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柴犬みかんのゆるゆる読書散歩「明るいチベット医学」

こんにちは。
フジワラさんちの柴犬みかんです。
フジワラさん、最近また家の断捨離を始めて、捨てる本を選ぶとか言って古い本を出してきて読書時間が増えています。しわよせでワタシのご飯や散歩の時間も不規則に・・・
まあ、外出が減ってそばにずっといてくれるからいいかな。
それでは、今日の本です

☆BOOK
【タイトル】明るいチベット医学 病気をだまして生きていく
【著  者】大工原 彌太郎
【出版社】情報センター出版局 1990年
著者は、日本人のチベット「医学僧」で、インドのブッダガヤで医療施設を開いた方です。また、チベット語は勿論、サンスクリット語、ゾンカ語など9か国語を操る才人でもあります。チベットでは、チベット仏教を修めてから医学の研究に入ります。
人の誕生から死までに対して、チベット医学がどう関わるかを容易な言葉で説明しています。

☆3ポイント
① チベット医学は、解剖を基本として、からだの生命力「ツァ」がどう働いているのかを診ます。中国の「気」は感覚全体でとらえるのに対して「ツァ」は神経パルスでとらえるという微妙な違いはありますが、病気をからだ全体の「流れ」の中で相対的にとらえることは共通しています。
日本は、西洋医学を受け入れて医療は飛躍的に進歩し、平均寿命は世界でも一、二を争うほどになりました。寿命は延びましたが、人間本来が持つ生きる能力はだんだん失われつつあるのではないかと思います。痛みや苦しみがあれば直ちに医者や薬にまかせ解消しようというのでは、からだの持つ自然の抵抗力を奪うばかりか、逆の効果を及ぼすことも少なくありません。たとえ痛みが解消できたとしても、いま痛まなければいい、いま苦しまなければいい、と場当たり的な対応を強いた結果、自分のからだがどこか自分のつかみきれない遠いところへいってしまったのではないかーそんな不安感を持つのではないでしょうか。
それよりもチベット・インド人のように、自分の裡にある抵抗力をフルに使って治癒しよう、あるいは病まないように生きようとする姿勢のほうが、はるかに賢明だと思われます。


② チベット医学では、薬草学は漢方薬と異なり、多種の薬草、薬成分などに化学反応を起こさせたりして抽出・精製する「蔵薬術」が伝統的にすぐれ、抗生物質もいいものがあります。
しかし、チベットでも抗生剤は最小限に使い、あとはできるだけその人の抵抗力を引き出そうとします。
皮膚感覚器官である乳頭体を鍛えることによって、病気をしにくい体ができあがります。感覚がよく発達すると、いわゆる体液の循環もよくなります。実際、乳頭体の発達した子供ほど病気をしにくいし、しなやかで体が引き締まっています。
インドでは、小学校でもヨガをやりますが、それもフィジカルな「運動」としてよりも、「感覚の覚醒」つまり目や鼻、皮膚感覚など、感覚器官の鍛錬を目的として行われるのです。これをやってから授業に入りますので、聴き取りや理解力、記憶力がきわめてスムーズに作用し、見ていても、授業が子供たちに吸い取られるように吸収されていくのがよくわかります。
皮膚感覚が発達した人は、手術をしても、皮膚のつき具合がよく、治りが早いし、外から何か施しても反応が早く、蘇生が早いのです。その連絡がうまく取れていない人は、しかるべき場所に鍼を打っても、痛いとも何との感じない人がいます。そういう人たちは、不自然なものを食べても飲んでも反応が遅く、複雑な病気にかかっても、かなり進行するまで自覚しない、異常を訴えてこないケースが多かった気がします。


③ 諸悪の根源、便秘について。便がいつまでも腸に滞留していると、老廃物が吸収されてしまったり、そこで発酵して直腸や腸壁を傷つけて癌の原因になったりします。チベット人はよく肉を食べます。しかし、チベット人は欧米人のように便秘しません。それは、ツァンパという、日本の麦こがしに似たものを食べるかからです。ツァンパはおなかに入ってふくらみ、大きなひとかたまりになって胃から腸へ通過していき、ほとんどパイプ掃除をしてくれるのです。
日本人も高たんぱく、高脂肪、糖分の多い食事をとっている人は癌になりやすいのです。
日本人も消化酵素の向きから見ても、肉を食べるならチベット人のようにいっそう多くの食物繊維を摂らなくてはなりません。
野菜の中でも、よく日に当たって育つ、ビタミンB6とかB12とか、Cの多く含まれる葉野菜は、焦がした肉や魚と食べ合わせると、発がん性が高くなります。
だいたい、肉食中心のヨーロッパ人は、そうゆう生野菜をパリパリ食べたりしません。日本では、野菜というとサラダだったり、肉にも生野菜をつけあわせますが、そういうふうに野菜を食べるのはおすすめしません。肉と一緒に食べるのだったら、せめてゆでるかして、発がん要因を消してからにしてほしいと思います。

明るいチベット医学


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