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Hearts of Iron Ⅳ アメリカ合衆国ガイド(のようなもの)

注:当記事はHoi4の1.15アプデに伴ういわゆる"初心者向け国家"の消失をきっかけに、筆者の勝手な感覚と又聞き情報で構成したアメリカ合衆国攻略ガイドらしき何かである。

上記の通りこの記事は雑語りの究極系みたいなものである。完全に鵜呑みにするのはきっとまずいので、もっと詳しい人の出している動画やAARを参考にするよう。なお、hoi4の基本的な操作は可能なものとして書いている。(不親切極まりないな)


初心者向け国家の消失


2024年11月15日、平和だった惑星hoi4は聞き慣れない轟音、重々しい機械音に突然襲われる。そう、バージョン1.15「Götterdämmerung」アップデートである。DLC環境下ではドイツ、オーストリア、ハンガリー、ベルギー、ベルギー領コンゴに新規NFが実装され、新システムとして秘密兵器の研究を行う特別計画、敵国の産業・研究施設を攻撃する襲撃が追加された。

連日数億人の兵士がその命を散らす平和な惑星hoi4

が、このアップデート以後一つの問題が囁かれた。アップデートによって史実ドイツプレイが難化したのである。メフォ手形が弱くなったとか工場数が出ないとか国家方針どれから取ったらいいか分からなくなった等々要因は多々あるが、とにかく陸戦主体に隣国を攻撃して併合、傀儡化し、世界大戦に勝利するという基本的な流れを学ぶには少々荷が重い国家となった。筆者もプレイしたが、実際難しくなったと思う。(美大落ちと愉快な仲間たちの考えた戦争計画があまりにも無茶であったといえばそれはド正論なのだが)

わくわく美大落ちランド

とはいえhoi4の(事実上)主人公国家、戦車と航空機による電撃戦で欧州に新秩序を打ち立てたいという気持ちは理解できる。が、なかなか難しい。仮に欧州の大半を制圧できたとして、結局は経済が崩壊し、最終的にベルリンの地下で将校の無能を叫びながら東西冷戦の最前線となるのがオチだろう。(もちろん、こうしたトライ&エラーで学ぶというのもアリだが)

では、現バージョン環境下の初心者向け国家はどこだろう?

公式チュートリアル国家のイタリアだろうか?二千年の間敗北を知らない(諸説アリ)大日本帝国だろうか?2024年になってようやく太陽が沈むようになった大英帝国?ドイツの弱体化で相対的に光が見えてきた(当社比)フランス?それとも筆者がまだプレイしたことのないせいで変なことを言えないソビエト連邦だろうか?

いや、新大陸の巨人、アメリカ合衆国ではないだろうか。

よくこんな国と真っ向から喧嘩したよなかつてのわーくに

議会システムの存在、海軍操作の必要性から敬遠されがちなイメージだが、この国は前述した他大国にはない絶対的な特性を持っている。

よっぽどのことがないと負けない

そう、圧倒的な工業力と海軍力を持ち、そして何よりも北アメリカ大陸に位置しているアメリカ合衆国は、よっぽどのことがないと負けないのである。最悪AI連合国の調子が良ければ陣営に加盟しているだけで勝てる。何しに来たんだテメー。
前置きが異様に長くなってしまったが、(筆者はこれが初のNoteなので大目に見てやってください)それではゲームのガイドに移ろう。

ガイド

初手

(難易度一般兵、史実AIはON。DLCは全部入っているが、よく考えたらMan the Guns以後のDLCは抜くべきだったような…?見切り発車の弊害)
アメリカの初期工業力(IC)は162、うち民需工場が130個、軍需工場が10個、造船所が12個。同年代の他国に対して圧倒的な数字だ。
しかし、アメリカ合衆国はゲーム開始時点で大きなデバフを抱えている。

左から3番目のアイコンが大恐慌のデバフ。
これと経済法「平穏なる孤立」がアメリカの工業力を縛っている。
他左から順に「ロンドン海軍軍縮条約」(後述)、「モンロー主義の執行者」、「自由の故郷」

国民精神「大恐慌」である。これだけで消費財工場補正は60.0%、徴兵可能人口補正は-50%。要するに民需工場は動きません、兵士の数も足りませんのお前戦争ゲーやる気あんのかモードである。まずはこのデバフを取り除くことから目指そう。

初期建築はこんな感じを意識、初手でインフラを建てると強いって誰かが言ってた(雑)
筆者は民需も建て増している、チキンである。
アメリカのNFはそれなりのサイズだが、ルート選択のため実際に取る量はだいぶ限られてくる。
緑丸で囲んだNFは研究枠を増やす、早めに取っておきたい。

上図の赤で示したNFの取得で大恐慌のデバフは解除できる。しかし、「農業調整法」、「公正労働基準法」、「連邦住宅法」を取得するには、1個取得してから次の取得に230日の時間を挟む上、問題の議会システムを活用する必要がある。

諸悪の根源議会システム。ソ連のパラノイアシステム他よりはマシか?

