今週のとんぼ:第307話「3つのライン」
16番パー5で2打目を2mにつけイーグルチャンスを迎えたマニーに対し、小梅は3打目を打ちピン奥6m。
タイに引き離されないためにも、ここは是が非でもバーディパットを沈めたいところ。
今週はそんな小梅のパットシーンだけで1話が終わっていますが、決して冗長に感じることなく、むしろ小梅のパッティングに対する熱い気持ちがひしひしと伝わってくる素晴らしい回になっていると思います。
たった6mのパットを転がすだけのシーンを、よくもここまで濃密に、そして変化に富んだカット割りで描けるものだと、改めてかわさき&古沢両先生に感服しきりです。
実は2話続けて主人公のとんぼが登場していなかったりするわけですが、そこは大目に見ていただきたく……。
さて、今回のテーマはパッティングのタッチとライン。
パットのラインというと、正解はひとつの線しかないと決めつけてしまいがちですが、正確には、打つ強さによって変わってきます。
つまり、曲がるラインのパットは、強く打てば曲がり幅が小さくなり、弱く打てば曲がり幅は大きくなるということ。
そのため、打ち出していくラインを決めるためには、まずどのぐらいの強さで打つか、タッチを決める必要があるというわけです。
考えれば当たり前のことですが、実際にグリーン上でパットを打つ段になると、忘れてしまっている人が多いのではないでしょうか。
たとえば1.5mの上りのフックライン。
「強く打つ」と決めていたにもかかわらず、カップを外して打ってしまう。
結果、ほとんど切れずにカップの右フチを抜けていってしまう。
あるいはロングパット。
曲がり幅のことだけを考えて、いざ打ってみたら、大ショート。
ラインを気にするあまり、打つ強さのことはすっかり頭から抜け落ちてしまっていたパターン。
書いていて自分でも耳が痛くなるような「パットあるある」です。
パッティングはまずタッチありき。
上手い人のパットを見ていると、意識せずともそのへんが徹底されているように感じます。
練習グリーンでも、漫然とカップインを狙うだけでなく、同じ位置から打って、強いタッチだとどれぐらい曲がるか、弱いタッチだとどれぐらい曲がるか、というのを確認しながら打ってみると、本番で役に立つ濃い練習になりそうですね。
今週も「おーい! 小梅」はいいところで終わってしまいました。
果たして小梅はバーディを獲れたのか? マニーのイーグルパットは?? そういえばとんぼはどうなった???
来週もこうご期待!
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