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~起業のための9ステップ~

「こだわりのコーヒーを、こだわりの食器で味わってもらえる特別感を感じてもらえるカフェを開きたい。」
「不登校の子達が安心して通え、自立できるようなフリースクールを始めたい」
「ハンドメイドの雑貨やアクセサリーを販売したい」

 自分の好きや得意を仕事にできたら最高ですよね!
 コロナ禍以降、テレワークの普及や働き方の価値観の変化などもあり、起業(創業や開業など言い方は色々ありますが、ニュアンスの違いだったりもするのでここでは「起業」で統一します。)のハードルも少し低くなってきたのか、最近では早期退職者(予定者含む)や学生などからの起業相談も増えてきました。

 さて、そんな初めて起業を考えた方が一番悩むことは「何から手を付けたらいいの?」ってことではないでしょうか?
 そんな方のために起業するために必要なことをまとめましたので、参考にしてください。


起業のための9ステップ


①起業する目的や動機を考える

「なぜ起業したいのか?(なぜ起業しようと思ったのか?)」
「起業することで何を実現したいのか?」
「起業しないと実現できないことなのか?」 etc
 言うまでもありませんが、起業には困難や壁が多く存在します。従業員として働いていた時には考える必要がなかったことや煩雑な手続きなど、めんどくさいことも多いです。
 目的や動機を明確にしておくと、そういった起業前後の困難に直面した時に自分を奮い立たせ、乗り越えるための原動力となります。
 また、起業時にはいろんな方のサポートが必要になる場面もあります。その時にも、目的や動機をあなたの言葉で伝え、共感してもらえれば、予想以上の大きなサポートを受けることも期待できます。


②事業内容を決める

 提供する商品・サービスを決めていきます。
 事業を決めるうえでのポイントは、あなたの得意や好きを活かせることです。また、これまでの知識やスキル、経験、人脈なども大切になります。
 全く知らない、全く経験のない分野などでの起業はとても難しくなりますので、そういった分野での起業を考えている場合は、事前にその業界に転職して経験を積むことも検討してください。 
 なかなか決められないという方は【あなたにあった事業の決め方】を参考にしてください。


③(家族がいる場合)家族への了解をとる

 実はこれが一番重要だと思っています。
 相談者の中には、「もっと具体的になってから説明しようと思っています」という方もいらっしゃいました。
 しかし、できるだけ早く相談することをお勧めしています。(まずはジャブ打ちくらいで、それとなく伝える程度でもOKです。)
 何度か、相談して熱意を伝え応援してもらえるようになってからでも起業は遅くはありません。(革新的なサービスやトレンドに左右される事業の場合は話は別ですが…) 


④目標を決める

 一口に起業といっても人それぞれ目標は異なります。
 例えば…
「革新的なサービスを展開して、規模や売上を追求したい」
「家計の足しに月5~10万円程度の利益を出したい」
「趣味の延長線上で、損しない程度に楽しみたい」 etc
 どの目標が良いとか悪いとかではありません。どんな目標でも目標を持つことが大切です。
 目標を明確にすることで、今後の準備や計画などが大きく変わってくるからです。(家計の足しにと考えているのに、大きな初期投資をするのは違いますよね?)


⑤ビジネスモデルを考える

 ビジネスモデルというと少し難しく聞こえますが、とても大切です。
 簡単に言うと「誰に」「何を(商品・サービス)」「どうやって」提供し売上げを上げていくか、ということです。
 この中でも特に大切なのは「誰に」になります。ターゲットと言われるものですが、ここを明確にすることで、より効果的な「どうやって」が決められます。
 詳細は【ビジネスモデルの立て方】をご参考ください。


⑥スケジュールを立てる

 「何を」「いつから始めて」「いつまでに完了」するかを決めます。
 ポイントはいつから始めるかを決めるということです。
 事業内容によって様々ですが、例えばカフェをオープンしたいとした場合、少なくとも「開業届を出す日」「オープン日」「許可申請」「物件の契約」「改装」などが考えられます。
 許可申請や改装などには時間がかかるので、いつから始めるかを決めないとズルズルとオープンが遅れてしまうこともありえます。


⑦資金計画をたてる

 起業のためには資金が必要です。
 事業に必要な資金もそうですし、生活していくための資金も必要です。
 不足する分は親族などから借入れたり、金融機関から借入れることも検討しなければなりません。
 特に金融機関からの借入れを検討する場合、「大体これくらいかな?」といった感覚ではだめです。設備投資として「何が、何個必要でいくら」、運転資金として「ひと月の仕入れがいくら、光熱費がいくら、広報費がいくらで6か月分でいくら」というようなしっかりとした積算が必要になります。


⑧収支計画をたてる

 月々の売上と年間の売上計画をもとにどれだけ利益を上げていくかの計画を立てます。
 利益=売上-経費で算出します。
 売上についてはあくまでも予想ですが、積算根拠は必要です。
 たとえば、カフェであれば客単価や席数、回転数、営業時間、提供にかかる時間などを考慮して算出する必要があります。
 経費は仕入など売上原価のほかに家賃や光熱費、広報費、送料、手数料など販売・管理費があります。
 計画ではできるだけ正確にすることが望ましいですが、わからない場合、売上げは少なめ、経費は多めで算出すると良いです。


⑨創業計画書の作成

 上記③を除く①~⑧の内容を一枚の紙面に落とし込むことで創業計画書が作成できます。創業計画書は、金融機関への借入れの際に使用するだけでなく、創業補助金など各種補助金の計画書を作成する際にも活用できますので、この機会にぜひ作成してみましょう。


まとめ

 漠然と「起業」と言っても、人それぞれ目的・動機も違えば、事業内容、目標も異なります。あなたがなぜ起業したいと思ったのか、何を実現したいのか、どんな商品やサービスを扱うのか、そして目指すべきゴールは何なのかを明確にしてください。その時は頭の中だけで考えるのではなく、必ず文字にして書き出すようにしてください。文字にすることで頭の中を整理することができるからです。
 そのうえで、家族やパートナーにあなたのその熱い思いを伝え、理解してもらってください。
 また、具体的な数字(期限やお金)を決めることで、自分だけでなく第三者にも事業のイメージを持ってもらうことができます。

 遠回りのように感じるかもしれませんが、実は最短の道だったりもするのです。いろいろと準備を進めていくと、ここで明確にしたあなたなりの答えを求められることが出てきます。すぐにしっかりと答えられれば本気度が伝わり、多くの人に応援してもらえますし、逆に答えられなければ相手にしてもらえないこともあります。 

 色々と書いてきましたが、あまり難しく考えず、ワクワクしながら考えてみましょう!自分の好きなことや得意なことを仕事にし、一度きりの人生を後悔しないように最大限楽しんでください。
 一人でも多くの人が起業を通じて理想の生き方を手に入れてほしいと思っています。


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