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幸せは何処にありますか?『アオイトリ』感想

あまり時間が取れない事もあり、あっさり目に感想書いていきます。
難解な部分があるので、自分なりの解釈です。再走と引用された戯曲などを読んで理解を進めたいのでどこかの機会で長文感想書くかもしれない
書く確率は行けたら行くみたいな様なものぐらいに思って貰いたい…


総評

メッセージ性が強すぎるが故に、メンタルが弱い私にとって残りえる余韻の長さがトラウマになりました。良い意味で言えば感受性が強い。

頭の中で、『二人だけのカーテンコール』『アオイトリ』がループし続け、離れなく日常生活に支障をきたすレベルの作品。

素直にメッセージを受け取るのであれば『身近な所に幸せがある』
メーテルリンクの『青い鳥』の作品で良く取られているメッセージ。
その実、裏のメッセージがあるのではないかと、考える。『青い鳥』は哲学的な考えも入ってくるので、そう単純な話ではないと思う。

それを題材にした作品でもある故に中々読み解くのも面白くまた難解。

しかし、『始まりあるのは言葉』を体現していて、キャラクターのセリフはどれも素敵な物。こころに刺さりまくり自己啓発本を読んだ気持ちにさせられます

©Purple software

特に褒めたいのはサウンド関連。勿論シナリオなんて言わずがともですが、ノベルゲーという媒体でしか成し得ない長所を生かしていると感じました。
OP『アオイトリ』アレンジ
『THEME-朝日の向こう側へ』
『THEME-夜間飛行-』
『THEME-記憶の彼方へ触れる旅-』

適所に流れるんですが、本当に神アレンジ。
『THEME-朝日の向こう側へ』が流れる時、勝ちを確信します。大体物語が好転した時に流れるのですが、タイトルの通り爽やかな感覚になります。

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極めつけの『二人だけのカーテンコール
あかりに用意された、あかりの為の舞台。そしてあかりが主役の為の挿入歌
普通だったあかりが特別として選ぶ選択

一回あかりノーマル√の際はEDで流れて、ん?挿入歌ではないのとおもいましたが、文字通りトゥルー√で挿入歌としてアンコール!
歌詞通りでしたね

思わず、感傷に浸りたい思いでイントロ流れ始めた瞬間オートモードに切り変えました…
いままで、ノベルゲープレイした中でもトップクラス…一番って言っても過言でない程の時間にして約10分間。
この瞬間の為に生きてきたんだ…って思ってしまうほど感動しました

話の腰を折るようだけれども、これは抜きゲー?シナリオゲー?っていうぐらい両立されたハイプリッドな作品でした。格√クリア後いったい何個Hシーン追加されたよ…とにかくあかりがエロい

あかりの陥没乳首やメアリーの初潮とかニッチすぎてエロゲープレイしてきて初めて見て驚きを隠せなかった…こだわりを感じる

Hシーンもシナリオに必要性が多いと感じるものが多く、大体そういった作品って神ゲーの法則な気がしています。G線上しかりWA2しかり

事項から軽く各√などの感想書いて終幕とさせていただきます。
攻略順に記載

「始まりの3日間」

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物語の導入としては最高過ぎた
律の力が幸福にする為の力で作品テーマに関連性があると考えていたが作品を進めていく内に逆に厄介な要因に。

だけど、昔救えなかった一人の女の子の代わりに、『アカイトリ』であるメアリーを救えた事で過去のトラウマを清算する事が出来た。
本当に日の出の様な美しさがある流れでこの作品には"何かがある"と思わせてくれる構成であった。

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メアリーの祈るシーンはとてもばえる!

理沙√

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姉妹丼√とも。律の初めてを奪った理沙だがその記憶が抜けてたのは、悪魔の力で意識だけ持って来たためだったのか…と作中では数少ないギミックに驚きました。

理沙は余命があり、その中で美果子の為に動くが又、美果子も理沙の為に動いている。
姉妹の愛って尊いね。しかも美果子って心がない様な描写なのだからその中でも姉の為に動けるのは余程の原動力があるかと。

三人が三人ともに自分の為、他の為に演じて最後は主人公の勝ち!
物語の導入部分の√として悪魔の力など、世界観をしるのにもってこいの√かなって思いました。やけに悪魔協力的でハッピーエンド味あるしね

公式サイトのコラムでは外伝で本編と関わりがない√の様な書き方されていたが、一様枝分かれする伏線って小夜√とあかり√に関連性持たせていたので全く意味がない√とは思わなかったけどどうなんでしょうか

小夜√

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感情ぐちゃぐちゃにされた√。あかり√除けば一番好き。
小夜のどこまでも真っすぐな性格に気づけば惹かれてました。
ツンデレに位置するようなヒロインなんだろうけど、ツンに温かみを感じる。

デレタ時隠れて素の声で喜んでるシーン最高です!(大声)

正直になれないのはそうだけれど、他人を尊重する考えは持ち合わせているのは好感がもてました。その中心は律を第一として考えてる事だけれども…

メインで伝えたい事は家族としての幸せを描いた√なのかなと。
母親から無償の愛情を受ける対象の子供である、律と小夜はその実、律だけは疎まれており、三人いた時は幸せだったはずと言う律の妄想からはかけはなれた現実。

どこまでも、孤独な律を家族として女性として、愛してあげる小夜の一途さにもう好きしかいう感情しか浮かばなかったですね…
命を吸われようが、愛する事をやめない…儚すぎる

最後はメアリーか小夜を選ぶかの選択で、自分を犠牲にする選択。
犠牲になる物語って卑怯、泣きそうになるから本当にやめてもらいたい泣

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あかり√の話になるけど、妊娠後に屋敷へ帰り、出迎えた小夜があかりの背中を押すように、力で勇気を送るシーン。
大好きすぎて、震えました…
闇の中で生きてきた小夜は殺気などの負の感情に敏感なのにも関わらず、律の為になると聞いて、後押しする…

なんて魅力的なキャラなんだ…どこまでもぶれなく芯が通っているキャラクターは本当に大好きです
毎回作品毎にMVPあげてますが、『アオイトリ』MVPは間違いなく小夜です!

