今週のとんぼ:第300話「ほころび」
「オーイ!とんぼ」も今週でついに300話。2014年8月にスタートして、6年が経ちました。単行本26巻も無事校了し、11月1日に発売します。25話までとちょっと違うとんぼが見られますのでぜひ手に取ってみてください。
さて、今回から「今週のとんぼ」と題し、「週刊ゴルフダイジェスト」で連載中の最新話について一読者としての感想を綴って参ります。思いっきりネタバレしていますので、必ず本編を読んでからご覧になってください。
場面は国別対抗戦「トヨタジュニア」の最終日、チーム戦で日本とタイが同スコアで並び、一進一退の攻防が繰り広げられています。
そんななか、日本のエース、つぶらが13番パー5のティショットをフェアウェイバンカーに入れてしまいます。
ボールは不運にもバンカー手前側のへり付近。右足がバンカーの外に出て、ボールに当てるのも難しい状況。横に出すという選択肢も考えられるなか、つぶらは果敢にも前方に飛ばす選択をします。
ところがさすがのつぶらもボールをクリーンヒットできず、トップしたボールは無情にも、バンカーの向こうフチに突き刺さってしまいます。
さすがに出すだけとなり、次は4打目。
深呼吸して平静を取り戻したように思えたつぶらでしたが、右を警戒するあまり球を左に曲げてしまい、ボールはグリーン左のバンカーへ。
5打目はオーバーを恐れて緩んでしまい、大きくショート。
6打目のパットも決められず、ダブルボギー。
バーディが欲しいパー5で、まさかの素ダボという結果になってしまいます。
こうしたミスの連鎖は、我々アベレージゴルファーにはよくあることですが、あのつぶらが……!ということに驚きを覚えると同時に、つぶらほどのプレーヤーであってもこんなミスをするのかと、どこかほっとした気持ちにもなりました。
一連のシーンで一番共感したのは、保険を「2つ」かけてしまうこと。
グリーンを狙う4打目で、ニアサイドとなるグリーン右に外すことを嫌ったつぶらは、ボール位置をトウ寄りにズラすことでドローを打ちやすくしました。
しかしそれだけでは不安になり、アドレスを変えることでさらにドローが出やすいセットアップを作りました。
しかしその結果、ドローが強くかかりすぎて、左のバンカーに入れてしまったわけです。
打ったあとつぶらは、「保険は1つまでが鉄則じゃないかっ」と後悔しています。
こうすれば右に曲がらない、というコツはいくつもありますが、そのコツを2つ以上組み合わせてしまうと、オーバードゥになって左に曲がりすぎてしまう。
保険をかけるときは1つまで、というのは我々レベルでも押さえておきたい重要なポイントのひとつだと思います。
さてさて、つぶらから「あとは頼んだ」と託されたとんぼ。どんな思いで受け止め、どんなプレーを見せてくれるのか。
次回もお楽しみに!
「オーイ! とんぼ」最新話はコチラから http://gd.golfdigest.co.jp/wgd/
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