vol.6 nanoloopインスツルメント画面の使い方 (2)エンベロープ編+上級テク
今回は、envelopeパラメータを使って音色を作る方法。
nanoloopで使う音色は大きく分けて二つの方法で作り込みます。
そのうちの一つ“envelope”。
nanoloopのenvelopeは、基本音色の音量をコントロールして音のニュアンスを変えるパラメータです。
そもそもインスツルメント画面の基本操作方法がわかんない人は、下リンクの記事をどうぞ。
ほいじゃスタート。
envelopeの場所
envelopeは次の①、②の所。
ちなみにインスツルメント画面では、音色を波形で表示してくれていて、③の部分がそれ。
③のグレーの山は音の大きさの推移を表してます。
上の画面なら、発音開始時に最大音量、その後けっこうすぐに音が消える、ていう見方をすればOK。
なのでこの音は「コッ」て感じになります。
パラメータを変えた影響が視覚的にも確認できるので、地味に便利。
今んとここんなアプリ他に見たことないです。
①attack「/」
最大ボリュームに到達するまでの時間を変えるパラメータ。
数値を0にすると、発音の瞬間から設定したボリュームで音が鳴ります。
数値を上げると、設定したボリュームに向かって次第に大きくなっていくような鳴り方。
数値が大きいほどその影響が顕著になります。
attackを0からだんだん上げていくとどうなるか動画を貼っときます。
②decay「\」
音が完全に消えるまでの長さをコントロールするパラメータ。
数値を0にすると、発音してすぐに音が消えます。
数値を上げれば上げるほど、ロングトーンになります。
これもdecayを0からだんだん上げていくとどうなるか動画を貼っときます。
ちなみに、②より右にあるパラメータはLFOと言って、また違う手法で音色を作り込むパラメータ。
これはまた別の回で紹介します。
nanoloopのenvelopeの特徴
よくあるシンセのenvelopeはattack、decayの他に、sustain、releaseという2パラメータを備えているのが主です。
参考までに書いておくとこんな感じ。
(テキトーなので、正確に知りたい人はちゃんと調べてね…)
鍵盤で言い換えると…、
普通のシンセはこんな感じです。(たぶんね…)
で、nanoloopはその内の二つが無い。
decayがsustainとreleaseを兼ねるみたいな働きをします。
たぶんこれは“ステップシーケンサー”という仕様の都合。
なので、ピアノロールみたいに自由自在に音の終点を指定できません。
「最大音量で音鳴らし続けといていきなり音を切る」とか、
「だんだんクレッシェンドして急に無音」
みたいな表現がenvelopeだけでは完璧に出来ません。
で、これを解決する方法を紹介。
ステップシーケンサで消音する
前述の「できない」を解決する方法。
ステップシーケンサ画面の消音機能を使います。
ステップシーケンサ画面の基本操作がわかんない人は下リンクを見てください。
また別回でも詳しく書こうと思いますが、ステップシーケンサの下にあるいろんなアイコンは、インスツルメント画面のそれと同じ。
で、各パラメータは任意のステップ単位で調整できます。
ほんで今回使うのは、一番左のアイコン「▷(ボリューム)」。
ボリュームをゼロにすると、そのタイミングでチャンネルの音を一旦消すことができます。
これをうまく使うと、発音の終点を正確に決められる。
例えば、decayマックスのロングトーンでも、歯切れよく音を切ることができます。
では、具体的な手順。
・「▷」をタップしてボリュームコントロールをアクティブにする。
・鳴ってる音を消したいタイミングのステップに何でもいいので音を入力
・消したいタイミングに入力した音のボリュームをゼロにする
これだけです。
動画貼っときます。
こんな感じ。
この方法を使うと、キレのあるフレーズやバッキング、逆再生みたいな雰囲気が演出できるので、覚えといて損はないでしょう。
おわりに
以上で、音量をコントロールして作る音色は大体作れます。
めんどくさい事をすると、まだ色んな表現が出来ますけど、まぁそこは追々…。
ていうか、あんまりニーズのないマニアックな手法だと思うので、気が向いたら紹介します。
ほいじゃまたー。