あかりの迷いを断ち切りそして、小夜√ではあかり√をハッピーエンドに改変した!この物語に不可欠なキャラクターでした!

メアリー√

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メアリーをエロゲー業界に生み出してくれた事を感謝したい。
ハピメアの舞亜みたいなものだよ。

シナリオは結構吸血鬼との関係ではありきたりで、吸血衝動抑えきれなくなり、愛の障壁になると言う流れ。

語尾が『ニャー』とか『なりよ♪』になったり。急に関西弁で『おおきに』

可愛さと言う文字を人にしたらこうって感じ!
シナリオの面白さは無かったけど、メアリーの可愛さを堪能できたからヨシ!

告白シーンは全√で一番好きです。全√どころか他作品でもトップクラスの破壊力。まずはメアリーのセリフ

わたしは、罪を犯しました
ううん…正確には、罪を犯そうとしてしまいました
これからまた、懲りずに犯そうとするかもしれません
わたしの罪は、まず吸血鬼であること
存在そのものが罪深いのに、あろうことか、わたしは人間の男の子を好きになってしまいました
(中略)
だから…この気持ちは
わたしの恋は、決して知られてはいけないのです…

メアリー√より抜粋

次は律のセリフ

僕には、それが罪だとは思えません
懺悔の必要は、まったくないと思う
だって、もしメアリーのような女の子に好きになってもらえたんだとしたら
その男の子が嬉しくないはずがないからね

メアリー√より抜粋
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あくまで、神父として神の代弁者ではなく、律自身の紡いだ言葉で返した言葉。
この遠回しな告白と、作品に乗っ取った『罪』と言う言葉で表現している所が美しく感じました。
必要とされていれば、幸せにしなければいけない呪いの様な枷をはめられている律にとって、一人の女の子を幸せにしたい祈り。
最高のシーンでした。

メアリー自体は、物語の案内人、語り部のような存在なので重要なセリフが随所にあるイメージ。
素敵な言葉で溢れているヒロイン

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小夜の名前までつけて本当にメアリーママだよ…


あかり√

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全てはこの日の為に!

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普通のあかりが特別に反逆する物語。
その実、悪魔を陥れる事で特別になろうと演じきっていた。

邪推かもしれないが、律の力を把握していた電話の悪魔は、反逆すること負の感情として奪われると考えなかったんだろうか…
まあ、些細な問題ではあるし、表舞台に立たない悪魔だからこその油断かもしれないが

あかり√で律が力奪われた時は絶望しかなかった!
ここから、律は制限時間ある中、どう巻き返すのか…
凄い話に前のめりになるぐらいお話に食いつきました。

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もう、あかりのが悪魔を倒した際はの感情はコードギアスの最終回見た時まんまでしたね!
一回クッションいれておかなければ本当に心が壊れそうな程危なかった…

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『未来の国』から一緒に贈り物として送られてきたのは、『弱い人間の心
だからこそ人の気持ちが分かるし、みんなに優しくできる"特別"なあかねとして、どこまでも迷う事が生きる意味として自覚出来た名シーン。

最初から最後までヒロインだったという訳。
自分の贈り物もきっと『弱い人間の心』なんだろうな。
「人に優しく自分に優しく」がモットーです。

人類全てが弱者なんだ

新機動戦記ガンダムW ヒイロ・ユイ

少しガンダム好きで言いたいだけではあるけど的を得ているとは思います
人間一人では生きていけないし弱い事は罪ではない。
むしろ周りを幸せに出来る良い事。
そんな身近にあった自分の"特別"
当たり前の事に気付かせてくれてありがとう、海野あかり

結局アオイトリ何処にいる?

最後に、一番伝えたかったであろうメッセージを自分の意見ですが、この作品でのアオイトリは何処にいるか記述し締めさせていただきます。

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一度はメーテルリンク『青い鳥』の様に檻から逃げていったが、作中の居心地が良く戻ってきた下りは、あかりと律の子供である事を意味すると思っています。
あかりの、子宮こそ檻であり律の力を引き継いだ胎児こそ『アオイトリ』
二人の愛の結晶こそが、この物語の主役二人である幸せの象徴。
この作品の『アオイトリ』の最終的な居場所だと自分は感じました。

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だけども、こういう見方も出来ます。
クロイトリもそもそもはアオイトリだったんだという事で海野あかりもまた律を幸せに出来るアオイトリ

また逆もしかり。

幸せの『青い鳥』は自分や周りが生み出せる幸せの形であり、人が思いをはせる感受性の事だとこの作品から贈り物を受け取ったきがします。

最後に

浅い読み込みと、走り書きな文になってしまいましたがここまで駄文を読んでいただきありがとうございます。
いつか記事をリマスターしたいとは考えてます。それだけ、この作品は自分にとって"特別"になりましたが時間のやりくりの関係であっさり目になりました。そんな自分を赦してください。本当は一杯書きたい事あった。

それはそうと『赦す』という言葉素敵だと思いましたね。
人は誰しも後悔などあり、自分も人生で謝りたい事沢山あります。
何かにすがって赦されたい気持ちは誰もが持ち合わせていると思うのです。

色々と受け取る物が多いメッセージ性が強すぎる作品でした。
自分はこの作品に出会えて幸せでした。

©Purple software

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