地震の被害を火災保険で補償することは可能か？倒壊せずとも適用範囲にはいるのか

地震による被害では、補償を受けないと何もできないというくらい悲惨になります。

私も本当に大地震の被害を受けてみるまでは実感が湧きませんでした。ただ、それが理由でろくな保険に入っていなかったので苦労が多く、ようやく生活を元通りにできてきたので筆を取りました。ぜひ今後の地震に備えて皆さんにも知っておいて欲しいことがあったからです。

地震の被害に遭ったときにどうしたら良いのかを今のうちに十分に理解しておきましょう。

地震によって自宅が被害を受けた場合の相談場所

地震が発生したときには被害が非常に広い範囲に及んでしまいます。国や都道府県が災害対策本部を設置することも多く、市区町村の役所でも臨時窓口を設けて相談を受けつけていることがあります。

被害を受けたときの相談場所としては、公的な窓口と保険会社の二つだと考えましょう。

火災保険を使って補償を受けられる可能性があるので、保険会社にはとりあえず連絡した方が良いのは確かです。ただ、公的支援制度も存在しているため、保険とは別に国や地方自治体から支援を受けられる可能性があります。

災害のときには被災者生活再建支援制度を適用できることがあります。地震で自宅が被害を受けた場合には適用できる可能性が高いので公的機関の窓口で相談してみましょう。

被災者生活再建支援制度は、自宅が全壊してしまったときだけでなく、解体が必要になったときや大規模な補修工事をしなければならなくなったときなどにも適用できる制度です。

50万円～数百万円の支援を受けられる可能性があるのでとても大きな助けになります。

地震による被害は「地震保険」だけではない？

保険会社から補償を受けるためには地震保険に加入している必要があると考えている人もいるでしょう。しかし、地震による被害は地震保険によって全てカバーされるわけではありません。逆に地震保険に加入していなかったとしても損害の補償をしてもらえることもあります。

実は私は「地震は起こらないだろう」と思っていたので、地震保険には加入していませんでした。今回についても運が良いことに、自宅が倒壊することはなかったのです。

しかし、隣の家が半壊状態になり、さらに火災が発生していました。その消火に来た消防の水が自宅に降り注いでしまい、窓から水が入ってきて部屋の中が悲惨なことになりました。

保険会社に問い合わせてみたら、この場合は地震保険に入っていなくても補償されるということで、フローリングや家具の修繕を全て火災保険で何とかすることができました。

また、火災保険とは直接関係はないですが、私の場合には車両保険も活用しました。地震で車に電柱が倒れてきた壊れてしまったからです。私の加入していた自動車保険の車両補償では地震による被害を補償範囲に含めていたので、保険で車を修理することができました。

地震や地震による二次災害から受けた損害については地震保険がないと保証されません。しかし、それ以外の部分や、建物や家財以外の部分は火災保険や自動車保険などで補償される可能性があるのです。

「地震による被害」とは倒壊だけではない

地震保険に加入しているときにも建物が倒壊しない限りは申請しても保険金が下りないのではないかと考えている人もいます。しかし、実際には地震による被害は倒壊だけではありません。

地震による被害では建物の状態に応じて全損、大半損、小半損、一部損といった形で分類されるのが一般的です。近くの家では外壁にひびが入ってしまったのを一部損の扱いで申請して修繕費を獲得するのに成功していました。

また、建物が倒壊せずに無事だったとしても家財が悲惨なことになる場合もあります。この際にも家財を対象にしていて、被害額が一定以上であれば地震保険を適用することが可能です。

地震後にお困りの場合でも火災保険の適用範囲内になる可能性もある

地震が発生した時点では被害に気付いていなかったこともあるのではないでしょうか。地震の直後には不具合があるとわからなかったり、当時は壊れていると思わなかったところが破損していたりする場合もあります。

このような際にも3年以内であれば火災保険も地震保険も適用することが可能です。

既に地震保険の申請をしてしまった場合にも、新たに見つかった損害が大きいことがわかった場合には申請し直す価値があります。以前は小半損と判定されたものの、今回見つかった損害を加味すると大半損になるという場合には差額の支給を受けられる可能性があるからです。

また、地震保険以外が適用される部分に関しては、損害が火災保険の適用条件を満たしていれば申請可能です。

ただ、特に地震の影響だったことを数ヶ月後や数年後になって証明するのは難しい場合もあります。住宅診断などを受けてプロに相談しながら申請した方が良いでしょう。

参考：よくある火災保険の質問（記事中段）

まとめ

地震による被害を受けたときには地震保険を適用することもできますが、地震保険に入っていないときにも火災保険でカバーされることもあります。

公共団体からの支援も受けられる制度があるので、地震の被害に遭ったときには公的な窓口と保険会社に連絡を取るのが大切です。

小さな被害でも補償を受けられることが多いので、地震で損害を受けたときには申請してみましょう。