今週のとんぼ:第302話「未来をかけて」
トヨタジュニア最終日、つぶらが13番パー5でまさかのダボ。
チーム戦の勝利を託されたとんぼは、つぶらがつかまった同じフェアウェイバンカーから、魂のこもったパワーフェードで見事2オンに成功――。
ここまでが前回のお話。
今週は久々に、1組目の小梅が登場。
小梅ファンのみなさま、お待たせしましたーーっス!
チーム戦は、上位2名のスコアが採用されるため、つぶらが1オーバーに後退した今、1アンダーの小梅はスコアを落とすわけにはいきません。
そんななか迎えた15番パー3は、距離は短いけれど一筋縄にはいかない難ホール。
巨大なグリーンの右手前サイドにピンが切られ、ティは一番前方。ピンまでわずか123ヤードと、ショートアイアンで打てる距離です。
ところが、風はアゲンスト。短い番手で打つぶん、ただでさえスピンがかかりやすいうえ、グリーン手前は池に向かってスロープになっています。
グリーン中央部の前端はとくに傾斜が強いため、ピンを狙ったボールがちょっとでも左に曲がると、スピンの効いたボールはころころと手前の池に吸い込まれてしまう。
グリーンは広いけれど、実質的には狙いどころはピン周辺の狭いエリアに絞られるという難しい状況です。
実際のホールの写真がコチラ↓
作品内の描写が決して大げさではないことが分かるかと思います。
さて、なんとしても引っかけを防ぎたい小梅は、難病の弟から聞いたある言葉を思い出します。
右が怖ければ右に振れ
左が怖ければ左に振れ
これは、前回のヘッド軌道の話ともつながります。
たとえば右サイドが怖いとき、つい左に飛ばそうとしてクラブを左方向に振ってしまいがちです。でも、クラブを左に振ってしまうと、ヘッドの軌道がアウトサイドインになり、ボールにスライス回転がかかりやすくなります。
右に行かせたくないときは、思い切って右に振っていくようにすると、ドロー回転がかかり右へのミスは防げるというわけです。
ただし、前回もお話ししたように、これはインパクトでフェースがしっかりと閉じていることが大前提。
フェースがパカッと開いた状態で右に振ってしまうと、右に出て右に曲がるという悲惨な結果になるので注意が必要です。
今回の小梅のケースはその逆で、左に引っかけやすいショートアイアンで引っかけないために、思い切って左に振り抜いていくことでフック回転がかからないようにしているわけです。
このインパクトの形、とてもイメージが湧きますね。
スウィングの形どうこうではなく、振り抜く方向だけを意識すればいいので、ラウンドでも実践しやすい保険のかけ方だと思います。ぜひ次のラウンドで試してみてください。
ちなみに……
「オーイ! とんぼ」最新刊26巻、10/30発売!
今回は、とんぼに恋の予感!? お楽しみに!
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