一定期間の日々の政治力増加デバフ、もしくは政治力、消費財工場デバフと引き換えに上下院での支持を取り付けることが出来る。政治力は「ニューディールの継続」や「中立法」でたくさん貰える。政治力の獲得量を増やす政治顧問を雇う選択肢もアリだろう。また支持数はランダムイベントで増減するほか、

汚職 癒着 取引を断っても良いことは特にない。
大統領が清濁併せ持つことがアメリカ世界の民主主義のためになる。

上図のようなイベントが発生すれば、特定の州に工場やインフラを建設することで支援をしてもらうことが出来る。州と必要な建物は議会システムのディシジョン欄に書いてあるので安心。時間制限があるので、建設の際にはCtrl+左クリックで、目的の建物を最優先に建設させよう。
なお、アメリカ合衆国は自由民主主義国家であるため4年に1回選挙が実施される。議員が入れ替わり支持数が減少するほか、民主党と共和党との政権交代は両院での支持数を一気に減らす。注意しよう。国益を優先し政権交代をプレイヤーの一存で操作、果たして本当に民主主義国家の姿なのか?

無視や離脱も出来ないことはないが酷い目にあう(1敗)

第二次ロンドン海軍軍縮条約は初期で米英日仏伊が参加している、海軍主力艦の保有数と建造コスト(hoi4においては艦船の質に近いか?)に制限をかける史実再現要素だ。史実AIオンの状態では日伊がほぼ確実に離脱し、第二次世界大戦の開戦と同時に軍縮条約は意味を成さなくなり崩壊するが、それまでは事実上主力艦(空母、戦艦、重巡洋艦)の建造は制限されると思っていい。初期で生産ラインに追加されている船を完成させた後は、世界大戦が始まるまで補助艦(駆逐艦、軽巡洋艦、潜水艦)、輸送艦の建造に注力すると良いだろう。

初期でアメリカ合衆国陸軍は装備が充実していない、編成もバラバラな貧弱な軍隊だ。その上軍需工場は10個しかなく、このまま第二次世界大戦を戦い抜くには頼りない。しかし、ここでもアメリカ合衆国の特性が光る。

初期の歩兵師団に歩兵大隊を1個足してやるだけでも良い。
これでも連合国歩兵は1000年は戦える。

アメリカの本格的な参戦時期は1941年中旬以降なのだ。

初手では歩兵装備の充足を意識。
初期型の航空機は低性能なので一旦生産ラインを止めてしまう。

ゲーム開始後3年間でドイツ人の努力全てを投じた一世一代の賭け世界大戦を始めなければならないドイツや、それを防ぐ英仏、基礎からして貧弱な工業力で日中戦争を戦い、挙句グダグダなまま対米戦に突入しかねない大日本帝国と違ってアメリカには実に5年間もの平穏な準備期間がある。略奪経済や東南アジアの資源に頼らざるを得ないファシストに対して、アメリカはこの点で圧倒的に有利だ!(特にドイツは経済崩壊のリスクを抱えることになったし)

初期で師団の編成はバラバラなので、分かりやすいよう
使う師団編成にまとめて変えておこう。
また歩兵師団、足の速い師団はそれぞれ別軍団にまとめると良い。

初期で21艦隊に分かれている海軍も
全部を一度ひとまとめに、その後半分に分割して、潜水艦だけ別艦隊
にまとめるなどで良い、分かりやすさは大切だ。

「大恐慌」によるデバフの削減NFを取る合間に、軍事に関するNFや中立法に関するNFを取得していこう。順当にいけば、1938年中旬ごろには大恐慌のデバフを外すことが可能だ。研究は陸海空軍、電子工学や建設といったほとんど全てをバランスよく取っていけばそう困ることはないだろう。

太平洋戦争開戦までに取っておきたいNFの目安として印をつけた。
艦船の建造にかかるコスト減少や、徴兵可能人口増加など強力な効果のNFだ。

参戦直前まで

民需工場、インフラ中心の建設から軍需工場中心の建設に切り替える時期として適切なのは、戦争に参加する2年前というのが通説…だったはず。1939年が明けた頃を見計らって軍需工場を建設を開始しよう。

