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【囲碁】一力棋聖の難敵

中国韓国の後塵を拝し続けて約20年近く、遂に日本の囲碁ファンが待ち望んだ瞬間が近づいてきています。日本の一力棋聖が世界棋戦である応氏杯の決勝5番勝負まで勝ち進み、決勝も連勝スタートし世界一まで遂に残り1勝と迫っています。しかし予想はしていましたが、一力棋聖に難敵が出現しました。それは過密スケジュールです。


過密スケジュール

一力棋聖は名人戦リーグを全勝で勝ち進み今期の名人戦挑戦者に決定しています。その名人戦が8月下旬から始まりますが、応氏杯と重なりました。

9月中旬までの一力棋聖の手合い予定

9/4~5まで宮崎で名人戦2局目、9/8に応氏杯3局目が上海で行われるので過密スケジュールになります。名人戦の対策と応氏杯の対策を同時にする必要があり、移動や前夜祭も考えるとコンディションを整えるのが大変そうです。

応氏杯は早めに優勝を決めたい

一力棋聖が3局目に勝ち優勝を決まれば、4局目・5局目は行われないので、名人戦3局目以降に集中できますが、仮に応氏杯がもつれると更にコンディションを整えるのが大変になりそうだと思いました。

井山先生の逸話

観る碁ファンとしては上記の感想なのですが、トッププロは斜め上の予定を組むことがあります。

2021年の本因坊戦、本因坊文裕(井山裕太先生)は芝野虎丸九段の挑戦を受けていましたが、1勝2敗で迎えた4局目にも敗れ防衛が絶望的になります。しかし井山先生は4局目の会場であるホテルにそのまま宿泊し、敗戦翌日に中国のネット棋戦リーグに出場し中国のトッププロに勝利するという荒業をやってのけました。これがきっかけなったのかその年の本因坊戦を4勝3敗で防衛に成功しています。

余談ですが、この時に井山先生が倒した中国のトッププロが、一力棋聖と応氏杯決勝を戦っている謝科九段です。偶然ですね。

観る碁ファンとしては楽しみが多いですが、季節の変わり目でもあるので万全の態勢で臨んで欲しいです。

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過祭 進碁
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