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好きなもののため。上野「はにわ展」へ〈漂い一人旅〉
「思い立ったが吉日」
普段は優柔不断でなにも決められない私だけど、好きなものには一途なんです
そう、少し足を伸ばして上野の東京国立博物館特別展「はにわ」に行ってきました!(※今回はレポ記事要素が強いです。ネタバレもあるので、ご注意!)
上野に降り立つと見えたのは黄色い木々たち
銀杏(いちょう)が最高潮に色づいてとても綺麗だった
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いつもは厄介な銀杏(ぎんなん)の匂いも風情あると感じてしまうほど。美しい銀杏ロードに導かれ、たどり着いた「はにわ展」!
「はにわ展」とは2024年10月16日〜12月8日まで東京国立博物館で開催されているその名の通り「はにわ」だらけの展示会(なんて最高なんだ!!)
終了1週間前の駆け込みだったこともあり、まさかの90分待ちだったが、それもあっという間だと感じてしまうほど私ははにわが好きらしい。
待機列から見える建物の狭間のスカイツリーに感動しながら、いざ会場へ。
円筒埴輪の柵を抜けると待っていたのは、はにわの代表とも言える「埴輪 踊る人々」
これが実は、はにわが作られていた末期のものだということはあまり知られていないかもしれない
そして激レア5体の「挂甲の武人」
中にはテキサスからはるばる帰ってきたものもあって、もう二度とみられないであろうコラボレーションに胸が躍った。(実物は現地で!)
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私はカリスマのレッドと、すこし恥ずかしがり屋なイエロー推しだ。
はにわというのは、色々な動物を模ったものがあるのだと改めて知ることができた。馬に、牛に、鹿にに、一見同じに見えるそれらはそれぞれ違う性質を持ち合わせている。
私がもっとも印象に残ったのは、魚型埴輪🐟
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土台に載って今にも泳ぎ出しそうなおさかな。
ちょこんと出た手とつぶらな瞳がたまらない!
この展示会で、いろいろなはにわに出会うことができた。自分の身長以上の円筒埴輪、石でできた埴輪。どれも数千年の時を超え、貴重に保存されてきたものが私たちの目に届くという事実がむずがゆいような嬉しさを感じる。ありがとう!とはにわたちに、守ってきた人に叫びたい
これからも、先人が受け継いできた文化財を知って、また守っていくことが私たちの役目だ。教員になったら子どもたちにはにわの可愛さと奥深さを語れたらそれが果たせるのだろうか、と思いを巡らせた。
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家族と一緒にご飯を食べる時、友だちと笑い合っている時、新しい出会いを経験する時、どれも幸福を感じられる大好きな時間。
だけど、時には1人で旅に出てみるのもいい。
ゆく河の流れは絶えずしてしかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。 『方丈記』鴨長明
泡沫のように人々は移り変わっていく。
″絶対″など存在しない。
たまには、移ろう世界から逃れて旅に出てみるのもいい
たまには、自分と向き合ってみるのもいい
日々の生活で誰にも、何にも頼らず決断しているものは思ったよりも少ない。「評判」や「口コミ」を気にしてしまう。人からどう見えるのか、ということも。
自己内対話を繰り返していくことで見える本当に「好きなこと」「感動すること」「したいこと」
自分の感情に誰にも邪魔されずに正直にいること。これがどんなに大切なことかを知ることができた。
漂いながらもしなやかに。しなやかに漂う。
また旅に出る日が楽しみだ。