38年中旬に「パナイ号事件」が発生する。史実通り日本に謝罪と賠償を要求し、
政治力と戦争協力度を稼ぐ。
また、この頃にはNF「巨人の目覚め」で経済法を民間経済に移行できるはず。すると…?
デバフはほぼ消え、さらなる経済動員によって大量の民需工場が動き出した!
ここまでの鬱憤を晴らすように、軍需工場の建設を進める。

欧州で世界大戦が始まったら戦争計画に関するNFを取得しよう。イギリス支援を通じて低い戦争協力度を上昇させることのできるディシジョンが解放される。装備備蓄と相談しながら、日本に抵抗する中華民国に銃火器を送ってもいい。また、NF「レンドリース法」は連合国と枢軸国が戦争を始めてからしか取得できない。(尤も、対人でもない限り連合国をレンドリースで支援するべき機会というのはなかなかないだろうけれど……そもそも参戦して支援した方が早い)
建設した軍需で装備を揃えるのと同時並行で、歩兵師団の徴兵を進めよう。新規に用意した師団は訓練を実行するのを忘れずに。Shift+左クリックで練度が一般兵となるまで自動的に訓練を終わらせてくれるので便利。これは海軍でも同じだが、海軍訓練時は事故が起きやすい。場合によっては大破までする海軍艦艇の修理を忘れないこと、壊れた状態では訓練が進まない。

訓練は軍司令官の雇用やNFによる以外の経験値取得の貴重な方法だ。
ドクトリンを進めるためにも実行しておきたい。

1940年に入ってからは新型の航空機、艦船、戦車に関する研究を優先して進めたい。大戦を戦い抜くために必要な性能の兵器たちだ。建設した軍需で大量に作り貯めておこう。強力な戦車師団、航空支援の運用のために最低でも戦車に25個、戦闘機に30個、近接航空支援機に15個程度は割り振っておきたい。足りない資源は基本的には外国から輸入するか、民需消費が増えてきて気になるのであれば貿易法を「自由貿易」から「輸出重視」に変えても良い。また、強襲上陸に長けた性能の海兵師団の徴兵も実行しておこう。日本と戦う上で重要だ。アメリカの場合、取得するドクトリンは陸海空それぞれ「優勢火力」、「基地攻撃」、「戦略的破壊」がおすすめだ。ハンドルネーム要素回収

開戦

1941年中旬に日本がアメリカの植民地 傀儡国 独立を約束した勇猛な同盟国フィリピンに宣戦布告。太平洋戦争が始まる。この後すぐに英仏蘭の植民地の確保を目指し、日本は南方作戦を展開する(連合国に加盟しておこう)…が

フィリピンには上陸が来ることがあるので主力歩兵24個師団を防衛任務に充てている。
ここまで作った海軍の半分(ドイツ・イタリア残存海軍をフル無視して全艦隊を連れてきても良い)
でもあれば日本近海の制海権は十分確保できるだろう。

わざわざ日本に付き合って南方で戦ってやる必要などあるのだろうか?

さてここからはスピード勝負に近い。AI日本が中華統一戦線を降伏させていると面倒(体感最近のバニラでは可能性は低いように思う)だが、日中戦争が泥沼化していて、日本陸軍の主力が大陸に出払っているならば我々にとってチャンスだ。開戦前にウェーク島とグアムに海兵を集結、開戦後速攻で硫黄島南鳥島を占領する。両島に航空基地と港を増設し、海空軍の支援の下速攻で帝都東京、ひいては日本列島全体を攻略し、大東亜共栄圏の降伏を目指す。

AI日本の硫黄島防備は雑だ。栗林忠道大将による
頑強な対上陸防備などない。悲しい。
コロネット作戦(1941)

予めハワイに主力歩兵師団を24個ほど輸送しておき、横浜の港を確保後なるべく早く増援を送れるようにしておくと良い。もし戦線に敵師団が大量に集結したら、また長崎や北海道などに向けて上陸作戦を立案するなどの手がある。対応すべき戦線を増やし、正面の敵師団の数を減らそう。基本的には航空支援の下で日本兵を追い散らすことになる、占領した州には航空基地を建設して、戦闘機と近接航空支援機を配備、任務に割り当てておこう。

赤線は海峡で繋がっているので敵師団が漏れ出しやすい。
防衛線を引き1個でも師団を割り当てておくと安心。

東京、京都、大阪、長崎などの主要都市を制圧すれば、主要国が日本以外に居ない大東亜共栄圏は降伏する。中国と講和会議で領土分割を争い、終戦。開戦直後日本本土速攻の利点は、ドイツに比べて工業力の低い日本は降伏に追い込みやすく、東南アジア資源地帯の安全が確保されることで、連合国が対ドイツ戦に集中することが出来る点だろう。

