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2021年気象データの検証(CFACTの記事)

写真出展:Gerd AltmannによるPixabayからの画像https://pixabay.com/ja/users/geralt-9301/?utm_source=link-attribution&utm_medium=referral&utm_campaign=image&utm_content=4669631

 2022年1月25日にCFACTは、2021年のアメリカの気象データ及び地球温暖化関連のデータに関する記事を発表した。内容は、北極海の海氷面積、干ばつ、森林火災件数などについてデータを提示し、地球温暖化と有意な関係がないことを示すものである。これまでも地球温暖化とハリケーン件数などのデータを取り扱ってきたが、典型的な地球温暖化を要因とする現象について否定的な結論が出されており、メディアをはじめとする扇動がいかに出鱈目なものかがよくわかる内容となっている。虚偽を暴くには事実が一番であることから、その概要を紹介させていただく。

↓リンク先(2021 State Of The Climate Report)
https://www.cfact.org/2022/01/25/2021-state-of-the-climate-report/

1.本記事の内容について
・コロラドの全米雪氷データセンターによると、北極海の海氷面積は2003年以来最も広い水準となった。(図1)

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北極海の海氷面積は、1991年とほぼ同水準である。(図2)

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過去15年間において、北極海の海氷面積には明確な傾向は見られない。(図3)

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北極の1月の平均気温は、ここ40年で最も寒冷だった。(図4)

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直近6か月は最も寒冷であり、冬季の記録としては2番目であった。(図5)

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(CNN)極端に暑い年だった昨年、北極の直近6か月の平均気温は記録的な低温だった。
  「4月から9月の極夜の時期において、平均気温は摂氏-60.9度(華氏-77.6度)であり、この期間としては成功記録となった。」と国家雪氷データセンター(NSIDC)は語った。
直近6か月は南極で最も暗くなる時期であり、極暗(極夜の語源)となっている。春分の日前後に日没し、6か月後の秋分の日ごろまで日昇しないのである。
  NSIDCの新しい報告書によると、北極全域において、2021年の冬は2番目に寒冷であり、「6月、7月、8月の平均気温は、1981年から2021年平均の摂氏-62.9(華氏-82.1度)」よりも摂氏3.4度(華氏6.1度)低かった。」とされている。
  「今年の冬は、60年間のアムンセン-スコット南極点における記録としては、2004年に次いで2番目に寒冷であった。」とNSIDCは語った。

北極海航路において、分厚い氷にとらわれた船の数は数十隻だった。(図6)

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  2021年11月23日発行 2021年11月26日 8:27更新
  ロシアの北極海航路において、早期の海氷により20隻以上の船が座礁した。直近の事故は、この航路を多くの船が航行することになる際に、現在の運行指示規則が十分に安全を確保し得えるのかについて疑義を呈している。
 分厚い氷のため、ここ4週間で24隻の船が、ロシアの北極海航路(NSR)の東部を航行するのに苦戦している唯一の原子力砕氷船のバイガックのみが案内することができるような、尋常ではない今年の航行量及び季節外れの海氷の状況は、一部の船舶が、砕氷船が到着する前に数週間も海氷の中で囚われの状態になることを意味している。

・山火事による森林の延焼面積は平均を大きく下回り、1930年比で80%も下落した。以下の表は、全米省庁間消防センターの2021年1月29日のデータである。(バイデン政権になってから、1983年より前の全データが削除されている。)(図7)

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・国立海洋大気庁の全米全観測点ネットワークデータによると、華氏95度(摂氏35度)以上を記録した観測点の割合は1931年がピークであり、90年間下落し続けている。昨年は平均よりも相当に低い水準だった。(図8)

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アメリカの午後の高温の割合は平均よりも低く、90年間下落し続けている。(図9)

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・アメリカは湿度が高まっており、干ばつも頻度が低く、深刻ではなくなっている。(図10・図11)

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・海面上昇は加速しておらず、国立海洋大気庁のシナリオを下回っている。ロウアー・マンハッタンの海水面は、全米の観測点とほぼ同様の傾向を見せている。(図12・図13)

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・オーストラリア政府のデータでは、グレートバリアリーフのサンゴ礁面積は、1985年以来最大となっている。(図14)

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 またオーストラリアでは、昨年は干ばつが発生しなかった。(図15)

