王様は魔法使い✨#32〜スピカン王編 ⅩⅡ
涙が止まらない王様を
スピカン王も家臣も
ただ見守っていた
翌朝はパワースポットへ
一年中たくさんの人が
訪れる神社だ
橋を渡り鳥居をくぐり
玉砂利を踏みしめ進んだ
苦手な集団行動のためか
心が落ち着かない
すこしだけ皆から離れて
木とお話をした
心のザワザワがおさまっていく
神様の前で祈る順番がきた
フーっと息を吐き
丁寧に手を合わせ
日頃の感謝を伝えると
風が吹いた
「セブンどうだった?」
「私の想いが
届いたような気がしました。」
「そうだな。俺は歓迎されたように
感じたよ」
笑顔でスピカン王は言った。