AIによって紛争は激化するのか―中国の見解―(Lawfareの記事)
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2024年9月20日にLawfareは、AIの軍事活用に係る中国の軍事専門家の見解に関する記事を発表した。内容は、中国人民解放軍と中国の軍事専門家のAIや新興技術に関する見解の相違を概観し、紛争激化回避のための対話の継続を提言するものである。
習近平政権は日本の領空侵犯をするなど、軍事活動を激化させてきているが、そこにAIが加わった場合の危険性たるや、もはや予測不可能であり、アメリカだけでなく日本も更に防衛力を強化する必要がある。ただ軍拡競争に発展させるだけでは不十分であり、軍事エスカレーション回避について英知を結集する必要がある。今後のアジアにおける安全保障方について理解を深める参考として、本記事の概要を紹介させていただく。
↓リンク先(Could AI Lead to the Escalation of Conflict? PRC Scholars Think So)
https://www.lawfaremedia.org/article/could-ai-lead-to-the-escalation-of-conflict--prc-scholars-think-so
1.本記事の内容について
・習近平主席が就任して以来、中国軍は陸海空全ての領域において危険な軍事活動に邁進してきた。中国は徐々に強硬姿勢を取るようになっており、特にペロシ下院議長が2022年に台湾へ電撃訪問して以降、アメリカとの2国間の防衛担当者会合を軽視するようになった。昨年になって何とか防衛担当者の会合が復活したが、現在の状況下においては、単なる対話だけでは対立の激化を回避することはできない。
・中国は、紛争の激化を恐れていないように見える。2013年の人民解放軍のガイダンスによると、エスカレーションは政治目的を達成するために有益であるとしており、アメリカの専門家も同様の見解を持っている。しかし軍事活動にAIを組み込まれる状況下となるに至り、中国の軍事専門家はこの見解を改めるようになってきている。
・共産党幹部や軍の上層部はAIなどのテクノロジーのコントロールについて楽観的な見解を示しているが、多くの中国の専門家は、AIの予測不可能な行動の制御について懸念を示している。AIに軍事上の意思決定を任せると収集不可能な事態に陥る可能性が高く、またAIがどのようなデータに基づいて発展するのかについては十分な説明がつかない部分もあることから、発展するほどにより誤算が大きくなる懸念があると見ている。その他、サイバーセキュリティの部分で人間の基準から見ると危険な水域と見られる行動も取ることもあり得ると指摘している。
・専門家が最も懸念していることは核戦争への発展であり、例えば中国人民解放軍の国防科学技術大学の専門家は、AIを大々的に軍事活動に組み込むと、不確定性や制御不可能性が増加するとしている。最もこのような論文は中国人民解放軍のガイダンスとして機能することはないが、このような見解は軍事専門家が近い将来においてAIが米中対立の激化の引き金になると見ているということを示している。
・最も重要なことは、中国の軍事専門家は現在の人民解放軍による危機管理能力を評価していないということである。AIが大々的に導入されていない現時点においても多数の紛争が発生しており、そのうちの一部が戦争に発展することが懸念されている。このような中、米中の防衛担当者による軍事AIに関する対話の必要性はますます増している。
・ただ中国との対話は困難を伴う。共産党や軍の幹部は専門家の見解を軽視する部分があり、AIの与える影響について十分認識していない。アメリカ側は中国の専門家の見解を幹部に粘り強く説明し、制御不能な対立の激化は中国にとって不利益となると認識させるよう働きかけることが重要である。AIの軍事への活用を制限することはできないだろうが、少なくとも何らかの規範を設けることで、不必要な対立は避けられる可能性がある。台湾有事が懸念される中、このような対話の場を失わせてはならない。
2.本記事読後の感想
今回の記事は対話が必要という結論しか出ておらず、あまり中身がないかもしれない。ただ強国同士が対話の場を持つことの必要性や重要性は、長い歴史において変わることはない。詳細な情報共有や誤解の回避は米中双方が望むところであり、このような機会を通じて日本も情報収集に努めるべきである。ただもたらされた情報の真偽については十分な検証が必要であり、対話そのものが時間稼ぎに利用されてしまうこともあってはならない。
このような状況下で、日本は石破政権が誕生させてしまうという大きなミスを犯してしまった。台湾有事は日本有事であり、中国が強硬姿勢を取る中、石破のような愚物が総理大臣などという事態を迎えるのは、あまりにも不安である。
我々にできることは、1日でも早く石破政権を終わらせ、まともな政権を誕生させることだろう。
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