【囲碁】本能寺の変と三コウ
「本能寺の変」に寄せて
たまたま実家に帰っている時に父と『どうする家康』を観ました。
日本史の転換点と言っても過言ではない有名な「本能寺の変」の回でした。
その前夜に「本能寺の変」を予言する出来事(正確には不吉の前触れ)が信長の御前で起きた伝説があります。
もしかしたら信長は「本能寺の変」を予知できたかも?という話をしてみよます。
「本能寺の変」前夜
信長は囲碁好きとして知られ、「本能寺の変」前夜も当時の本因坊家当主である本因坊算砂と本能寺の僧侶である利玄の対局を観戦していました。
その際に「三コウ」という囲碁の珍しい形が登場し、不吉の前触れだったという話が囲碁界で有名な逸話です。
「三コウ」がどれほど珍しいかと言うと1万局に1回以下という説があり無勝負となります(確立に直すと0.01%以下)。
将棋の「千日手」はよく聞きますが、囲碁の「三コウ」無勝負はそれほどレアなケースです。
以下は三コウの解説です。
ひとまず読んで頂きありがとうございました!
三コウとは
それでは三コウを解説していきます。
そもそもコウについては拙文で恐縮ですがリンク先を参照ください。
要約すると無限ループを回避するための特殊ルールです。
三コウ例題図
今回は私が作成した図で解説していきます。
例題図のポイント
例題図では黒×と白△が取るか取られるかの攻防をしています。
三コウとは3つのコウを争う
三コウとは文字通り3つのコウを争います。
例題図ではA、B、Cの3つのコウがあります。
黒番からAのコウを取ってスタート
例題図で黒×がアタリ(次で白に取られてしまう)の状態なので、
1手目でコウAを取ります(Bでも可)。
白番はCのコウを取るしかない
白番ですがコウのルールのためAをすぐに取ることはできません。
そしてBには置けないのでコウCを取るしかありません。
黒1の時点で白△がアタリのため他に置くこともできません。
互いにコウを取り続ける
もう察しの良い方もいらっしゃると思いますが、黒白ともコウを取り続ける無限ループになります。
白6まで進み例題図に戻ってしまいました。
コウのルールには抵触していないので、ルール上問題ありません。
問題ありませんが無限ループになるため無勝負となります。
囲碁特有の無限ループ
同じ盤面で3つのコウができるのはよくありますが、3つ以上のコウが死活に絡みお互いにコウを解消できない無限ループ状態を三コウと呼びます。
3つのコウが信長、光秀、家康の3人を表しているとしたらロマンがありますね。
かなり長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました!