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オフィス業務のIT化は自動化だけではなくブラックボックス化も進める

会社とはかくも愚かな人たちによってなるのか

グリコのシステム障害は起きるべくして起きたようなものだ。世間というかネットではデロイトトーマツが原因のように書かれているようだが、そもそもどの会社が請け負っても失敗するのが目に見えていた案件である。

失われた〇〇年という言い訳のもとインフラに投資しなかった会社の責任でもある。どだい、何十年も前には手作業していたことを機械に任せてしまったのはいいけれど、機械に何をさせているかを忘れてはならぬ。

ところでコンピュータというのは大変バカな機械だ。AIが人類を滅ぼすとかオカルトを夢見たい気持ちはわかるが、コンピュータご受け入れられる入力を駆使してなんとか言うことを聞かせているにすぎない。人の言うことを直接理解してはくれないのだ。

バカはそんなことは承知だよと言うかもしれないが、コンピュータにわかる言葉にしてはまたは人が何を命令したかわからなくなる。逆翻訳はよほど簡単なことでないとできないのだ。

つまり、システムを利用している会社とシステムを作った会社の両方が業務フローとソフトウェアの仕様を覚えておく必要がある。それは果たして可能だろうか?まあありえないことだ。簡単に言うとIT化とはなんの策を打たなければ業務のブラックボックス化を引き起こすのだ。

ドキュメントがあればいいと言うものではない

前節で何も対策を打たなければ、システム導入とは業務のブラックボックス化だと言ったが、果たしてどれほどの労力をかければ、ブラックボックス化は抑えられるのだろう。設計書などの資料を残せば後々でも仕様がわからなくなることはないのではと思われるでしょう。

しかし複雑なジェスチャー当てゲームをあてることが難しいようにコンピュータへの命令群からなんの機能の記述か当てるのは難しいものです。例えば水流のあるところに丸い板を組み合わせたものを降ろし、うまい具合に歯車をつけた棒と板を組み合わせ、臼につながる。さて何ができたと思う?自動粉挽機だ。これよりソフトウェアとははるかに複雑なわけで当てられるわけない。

したがってドキュメントなどを開発会社に作るように契約に入れていたとて、役に立たないドキュメントを量産させることになるのだ。ではどうしたらいいか。私的にはまず民間のソフトウェア工学の研究所なりを使って現場の実態に即したドキュメント研究をやるべきかとおもっている。小国柄や民族性などあるので、いい加減アメリカで流行った手法を流用するのはやめるべきではなかろうか。アメリカ本国でさえ後に使えないと言われる手法の数々を真似してきたことか。

AIが進歩して希望も見えてきた

今まで、時間的制約で一からつまり要件定義からやり直すような改修はほぼ不可能だったけど、AIがコーディングの大部分を人間の代わりにやってくれるようになりそうなので、その空いた時間で顧客と共に1からプロジェクトを立ち上がればいいのでは?

AIによる自動化で実装工数が減れば、上流を毎回やっても別に問題なかろう。さらに4〜5年のペースでスクラップアンドビルドをしてもお互いにwin-winなプロジェクトになるのでは?

匿名だから言うけどやっぱりクライアント企業が良くない。自身の業務の自動化には積極的にかかわっていくべきだ。請け負った企業は嫌がると思う。しかし体よく蚊帳の外に追いだして好き勝手したいIT企業もいるわけで、ちゃんと何をしているか監視するぞという気概を見せないとお互いなあなあなプロジェクトになる。

まとめ

グリコの基幹システムの移行でのシステム障害は結構あること。あなたの会社もよそ事では済まない。それなりの規模の機能拡張や機能追加、それに伴う大規模システム改修はクライアント企業もシステム会社も両方何をどうしたらいいかわからない状態に陥っている可能性が高いので、ドキュメントが役に立たない可能性もある。
業務を滞りなく進めたいなら、企業はシステムにもう少し気を払うべき。


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