアイテムだと言えるのです。

反対に冬場の雪に対しては微妙なアイテムではあります。軽い雪程度で風がある日であれば、傘なしでいた方が良い場合が多いですし、コートの方が優秀であるケースが多いです。

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