見出し画像

柴犬みかんのゆるゆる読書散歩「うつは炎症で起きる

ワタシは、フジワラさんちの柴犬みかんです。
フジワラさんはいろいろ本を読んでるみたいだけど、ワタシにはちょっと難しすぎる本が多かったのですが、頑張って説明してみますね~

【うつは心の問題ではなく、生体の炎症反応で起きる】
今日の一冊
「うつは炎症で起きる」
エドワード・ブルモア著
草思社文庫

① 著者は、ケンブリッジ大学の精神医学科長および臨床神経科学学科のウィ ルソン脳イメージングセンター長、ケンブリッジシャー&ピーターパラNHSファウンデーション・トラストの精神科の名誉専門医、および研究開発部部長。
臨床経験や自身の歯科治療後のうつ体験などを通じて炎症がうつ状態の原因だとの仮説を立てるに至った。
体内の免疫系における炎症性変化は、正確にはどのようなステップを経て脳の働きを変化させ、人の気分を落ち込ませていくのか
② 神経科学が目覚ましく進歩している中で、うつ病の治療は1990年に使用されていたプロザックのような薬剤や心理療法が現在も変化なく行われている。それは、炎症物質が血液脳関門を通過しないという知見や、デカルトの身体二元論―心と体は別物だという考え方が影響しているためである。
プロザックなどの治療薬開発には、セロトニンという神経伝達物質がうつになると乱れる脳に重要だという結果に基づいて、開発された。しかし、今のところうつの原因がセロトニンの不足によるとものだという証明はできていない。
また、著者はさまざまな医学的考察から炎症とストレスの循環がうつを悪化させているのではないかと述べている。
③ 炎症が起こると抑うつ状態になるという生体反応は、大昔のサバンナでは、けがや病気の人間は社会との接触を避け、体を動かさなくなることで体を休めて全力で感染症を撃退することで有効な生体反応であったろう。そのため、遺伝的にそうした形質が受け継がれてきたのではないか。
では、この仮説に基づいて、現代のうつ病治療は変わるのか?
中期的には、遺伝子バイオマーカーや炎症バイオマーカーの検査の開発により効果的な治療が可能になるだろう。また、認知症や統合失調症にも免疫療法開発の可能性がある。
こうした方向に向かって、革命が起きつつあるのである。

読後のワン・ポイント
抑うつ状態の方には、経絡の炎症反応を確認して、対応に活かしていく


いいなと思ったら応援しよう!