今週のとんぼ:第312話「嫌なヤツ」
泣きました。
原作を読んだ時点で、涙をこらえきれませんでした。
ネームで泣き、校正紙で泣き、誌面で泣き、今読み返してまた泣き――。
油断しているとたまにこういう回があるんです。
だから、電車の中で読むのはオススメしません。
* * *
北国の冬。
学校から帰った小梅は、難病で寝たきりの弟を、
気晴らしに外に連れ出してやりたいと思いますが、日暮れ間近。
身を刺すような寒さの中、また外に出るのは億劫です。
明日でいいか。
そうして、次の日も、また次の日も……。
弟を一生支え続けると口では言いながら、散歩に連れて行ってやることもしない自分を、「悪いヤツ」と卑下しています。
プロになってお金を稼いで、弟と暮らせるでっかい家を建てる。
そんな小梅の夢に対し、弟は
「ボク、それまで生きていられるかなあ」
弟を外に連れ出すのを1週間もサボっていたことを、小梅は強く後悔します。
でも小梅は「悪いヤツ」でしょうか。
だれが責められるでしょうか。
同じ境遇で、果たして小梅のような大志を抱くことができるでしょうか。
* * *
運動不足だからそろそろ走らなきゃ。
でも、今日は寒いから、明日でいいか。
決意して1週間、まだ1mも走っていません。
かわさき先生から、次回の原作が届きました。
メールの文面の最後に
「熊本、冷凍庫みたいス。庭先の温度計はマイナス9度っス」
……東京なんて、ぜんぜんあったけえっス!!
次回もお楽しみに!
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