石穿の囲碁問題 実践編4
白の狙いと黒の敗着をみていきましょう。
実践編3でAとBの記載を逆に書いていました(訂正済ですがややこしくなってしまい申し訳ありません)。
黒の敗着
黒81とオサエたことが黒の敗因です。この手を見て白は何とかなる!と思いました。具体的には右辺中央の白の大石を復活させる算段がつきました。
白はコウを仕掛ける
黒81が敗着である理由は白82から左上をコウに仕掛けられる点です。
話が変わってくる
白は左上の黒の石を取ると見せかけて、コウ材を利用して右辺の白石を救出します。黒97まで進みましたが、コウ争いを仕掛ける前は0眼だった右辺の白石は黒△を取り込んだことで1眼を確保することができました。
この場面まで進行すると話が変わってきます。
生還
例えば白98に打っても右辺の白石は生還することができます。白102に打てば黒103のワタリと白104の2眼生きを見合いにすることができます。
実戦
実戦は白98にトビを打ちました。この手も黒99の場所に打てば右上と連絡でき、白100に打てばオイオトシで2眼を確保できます。
続実戦
実戦は黒99に打ち白は右上と連絡することができました。
勝負はまだ分からない
実戦では右辺の白石が無傷で連絡したため黒が苦しくなりますが、下の図のように打てばヨセ勝負になります。
左上のコウ争いは続きますが、黒103の逃げ出しからコウ材が多く、コウ争いは黒が有利です。
敗着を防ぐには
黒は81ですぐにオサエを打たず、1度我慢するべきでした。
黒の左辺は大分狭い陣地になりましたが、それでも右辺の白石さえ取れていれば手堅い展開でした。
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