小麦価格と気候変動(CFACTの記事)
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2022年5月28日にCFACTは、昨今の小麦価格の高騰を巡る記事を発表した。内容は、小麦価格の高騰の要因を気候変動とすることの誤りを指摘し、現実的に現状を評価するものである。気候変動論者により歪められたエネルギー政策のもたらす悪影響が良く分かる内容になっていることから、参考として本記事の概要を紹介させていただく。
↓リンク先(Misinformation media on the offensive-Another example)
https://www.cfact.org/2022/05/28/misinformation-media-on-the-offensive-another-example/
1.本記事の内容について
・とあるメディアで、小麦価格の高騰について取り上げられていた。その際に用いられた表には、様々な理由が記載されていたが、気候変動に関するものについては実に馬鹿げたものである。(詳細図1参照)
・まず、アメリカの干ばつについて見ていくことにしよう。合成パーマー干ばつ指数によると、小麦の生産地域で干ばつは発生していない。2012年から2013年にかけて気候変動論者が騒ぎ始めたことから、2014年からの指数を見てみよう。(詳細図2参照)
・パーマー指数には、小麦の需要も考慮されていることから、西部地域の干ばつ指数が低くなっている。(低いほど干ばつの被害が大きい)次に、実際に小麦の生産地域が干ばつに見舞われた年代の指数を見てみよう。(詳細図3参照)
・1930年代は二酸化炭素濃度が低かったにも関わらず、このような干ばつが発生しており、気候変動論者の言うことが誤っていることがわかる。同様に1950年代も気候変動論者の説には合致していない。(詳細図4参照)
ではカナダの寒気はどうか?春に関しては、アメリカよりもカナダの方が寒冷である。(図5参照)
ということでは、地球上のすべての地域が温暖化しているわけではないということになる。
・それでは、ウクライナ戦争はどうか。これは誤ったエネルギー政策により間接的に惹起されたものであろう。ロシアによる過去2階の侵攻は、原油価格が1バレル当たり100ドルを超過した時であり、ブッシュ政権末期の経済失政からオバマ政権時代のエネルギー政策により価格が上昇した時期である。
・フランスの状況はどうか?春の気温は平年値よりも高くなっている。平均降水量はやや平年値を下回る程度である。過去8年間における降水量は平年を上回っており、むしろ過去数年間の生産量が多かったのである。(詳細図6・7・8参照)
・気候変動関係の死者に関するデータを見てみよう。1920年代から見て、10分の1以下の水準に達している。(詳細図9参照)
またガス価格のデータを見てみよう。気候変動とガス価格は連動しているだろうか?(詳細図10参照)
2.本記事読後の感想
人に嘘を信じ込ませるには、真実の情報の中にわずかな嘘を混ぜ込むという手法が最も有効である。ただ最近の気候変動論者は非常に愚かであり、反対論を無暗に封殺しようとしていることから、かえって現実問題が浮上した際に何ら説得力のある議論ができていない。
今回のエネルギー価格や小麦価格の高騰は、気候変動が要因ではなくむしろ誤った政策がもたらした結果であり、こういった非現実的な言説が広まると、本来の原因が分からなくなり、科学的な分析ができなくなってしまう。
多くの人にとってはメディアの情報が全てであることから、自分の頭で考えて情報を収集しようとはしないが、こういった姿勢が非常に悪い結果をもたらす時代になっている。SNSの普及でメディアの情報が四六時中行き渡る状態になっており、かえって情報弱者が増えているように思う。
重要なことは、現実的に問題を注視し、有効な解決策を見出すことである。見出しだけの中身のない情報に惑わされないようにしなくてはならない。
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