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小三治師匠の『千早ふる』
こんなに突然、訃報を聞くことになるとは思ってもみませんでした。
柳家小三治師匠がお亡くなりになりました。
私は落語を熱く語れるほど熱心なファンというわけではなく、ほんのにわかです。
落語に触れようと思って聴き始めるものの、いつのまにか寝てしまう。
そんなことを今までに何度か繰り返して、『落語っておもしろい!』と気づいたのが今年の6月。(最近やんけ!)
きっかけは米津玄師さんの『死神』でした。
歌詞の世界観をより詳しく知りたくてググってみたところ、『死神』は落語家さんによってオチが微妙に違うらしい。
そこで、YouTubeでいろんな落語家さんの『死神』を観ているうちに落語の深さに気づき、『死神』以外の落語にも触れ始めました。
その中でも一番好きになったのが小三治師匠の落語でした。
初めて声を出して笑った落語でした。
その小三治師匠の追悼番組が先日Eテレであったので拝見しました。
演目は『千早ふる』
これは、在原業平の百人一首「ちはやふる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは」の歌がネタになっています。
ネタバレしないよう簡単に説明しますと…
博識と言われているご隠居が、歌の意味を聞かれたけれど実は知らない。
でも、知らないなんて言えないので適当に解釈し始める…
そのいい加減な解釈がメチャメチャおもしろい。
人気大関の「竜田川」が吉原の花魁「千早」に振られて、大関をスパッと辞めて豆腐屋になる…
なんで豆腐屋⁉と思うけれど、最後には綺麗に歌の解釈としてまとまります。
この語呂合わせというか、無理矢理こじつけというか、言葉遊びが非常に面白くて聞き終わるころには「千早ふる~」の歌を一首覚えてしまいます。
なかなか百人一首を覚えられなかった学生時代の私に教えてあげたい!
(歌の解釈は全然違うのだけれどw)
小三治師匠は声が少し裏返るのですが、その間の抜けた、とぼけた声がすごくおかしみがあって私は大好きです。
これからもずっとずっと小三治師匠の落語に触れ続けます。
落語の楽しさを教えてくださりありがとうございました。
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