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アンビグラム描き始めて一年たったみたい。② 2024/4~2024/10

はじめに

はじめまして。かさかささぎです。自分が作っていたアンビグラムを見返す記事の2つ目です。今回も前回と同じように毎月2つずつくらいお気に入りのアンビグラムを数えながら振り返っていきたいと思います。久々に見返してみると、思ったよりもたくさんのアンビグラムを描いていました。壮観ですね。
②は2024年4月~2024年10月です。


2024年4月


文/理

1個目から自分がかなり気に入っているアンビグラムです。振動型で描いた文/理のアンビグラム。実は、アンビグラムを描き始めた直後に、この二つの文字の対応を作りたいという気持ちが強く、挑戦はしていたのですが、実現できていませんでした。半年間実現ができないと思っていたものが自分の手で満足いく作品に仕上がったことから、袋文字の対応の魅力を感じ、積極的に袋文字対応を考えるようになったきっかけのアンビグラムになっています。このころは灰色のシンプルな線を用いた対応にはまっており、自身のアルバムでも彩度が低いゾーンです。

壊死

続いて、壊/死の旋回型の対応です。こちらも袋文字対応ですね。袋文字処理を導入している部分について、背景に色を付けることで袋文字であることを示唆する手法がありますが、それを「壊」の網頭の部分に適応しているところがチャームポイントです。ここまでかささぎが描いてきたアンビグラムの中でもかなりの傑作であることは自(他共に?)認めている作品ですが、ワードがネガティブなもののため、個人的に代表作とするかどうかを悩んだことがあります。今でもすごくお気に入りの作品です!

4月は結構豊作で、これら以外にも、「災禍」「昼食」「月/陽」なども残っています。もしかしたらこれらが印象に残っている方も、いたらうれしいですね。

2024年5月


攻/守

5月の1つ目は攻守の対応です。自分で作っていてカッコよく作れた楽しさが印象に残っています。一見対応しなそうな文字でしたが、大胆な字形の誤魔化しが功を奏したと思います。背景までを作るソフトと、それ以降の上からの加工をするソフトを別にしたのはここが初めてで、全体の見た目にも少しずつ力を入れるようになっていきました。最近のアンビグラムも結構背景に力を入れているのでよかったらそこまで見てくださると…うれしいです。

超難問

超難問のアンビグラムです。Xに投稿したものとは別のカラーバリエーションが残っていたので、こちらにも採用させていただきました。アンビグラム情報局の毎週お題が「超」であった時に作成したアンビグラムで、Qの対応がかなりキュートに仕上がったと思います。このアンビグラム、実は発案はりおくんと一緒に毎週お題の話をしているときに一緒にしたものです。超と問の対応の原型はりおくんが作ってくれて、Qにするアイデアと、難の対応付けはかささぎが考えました。こうやって見ると、超/問の対応はりおくんっぽくないですか?

2024年6月


数的思想

数的思想のアンビグラム。上半期を振り返る会がアンビグラム情報局で開かれた際にΣさんに言及いただいて、すごい好きになった作品です。その振り返りの時に字画の傾きの統一感に触れていただき、とてもこだわった部分であったために非常にうれしかったのを覚えております。右下の背景の2つある謎図形がお気に入りポイントです。このあたりの時期は斜め鏡像の作品が増え始めた時期で、自分が正方文字組が大好きになり始めたのもこのあたりです。(好きすぎて自分の正方文字組アンビグラムだけのハイライトがInstagramにまとめてあります。)


夏バテ

夏バテです。アンビグラム情報局の毎週お題が「夏」であった時に描いたアンビグラムです。想像以上に好評をいただきました。今見るときれいな袋文字対応で、今の自分には出せないテイストの袋文字でめっちゃ面白いです。裏話としては、没前提で私のサーバーに投げたところ、「没なわけがない。」とのご指摘をいただきました。袋文字を書いているときは何度も面と点を視線が行き来するので、ゲシュタルト崩壊を起こしがちです。なんで作ってすぐ、僕は自信なかったんだろ。

