【シティS2京都準優勝】サーナイトex紹介とオタクの語り
1. はじめに
あけましておめでとうございます。かるたです。
今回はシティリーグs2で準優勝することができたサーナイトexの紹介をしていきます。思考の整理と自己満足の範疇になりますが、自分が意識したことやキーとなるカードの役割、動きをまとめたので参考になれば幸いです。
おまけで最近の競技シーンのポケモンカードとの関わり方についてつらつら書いています。ゲーム自体の話も好きですが、人にフォーカスした話が個人的には好きなので、もしよかったら見ていってください。
尚、公式ではない俗語も利用しますのでご了承下さい。
2. 使用リストについて
サーナイトexのアーキタイプは自由枠が少ないことと、開拓され尽くしているところがあるので、これにかまけて自分の構築のポイントとなるところを重点的に説明していきます。
○全体
基本的にはベーシックな構築。自由な枠には森の封印石とドローサポートの7枚目が入っています。それ以外はポケモンもグッズも最低限の普通の配分です。
肌感ですがシティリーグならギリギリの安定感で、それ以上の予選の回戦数だともうちょっとお利口なリストにした方がいいかもです。
○森の封印石
本デッキにとってはザシアンVにのみしか付けることができないため、デッキとは一見相性が微妙そうなどうぐ。しかし、今環境のザシアンVの評価が高すぎたために使用頻度が増え、おのずと強力なサーチ特性を付与する森の封印石が活躍するタイミングも増えた為採用するに至り、本番でも活躍してくれました。
安定の為のカードの割に、思った以上に③の隠れた役割で勝率に関与できることに練習の段階で気が付きました。ザシアンVを取らせることで、後ろのサーナイトラインを守ることができ、後々のターンに手札を潤沢に保つことができることが最も大きな利点です。また、サイドを先行しない場合にできることが多いアーキタイプの都合上、ザシアンVを取らせることで実はサーナイト側の選択肢が増えているというような状況をより引き出しやすくすることができます。
ザシアンVを避けられてしまった場合にも、森の封印石で次のターンの動きが保証された盤面が残るので、崩れたスタジアムを持ってきて自身を消したり、サーナイトラインを作り直すことができます。
プランの考えと併せたほうが分かりやすいのでそこでより詳しく後述します。
サーナイトexの森の封印石は部分的安定札の側面が強く、究極な話必要ないカードでもあるので、そういう使い方してたんだな~ぐらいの認識をしてもらえるとありがたいです。
○ロストスイーパー
だいたい3枚ぐらい取る必要がある雪道をはがす枠の中で、安定択のボウルタウンを差し置いて採用したカード。
最初は厄介な序盤のテツノカイナexのお守りをはがす/倒しきれなかったときに打点を回収する切り口から採用し始めましたが、他のデッキに対してもピジョットexとロトムV+森の封印石の2面の受けを崩せたり、インテウーラが盤面に残した森の封印石を雑にはがしてしまうプレイが思った以上に強かったので評価が高まりました。
環境にトドロクツキexが増えたことで、スタジアムを無い状態にして相手がくるいえぐるを宣言せざるを得なくさせる/スタジアムを吐かせて終盤の選択肢を狭められるのも他のスタジアム枠にはできないポイントです。
今回のシティでもミュウVMAXの災いの箱を剝がすことができ、サイドプランに幅を作る活躍をしてくれて嬉しかった(?)です。
ボウルタウン切って好きなカード入れるなよって考え方もありますが、俺もそう思います。ごめん。(でも1枚のボウルタウンがミラステの成功率が飛躍的に高まる訳じゃないし、サポは多めに7枚取ってたから見逃してほしいです。)
3. 対面ごとの動かし方
基本的にはほとんどの対面でミラージュステップを目指すことになりますが、手札の具合やサイド落ち、特別な対面ではそれ以外の動きを目指すことも多々あります。
その一環として、サーナイトexのデッキではザシアンVを自身の特性で早期に育てるサブプラン(以降:ザシアンルート)を取ることができるのですが、それが特定の状況下で有効でした。ザシアンVに繋がるカードと手張り分のエネルギーがある場合に使うことのできる本ルートですが、それがどのような場面なのかを紹介していきます。
尚、リストと同じように基本的な動きについての説明はサボっているのでご了承ください。
ⅰ. リザードンex
目指すこと: 準備をしっかりして2-2-2を通す
