ペルー・ボリビア旅行記その壱
・コンドルが飛んでいく
・インディジョーンズ
で憧れを募らせたペルーのマチュピチュ。
・めざましテレビのキャラバン(当時は新人アナウンサーが旅をするコーナーがあった)で見た、なにもない平原と抜けるような青い空。
・ウユニ塩湖の写真
を見て、ずっと行きたかったボリビア。
会社の勤続祝い休暇を活用し、先日、会社の友人と女2人旅をしてきた。
治安がよくないということで、前編、現地のガイドつき!わぁ、豪華!
国内では基本、計画を立てずにゲストハウスふらり旅をしているので、もしかしたらつまらないかもなぁ...と思っていたものの、現地のガイドさんがいることで、本当にいろいろ学べました。次、行くとしたら、ネイチャーガイドを頼みたい。
▼サービス精神旺盛なスパイスやさん @ウユニ
1. 多民族国家で、何を自分の軸にするのか?民族?宗教?文化?
いきなりヘビーなテーマだけど、今回の旅で最もハッとしたのはこちら。
ペルーも、ボリビアも、インカ帝国やチチカカ湖付近を中心に独自の文化を築いた人々がいる。ケチュア、アイマラと呼ばれる人々だ。
その人々がいた地にスペイン等が侵略し、さまざまな争いがあり、今に至る。
▼鉄道の墓場。ボリビアでは水を輸送するために海岸部(現在はチリ)まで届く鉄道を作った。しかし、戦争によりチリに海岸部を奪われ、鉱物資源を対価として運ぶも水がなかなか貰えず、この鉄道は使われなくなったとこのと。その結果、砂漠に捨てられ、ボロボロになっている。
今回は、ボリビアを例に話をしよう。
"アイマラ"のガイドさんの話いわく、
先住民族が住む地域で採れる銀を狙い、スペインが侵略。銀の獲得のため現地の人と「結婚」し、どんどん混血が進んでいったとの事。だからケチュアやアイマラはraceではない、cultureなんだ、とのこと。
つまり、混血が進んだ結果、もはやraceでは自分のことを説明しきれないということなのだろうな、と感じた。そこで自分を説明する拠り所して登場したのがcultureなのかもしれない。
ちなみに、現在、ボリビアの民族比率は
先住民41%,非先住民59%
先住民族が多いせいか、はたまた、ちょっと前の大統領の影響なのかは不明だが、私が今まで行ったバンクーバーや、ドイツに比べると、ボリビアの都市部のラパスではいわゆる"有色人種"と"白色人種"がとても仲良くしているように見えた。普通に肩を組んで歩いてたし。
ガイドさんなんて
"今日はよろしくな。名前、分かりにくいだろ?俺たちはケチュアだ。ドライバーはチョコレート1、俺はチョコレート2と呼んでくれ"
さすがに呼べなかったけど...肌の色をニックネームにするなんて、なんちゅうおおらかさ。先住民族が、先住民族であることを主張できるその環境も、なんだか新鮮だった。都市部では差別が少ない...のかな...?
※ほんの少し郊外に出ると貧富の差が激しいことがわかる。同じケチュアの人々でも、ガイドができるようないわゆる裕福層と、そうではない層では大きな違いはありそうではあった。なのに、このおおらかさは何なんだろう。
▼ボリビアの都市部、ラパスは家がカラフル。盆地過ぎて地下鉄が走れないので、移動手段は空中を走るロープウェイ。
▼ボリビア(ラパス)の裕福層が住む地域
▼ラパスの少し離れたところ
▼お土産やさん街
いろいろと衝撃的だったので、友人と「宗教」の話に。私たちは無宗教であったけれども、友人が赴任しているインドネシアで「無宗教だよ」というと、「すがるものがないなんて、信じられない...」と気持ち悪がられるらしい。しかも、インドネシアでは「人種」より、「宗教」が重要視されるとのこと。
改めて考えると、無宗教というは、聞く人が聞くと、「信念がない人」ということに近いのかもしれないな、と感じている。
たしかに、信念がない人って、ふわふわしてると言われるもんな...
そして、私は無宗教であるが、年始は神社に初詣に行ったり、お盆はお墓にあいさつに行くし、年末はお寺の鐘を(テレビで)聞いて煩悩をはらう。神道や、仏教に間違いなく影響は受けている。でも、信仰しているわけではない。
本当に、拠り所はないのかな、そう考えたときに、もしかして「これがculture(文化)の違い」という言葉で、ガイドさんが伝えたかったことなのではないかと感じた。
次、宗教について聞かれたら、私も「宗教はない、でも、cultureはある」と言おう。
人種や、宗教。それは、差別の原因として悪く思われることもあるけれど、人にとって何らかの拠り所にもなるらしいというポジティブな発見があった。
(とはいえ、選択的夫婦別姓を望む私としては、「夫婦同姓であることが日本文化だ」とここ数ヵ月言われ、非難されてきたこともあるので、どこから・何年くらいたったら文化と呼べるのかについては、私自身、なかなか答えが出てない部分ではある。)
2. 着る人が少なくなっている民族衣装
cultureの1つとして外せないのが、やはり民族衣装だ。街中でも着ている人が何人かいた。感覚的には1/5くらい。着ているのは全員女性だった。
とはいえ、ガイドさんに聞いてみると、30代以下はこの衣装を着ていないらしい。
機能性の問題なのか、職業の問題なのか。明治時代の日本のように、洋服を着ている事のほうが豊かさの象徴なのか。いずれにせよ、洋服は強い。民族衣装好きとしては、どうして着ている人が減っているのか、もう少し深掘りたかったポイントではある。
着物にも合いそうということで、現地の人が着ているものをいくつか買ってみた。
▼帯締めに。アルパカかわいい...!本当はスカートを閉めるためのベルトとのこと。
▼帯揚げに
3. 流行っている?音楽
最後に、複数のガイドさんの車でずっとかかっていたLuis Miguel 氏をご紹介。
「今は太っちゃったけど...ラテンアメリカで最もロマンティックなヤツだったんだよ!」とアツく語ってくれました。確かに格好いい!知らなかったけど、誰の曲か聞いてみて良かったなぁ。
30歳を越えているのにも関わらず、ずっとHey, girlsと呼ばれ続けた我々2人の旅行記その壱は、このへんで...
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(参考文献)
1. 外務省 ボリビア多民族国家HP
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/bolivia/data.html
もし・・もし、サポートいただいた場合は、それを軍資金としたnote関連企画をしようかと思います。