04/26 魔物

妹が彼氏と喧嘩して泣いてたので、そんな奴別れたほうがいいよと言っていたら「そんな簡単じゃないよ、お兄ちゃんにはわかんないと思うけど!」と返された話ってしたっけ?

最近、なにもしていないをしてる。正確にはやりたいと思ってる事と本能のやりたいことが全く一致してなくて最悪な日々を送ってる。人間、ちんこに支配されていては駄目だと言うけど、本当にその通りで自制していかないといけないんだよな。


まあそんなどうでもいい近況報告は置いておいて、最近職場の先輩のことが本当に好きになりかけてる話をしたいと思う。

元来、僕は出会う女の子皆、ある程度好きになってしまうし、付き合う妄想とかも度々するような人間だ。その習性で例に漏れず職場にいる女の先輩のこともやんわり好きだった。

毎日退勤前に先輩に向けて書く日報も"文通"と呼んでいたし、業務でわからないことがあってミーティングしたい時も「通話しませんか…?」とチャットを送っていた。

そんな感じで1年仕事をして、今日は課で二人だけの残業。先輩が先に帰ろうとしていたので「一緒に帰ります!」と付いていき駅前まで歩く。
「じゃ、お疲れ~」と手を振られ改札前で別れた後、ホームに下るエスカレータに乗りながらふと気づいた。あれ本気で好きになってない?
あとなんかキモイ文章書いてない?

別れ際の映像が脳内でループ再生され、ドキドキが治まらない帰り道。でもどうしても思い出してしまう。休み時間、先輩と同期の会話を盗み聞いていた時に先輩が放った「彼」という言葉。
もちろん賢い人は分かると思うけど、日本語の「彼」という単語はいろいろな使い方ができるのです。焦ってはいけない。取り乱してはいけない……。

──脳はいつだって壊れ続けていた。失望、空虚、悲嘆。しかし気づくと甘い快感で心は震えている。数か月後に先輩が結婚しますと報告する未来を、恐れながら期待している自分もいる。

既によろしくの心は住処だったのだ。
巣食う魔物を手懐ける術は、ない。

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