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~ビジネスモデルの立て方~

ビジネスモデルとは、どのようにしてビジネスを成り立たせ、収益を上げるかという計画のことです。簡単に言うと、「お金を稼ぐ仕組み」と言えます。どんな商品やサービスを提供するのか、誰に売るのか、どのように販売するのかなどを明確にします。
ビジネスモデルが必要な理由は以下の通りです。
方向性の明確化
目標や進むべき道筋がはっきりするため、迷わずに進めることができます。
・競争力の強化
他の会社と差別化するための独自の仕組みを作り、競争力を高めることができます。
・収益予測
どのようにしてお金を稼ぐかを計画することで、収益の予測が立てやすくなります。
・リスク管理
ビジネスを進める中で起こりうるリスクを予測し、その対策を考えることができます。

これから趣味や特技を生かして起業を考えている方にとって、ビジネスモデルの構築は成功への第一歩です。本記事では、その作成手順をわかりやすく解説します。「誰に、何を、どのように売っていくか」を意識しながら読み進めていただくとより効果的です。


ビジネスモデル作成ステップ

①自己分析

まず、自分自身をよく知ることが大切です。以下の項目について考えてみましょう。
強みと弱みの分析
自分の得意なことやスキル、逆に苦手なことや改善が必要な点をリストアップします。
情熱と目的
自分が情熱を持って取り組めることは何か、それをビジネスにどう活かすかを考えます。
市場価値の確認
自分の趣味や特技に対する需要があるかどうかを調べます。

②ビジネスアイデアの具体化

自己分析を基に、具体的なビジネスアイデアを考えます。
・価値提案の作成
あなたのビジネスが顧客に提供する価値を明確にします。ここでは、3つの視点から考えます。
 ・自分の強み あなたの得意なこと
 ・お客さんのニーズ お客さんが何を求めているか
 ・競争相手 他の会社やお店がどんなことをしているか
・アイデアの絞り込み
複数のアイデアを評価し、最も実現可能性の高いものを選びます。この際、使えるお金や時間、必要なスキルなどを考えます。
詳細は【あなたに合った事業の決め方】をご覧ください。

③市場調査と分析

市場調査は、ビジネスの成功に欠かせません。具体的な方法を以下に示します。
・競合分析
競合他社の製品やサービス、価格設定、マーケティング戦略を調べます。インターネット検索や業界レポート、競合のウェブサイトなどが有用です。
カフェを始めたい場合は、近所のカフェや喫茶店だけでなくファストフード店やコンビニ(コーヒー)なども競合になり得ます。
・顧客分析
ターゲット顧客(簡単に言うと、「商品やサービスを一番届けたいお客さん」のこと)の特性やニーズを理解するために、アンケート調査やインタビューを行います。SNSやフォーラムを活用して、顧客の声を集めることも効果的です。
・市場トレンドの把握
業界の最新トレンドをリサーチし、今後の動向を予測します。ビジネス雑誌や業界ブログなどから情報を収集します。Googleなどで「◯◯ 市場規模」「◯◯ 市場動向」などで検索することもできます。

④フレームワークを使った分析

ビジネスモデルを考える際に役立つフレームワークをいくつか紹介します。これらを使うことで、ビジネスの全体像を整理しやすくなります。

【3C分析】
「Customer(顧客)」「Company(自社)」「Competitor(競合)」の3つの視点からビジネスを分析する方法です。
 Customer(顧客)
 誰がお客さんになるのか?その人たちが何を求めているのか?
 Company(自社)
 自社の強みは何か?どんなリソースを持っているか?
 Competitor(競合)
 競合他社はどんな強みを持っているか?どんな戦略を使っているか?

【SWOT分析】
「Strengths(強み)」「Weaknesses(弱み)」「Opportunities(機会)」「Threats(脅威)」の4つの要素で自社を分析する方法です。 

【4P分析】
「Product(商品)」「Price(価格)」「Place(場所)」「Promotion(プロモーション)」の4つの要素からマーケティング戦略を考える方法です。
 Product(商品) どんな商品やサービスを提供するか?
 Price(価格) どのように価格を設定するか?
 Place(場所) どこで商品やサービスを提供するか?
 Promotion(プロモーション) どうやってお客さんに知らせるか?

⑤ビジネスモデルの構築

市場調査の結果やフレームワークを活用して、具体的なビジネスモデルを構築します。
・収益モデルの決定
どのようにしてお金を稼ぐかを決めます。例えば、製品を販売する(売り切り型)、定期的に料金をもらう(サブスクリプション)、広告収入を得るなど、色々な方法があります。その中から、一番最適な方法を選びます。もしかしたらこれまでは売り切り型が一般的だったものをサブスクリプションにすることで、大きな価値を生む可能性もあります。
・コスト構造の把握
ビジネスを運営するためにかかる費用を見積もります。初期投資、運転資金、人件費、マーケティング費用などを詳細に計算します。
・リソースとパートナーシップの計画
必要なリソース(人材、技術、設備など)や、協力関係を築くべきパートナーを明確にします。創業時はやることや決めることがとても多く時間が足りなくなることもあります。すべて自分でやるよりもそれを得意にしている人にお願いすることも必要になる場合があります。

⑥マーケティング戦略の策定

どんなに素晴らしい商品やサービスを始めてもそれを知ってもらわなければ意味がありません。マーケティング戦略は、ビジネスの成功に直結します。以下の手法を用いて、効果的な戦略を立てます。
・ブランド構築
ビジネスのブランドイメージを確立します。ロゴ、カラー、メッセージなどを統一し、一貫性を持たせます。最近ではブランドの持つ価値観をとても大切にする傾向があります。事業をするうえで大切にしていることや目指していることが伝わるように工夫しましょう。
・プロモーション戦略
効果的なプロモーション手法を選びます。SNSマーケティング、広告キャンペーン、イベントなど、顧客にリーチするための戦略を立てます。
ターゲットを明確にすることでそのターゲットに一番ささる手法を選びましょう。多くの場合で「みんなに届けたい」は結果として誰にも届かないので注意が必要です。
・販売チャネルの選定
商品やサービスをどのように販売するかを決めます。オンラインショップ(自社ECサイトやAmazon、楽天市場などのプラットフォーム)、実店舗などを選びます。

まとめ

趣味や特技を生かして起業するためには、綿密なビジネスモデルの作成が不可欠です。自己分析から始まり、ビジネスアイデアの具体化、市場調査、フレームワークを使った分析、ビジネスモデルの構築、マーケティング戦略の策定まで、一連のプロセスを順序立てて進めることで、成功に一歩近づくことができます。

起業は大きな挑戦ですが、しっかりとした準備と計画があれば、あなたの情熱や特技を活かしたビジネスを成功させることができるでしょう。まずは一歩を踏み出し、夢を現実にするための旅を始めましょう。

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