今週のとんぼ:第311話「丸じゃダメ?」
新年あけましておめでとうございます。
本年も「オーイ! とんぼ」をよろしくお願い申し上げます。
それではさっそく、新年一発目のとんぼに参りましょう!
トヨタジュニアもいよいよ大詰め。
日本vsタイは一進一退の攻防を繰り広げています。
16番パー5、とんぼはセカンドをピン横1mにつけ、イーグルチャンス。
タイのプリンも、負けじと3打目をピンにピタリとつけ、バーディを確実にします。
とんぼのイーグルパットは、1mとはいえ大きく切れるフックライン。
けっしてやさしくはありません。
通常なら、フックラインはスタンスを右に向け、右に振り抜いていきますが、ここでとんぼはなんと、カップに対して真っすぐ構え、真っすぐストローク。右に向けたのはフェース面だけ。
スウィングスピードの遅いパッティングでは、出球の方向は振り抜く方向に関わらず、フェース向きによって決まる、という性質を利用して、フェース向きだけを打ち出したい方向に向けて打ったのです。
結果は見事カップイン。
イーグルとし、ついにタイに追いつきます。
という白熱の試合展開も気になるところですが、それ以上に気になったのは……
「え? とんぼのパター、丸グリップだったの!?」
ぜったい後づけだろ!と思われる方もいらっしゃるでしょう。
ええ、私もそう思いました。
慌ててトヨタジュニア編のとんぼのパットシーンを振り返ると……
丸!
「さすが! ここまで計算してたんですね!」
「ももももちろんっ」(古沢&かわさき)
原作のかわさき先生は先のことまで考えないことで有名なので(下記参照)
真偽のほどは怪しいところですが、本人の名誉のため、最初から計算されていたということにしておきます。
そんな無粋な詮索はさておいて、そもそもパターのグリップは、当たり前のように角ばったものを使っています。
なんだかズルいような気もしますが、角ばったものを使っているにもかかわらず、そう簡単には真っすぐ転がってくれません。
ボールの線を合わせ、スタンスの向きを合わせ、フェースの向きを合わせ、真っすぐストロークを試みたはずなのに、なぜかボールは左へ。
「アッ!」とうっかり声を出したあとで、ククッと右に切れ、カップイン。
「ゴルフあるある」ですが、結局のところ、そんなもの。
狙いどおり真っすぐ打てたところで、傾斜や芝目を読み違えていたら、元も子もありません。
とくにパットほど、きっちり、きっちり、アラインメントを意識したくなるものですが、ボールの線の向きなど気にせず、丸グリップで深く考えず感性に任せて打ったほうが、案外いい結果になるのかもしれません。
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