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 オーストラリアの気象 ピーター・ハナム
 オーストラリアでは、年間を通じた降水量の多さのため、干ばつになった地域が存在しないまま2021年を終えた。
 オーストラリア気象庁は、昨年は2021年以来最も寒冷であり、2016年以来最も多湿だったと述べている。  
  昨年、オーストラリアは2016年以来最も多湿だった。シドニー市の中心部で雨の中を歩く人々。写真:ダン・ヒンブレヒツ/AAP
広く砂漠が広がることで有名なオーストラリアは、2017年以来初めて干ばつが発生しなかったという、異例の気候状況で2021年を終えた。
  金曜日に発表された、オーストラリア気象庁の最新の干ばつ報告によると、11月の記録的降水量のため、短中期の寡雨地域の水量が補われたとしている。

・群島国家の面積は拡大しており、水没していない。(図16)

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 太平洋の数百もの諸島は、地球温暖化にも関わらず拡大している。
 太平洋ビート/マリアン・ファ
 2021年1月7日(木) 午後12時 投稿

 新しい報告書によると、気候変動関係の海面上昇がこの地域の脅威となっているにも関わらず、太平洋の数百もの諸島は島の面積が拡大しているとされている。
 オークランド大学の科学者は、太平洋のマーシャル諸島、キリバス、インド洋のモルディブ群島の国家は、海面が上昇しているにも関わらず、ここ6年で面積が8%拡大した。
 彼らはこの研究が、気候変動に脆弱な国家が、将来地球温暖化に適応することを支援することになるだろうと述べている。
 科学者は変化を確認するため、諸島の衛星画像及び地上での分析を活用している。
 海岸地形学のポール・ケンチ博士は、サンゴ礁の堆積物が島の形成の要因になっていると語っている。

 キーポイント
 ・サンゴ礁の堆積物が、島の拡大の要因である。
 ・波が堆積物を押し流し、島に堆積させることになった。
 ・一部の諸島は、海岸浸食により縮小している。

・海岸は拡大しており、メディアの予測とは反対の結果になっている。(図17)

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 NASA 地球観測所
 世界の砂浜の棚卸
 
 新しい測量により、世界の砂浜はここ3年でほんのわずかしか拡大していないことが明らかとなった。しかし研究者は、保護されている海洋地域における問題のある傾向も発見した。
 オランダの研究者チームが、ランドサット衛星画像の砂浜を正確に特定するため、機械学習を活用した。画像分類ソフトが自動的に世界の海岸が、砂浜なのか、岸壁なのか、氷なのかを決定するよう「教育」し、1984年から2016年の間に砂浜がどのように変化したのかを検証させた。
  このチームは、世界の海岸線のうち31パーセントが砂浜であることを発見した。アフリカは砂浜の割合が最も多く(66パーセント)、ヨーロッパは最も低かった。(22パーセント)
  また砂浜の24パーセント(約8万キロメートル(5万マイル)の海岸線)は、年0.5メーター以上の割合で侵食されていることを発見した。他の28パーセントの砂浜は増加(成長)しているが、48パーセントは変化がなかった。世界の上位7位までの最大の侵食地域のうち、4つはアメリカに存在している。

・予測が外れた主流メディアは、気候変動の証拠として、山火事の写真を多数掲載する戦略を取っている。(図18)

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・1937年には3分に1度山火事が発生していたが、焼失面積は急速に減少している。(図19) 

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 ニューヨークタイムズ 1938年10月9日 日曜日
 1937年の森林火災は3分に1件発生しており、21,980,500エーカーを焼失させ、20,668,880ドルの損失を発生させた。
 
  ワシントン 10月8日 - 1937年、アメリカでは平均して3分に1件森林火事が発生しているが、今年の被害額は1936年よりも相当に低かった。
  農務省森林局は、昨年の185,209件の森林火災により、21980500エーカーの森林が焼失し、損害額は20,668,880ドルと見込まれると本日発表した。
  1937年の火事の件数は昨年よりも18パーセント少なかったが、1936年の焼失面積の50パーセントをわずかに超える程度だった。

2.本記事読後の感想
  気候変動問題に関しては、事実が最も重要であるが、煽り文句の方が流布してしまっている現状は非常に残念である。今回はこういった状況にくさびを打つべくデータを紹介させていただいたがいかがだろうか?こういったものを見てもそれでもなお地球温暖化を訴える人々は、どういう認識を持っているのだろうか?
  地球温暖化はもはや宗教であり、科学や論理が通用しない領域に達しつつある。若年層も教育や情報の偏りのためか、無批判に地球温暖化を受け入れているように思われる。人間が環境を変化させる力を持っていることは確かだが、自然の前にはほとんど無力と言っていいほどの力でしかない。今年はトンガの噴火により火山灰で空が覆われたことにより、地球の平均気温が若干低下するものと思われる。平均気温が下がったとしても、特定の観測点を抜き出して過去最高気温を更新したと煽り立てることは目に見えている。こういうおかしな輩に騙されないためにも、事実やデータに目を向ける目を養っておくべきだろう。
 
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