今回の記録はおよそ半年、さすがに日本は泣いていい。

日本近海の制海権が確保しづらい場合は、全水上艦隊をひとまとめにして通商破壊任務をやらせる方法もある。その内耐えきれずに飛び出してきた敵主力あるいは船団護衛部隊を戦力差で捻じ伏せられる(はず)。対艦攻撃機による攻撃が痛いのでなるべく航空支援の可能な海域で戦おう、これはドーバー海峡や地中海のような、他の地域でも海軍を操作する上では意識しておくと良い。

対独戦

舞台は欧州へ移る。ドイツと戦う上で重要なのは、ドイツの戦うべき戦線を広げることだ。イタリアへの上陸や、場合によってはハンブルクのようなドイツ本土北部の都市を強襲することも考えよう、尤も、最大の戦線は東部で勝手に開かれているのだが……
よっぽど不運でない限り現バージョンでロイヤルネイビーがクリークスマリーネやレジーナ・マリーナに敗北していることはないので、米海軍の仕事は残った敵海軍の掃討と上陸支援だろう。今回はこのタイミングに、作り貯めておいた戦車で機甲師団を徴兵開始している。

ハスキー作戦ではシチリア島の港を制圧することを目指す。
特に二重丸で示した都市、メッシーナはイタリア本土と接続されているので、
増援を防ぐ意味でも確実に確保したい。

イタリアは上陸を繰り返して殺す。ローマ近郊の港を奪取して首都を攻略し、イタリア半島の南半分を奪取してムッソリーニを退陣に追い込むことが出来ていれば、イタリアは史実通り内戦を始める、戦力が二分されてお得だ。きっとガソリンスタンドは連合国側が勝手に用意してくれるだろう。

何故か傀儡下の日本に大半を占領された。お、おう…

イタリアを脱落させれば次はとうとうD-Dayの計画に移る。ある限りの師団をイギリスに輸送しよう。同盟国の領土にはインフラ、航空基地などが建てられるから、ブリテン島の航空基地を拡張して、近接航空支援機を展開しておくと安心。

死刑宣告
(なんか既にオランダに連合軍が上陸してないか?)
だいたい史実通りに計画。フランス北部は港や平野も多く戦いやすい。

海軍による上陸支援、近接航空支援機による航空支援など、上陸を成功させるために必要な手をすべて打つ。上陸時には若干リスクを冒すことになるが、港に隣接したプロヴィンスにも同時上陸することで最終的に港の確保は成功しやすくなる。現バージョンAIの連合軍の上陸はプレイヤー顔負けだったりするので、心配ならそれに便乗してもいい。最悪AI連合軍とソ連任せでもドイツはそのうち死ぬ。

歩兵96個師団、戦車24個師団でドイツ軍を蹂躙する。
AIがブルターニュ半島周辺を既に確保していた。

上陸に成功さえしてしまえばこちらの物だ、機甲師団と歩兵師団を増援として送り込んで決着をつける。軍集団はShiftキーを押しながら戦線を引くことで管理がしやすくなるので活用したい。(筆者も最近知った)
図に乗るナチス・ドイツに最後の一撃を喰らわせよう。現代ドイツ領土にオーストリアを加えた辺りまでを占領すればドイツは降伏する。ハンガリーが主要国となっている場合があるが、ドイツ軍抜きの枢軸国軍が戦線を維持できるはずもないから、戦車で国土をドライブしてやればいい。

おわりだ。
そして新秩序は訪れることなく幕を閉じた……

おわりに

全体的に不親切で見切り発車の弊害しかない記事だな
史実アメリカでの世界大戦の戦い抜き方について解説した。基礎的な戦い方や強襲上陸の練習になるほか、工業力でかなり好き放題にやれるアメリカ合衆国はきっと初心者向け国家たりえる……!という布教だった。今回のプレイで使用した設計や師団編成の一部、modを最後に載せて終わりとする。皆様の良きhoi4ライフ(果たしてそんなものが存在するのかは置いておいて)に少しでも助けとなることが出来れば幸いである。

使用mod

  • +JP State Transfer Tool (州を自由に譲渡、中核化できる)

  • Additional Japanese map fonts (フォント追加)

  • Free Division Editing (師団編成、装備設計に必要な経験値量を低減)

  • Historical German Flag (取扱注意)

  • JLm Fonts (以前までの日本語化modのフォント)

  • More Division Icons (師団アイコンを追加)

  • Official Japanese Language fix (一部日本語訳の訂正)

  • Supply Hub 2000 cost (Updated) (補給ハブの建設コストを低減)

師団編成・装備設計

理論値設計はよく分からないけれど、そうかけ離れてはいないはず

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