4コマ原作の楽しさと読者さんの力
前置き・特になんということはない、4コマ漫画を考えるのは楽しいなという日記と、4コマを考える上で個人的に意識していることのメモです。
さて。僕が現在、原作を担当させていただいている『妖こそ怪異戸籍課へ』は4コマ漫画です。
4コマは当然ながら4コマごとにオチをつけるのが基本なのですが、それとは別に縦軸のストーリーもつけたいので、作家さんはそこに頭を悩ませます。もちろん僕も。
しかも4コマはページ数が少ないので、ぶっちゃけ原稿料も報われない。せっかく思いついたネタも何ページも引っ張ることはできず4コマで次に行く。辛い作業です。
ですが、一方で、とても楽しい側面もあります。
基本、4コマごとに落とすことが迫られるので、本当ならもっと長く説明したいお話もギリギリまで削ることになります。その削り方を少し間違えるとネタがボンヤリしてしまう綱渡りです。
ですが、少なくとも僕は、この制限の中でどう書くかを考えるのが楽しいです。制限があるからこそキレが生まれることがある。
また「どこまで描写を省略できるか、読者さんが理解してくれるか」の線を想像するのも楽しい。
僕はきららなどの読者さんの読む力を信じているので、いらない部分や時間は「数時間後」とかいう感じでわりとざっくり飛ばしてしまいます。
そして実際、読者さんはその行間を想像して理解してくれていると感じています。ありがたいことです。
また、漫画担当の柴朗先生が僕の駄文をしっかりご理解くださり、さらにプラスアルファまで加えて演出してくださるのでこれまたありがたい。
もちろん、4コマ漫画も良いことばかりではなく「あー、4コマじゃなければあの描写も入れたかった」と惜しく思うときもありますけどね。
『妖こそ怪異戸籍課へ』でも、藤原夏生さんやシュタイン&フランケンのシリアスな外伝なんかはストーリー漫画形式とかでやってみたい…。
まだまだやりたいことはあります。ストーリーの本筋はもちろん、4コマに適した構成、省略を磨いて参ります。
書きたいことを書いたので唐突に終わります。ではまた。