2024年7月


光/影

光の袋文字対応の2つ目です。(1つ目もかなりお気に入りですが、6月は激戦区でした。)またまた袋文字対応になってしまうのですが、自分は袋文字が大好きなので仕方ないです。グラデーションと背景の影響で、それぞれの文字が大きく違うように見えてしまうのが、対応としてどうなのかな……と今は思います。この作品についてはかなり字形の方も自分がかなり好きなものに仕上がっていると思います。こういった作品をまた書きたいものです。

瞳の盃、涙の雨、

文字列精製型のアンビグラムです。毎週お題が「雨」であったため製作いたしました。「雨」という漢字で無理やり作るのに苦手意識であったため、文字列生成型のアンビグラムを精製しました。雨を横に向けて置いたら盃に見えたので、やりたい文字列を組んで、気合で対応を組みました。個人的にかなりお気に入りのアンビグラムなので、もっといろんな人に見てほしいです。

2024年8月


帰路

帰路です。背景と色使いにしっかりとチャレンジしたのが強く印象に残っていて、友人からの反応も良かったのでかなり好きな作品です。デザインのインスピレーションはFeryquitous さんの Danza Aestasという曲のMVからだったりします。まだ斜め鏡像にはまっていますね。個人的にはこのあたりから字形の崩し方のバランス感覚が良くなったように感じています。うまくなったものだ。

無機天体

無機天体です。ついに一文字だけ袋文字処理にし始めました。大好きな斜め鏡像も、正方文字組も、自由なカタカナ作字も、謎の絵もやりたい放題してますね。全体的なデザインもそうですが、このあたりから現在のかささぎらしい作字が増えてきます。このころは、密度がある漢字とそうでない漢字の間でどうしても線の太さに違いが出てしまうことに強く悩んでいた気がします。今でこそ結構ごまかせるようになってきましたが、つたないですね。

2024年9月



飛ぶ鉄道

飛ぶ鉄道のアンビグラムです。ここまでくると記憶に新しいですね。ずっとはまっている正方文字組の文字列生成型アンビグラムになっています。飛と道の対応を思いついてから、その間に入る文字を思いつくまでに数時間要しました。「ぶ」でよくね?と思いついたときには、変な笑いが出たのを覚えています。早く思いついてくれ。


人間関係RESET症候群

月間アンビグラムに初めて寄稿した作品です。正方文字組が趣味なのが透けて見えますね。デザイン案はゲームボーイからですが、当初は鏡写しにした反対側につづきからの方にカーソルが合っている様子も描こうかと思ったのですが、鏡写しにした瞬間に全く読めなくなったので没になりました。大きさを工夫した文字組と二つの門構えをどちらも略してとれているのががんばりポイントです。これを投稿してから1か月ほど鍵垢にこもっていたのですが、文字通り人間関係リセットっぽくなってました。ふみょ。

2024年10月


休憩

休憩のアンビグラムです。これはかなりきれいに決まった袋文字で、本当にお気に入りの作品です。密度感が袋文字に適していそうであったのと、人偏と下心の対応は前々からいけそうだと思っていたため、書いてみたらうまくはまってくれた感じです。10月はめちゃめちゃアンビグラムに力を入れた月に結果的になりましたが、そんな数ある作品の中でこれは間違いなく自分の傑作だと思います。

世界5分前仮説

世界5分前仮説びアンビグラムです。こちらは別のノートでも言及しましたね。飽和水蒸気圧のアンビグラムがきっかけになって始まった長めの単語で作るアンビグラムですが、これが一番うまくいったなと思います。袋文字の活用も、文字組もめちゃめちゃかわいくて好きです。こちらの単語は、かつてXで見て感動した猫月さんデザインからの発想です。実現できて本当にうれしいです。

おわりに

直近の半年間の作品たちですが、袋文字と正方文字組のオンパレードでしたね。どうしてもほめられるとテンションが上がってしまって言及されたスタイルのアンビグラムを何枚か書いてしまう癖も見えてきて恥ずかしいです。ただ、そうやって繰り返して描いたからちょっと上手くなったのかなとも思います。
また、1年後、こういった記事が書けるくらい続けて居られると嬉しいです。いま、僕があこがれているカッコいいアンビグラムを描く作字チームの皆様の一員になれるように頑張っていきたいと思います。


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