初動優先順位
①ミラステルート
→デフォルトのプラン。
②ザシアンルート
→相手の盤面にポッポが置けなかった際に使える折衷プラン
ザシアンVの220HPが序盤のバーニングダークを耐えることを利用します。3エネ150と4エネ180の計330ダメージでリザードンexを手張りのみで倒すことができます。
裏目として、ピジョットexがいる場合だとザシアンVを避けて裏のキルリアをボスで取られてしまい、こちらがリザードンexを倒した返しにバーニングダーク240(180+30×2)ダメージで耐えることなく倒されてしまいます。
無闇には使えないものの、知っておくと状況に合わせて勝率が少し上がる分岐となります。ここでザシアンVに森の封印石が貼れていると、より倒してもらいやすくなります。
ⅱ. ロストバレット(カイナ+ツキ)
目指すこと: 高耐久非ルールでのサイド逆転
初動優先順位
①ザシアンルート
→序盤からキルリアを守ってサイドのトレードができます。ミラージュゲートが使用できるようになるまでザシアンVが1回の攻撃で倒されにくいことや、HPが満タンの状態ではテツノカイナexの攻撃を耐えることがポイントです。(ロスバレ対面では有名な動きですね)
この場合でも森の封印石でヘイトを稼ぐ動きは有効です。
②ミラステルート
→アルカナサナ+リバエネでサイド逆転を目指す色が濃い展開(不利ではない)。カイナが早期起動してしまった時は気合いで頑張る。
ⅲ. ロストギラティナ
基本的にはロストバレットと同じように高耐久非ルールでのサイド逆転を目指します。
テツノカイナexの起動が基本的に無いことでミラージュステップのリスクが低いこと、ロストインパクトを早期に使える構築が流行しているためザシアンVが壁にならずコスパ良くとられてしまう二点からミラージュステッププランの優先度が比較的高いです。
ⅳ. サーナイトex
目指すこと: サイド後行
初動優先順位
①ミラステルート
→基本的にサイド後行が強いため、飴進化を狙うよりはゆったり準備していく。カウンターキャッチャーやサケブシッポ、クレセリアを用いてキルリアを取り続けることが中盤の理想の動きです。最終ターンの一つ前(自分のサイド3の時)にナンジャモ+カウンターキャッチャーでサーナイトexを取る動きと、相手のサーナイトexを退せるカードとの攻防になります。ただ、実際はお互いの盤面が削れていくので、理想の動きをほったらかした機転と気合のドロドロの戦いが見込まれます。
②ザシアンルート(ほぼ使わない)
→サイドを先行する場合に使うことがあります。倒させるとサイド後行の展開に逆転する利点と、サイドを睨み合った際にけんのほうこうでエネを貯められる利点があります。しかし、ゲームを通して裏を取り合う展開になりがちで、マナフィ、ジラーチの管理をした上で使う必要があります。そもそもルール持ちを盤面に出すリスクが高いことを踏まえて、自分の動きが弱い際に相手の顔を伺いながら通していくプランです。
ⅴ. ミライドンex
目指すこと: テツノカイナexに頑張らせすぎない
初動優先順位
①ザシアンVを前に出す(壁に使うのでエネはついてなくてもok)
→ミライドンexにエネルギーが付くように誘導する。この後にミラージュステップを使うことになっても、サイドの取られる枚数が3枚で済むようになります。また、逃したり次のアタッカーを作る要求になるので、積極的に狙う考えを持っていました。フォトンブラスターでザシアンV、ごっつあんプリファイでキルリアが倒された場合は気合いで頑張ります。
また、紐+ごっつあんプリファイで裏を取られたとしても、テツノカイナexでは倒せないザシアンVを再度前に出してサイドを進める要求を上げましょう。その後は気合いと頑張りです。
②ミラステルート
→ごっつあんプリファイでサイドを4枚取られてスタートします。こうなったら気合いでなんとかします。
やりたくないマッチアップの一つだったので、当日は対戦せずに終えることが出来てラッキーでした。
4. まとめ
上記のルートと折衷案を持つことが、特にこだわって考えていたところなので、このオタクはここが言いたかったんだなぁ〜と納得していただければ幸いです。
実際に想定した場面が訪れるかは時と場合によりますが、動きの引き出しを事前に用意しておくことは、対戦中のイレギュラーを解消することに繋がります。逆に相手のデッキが取る分岐の特徴を理解しておくことで、手札の状況を推測したり、考えている勝ち筋を読み取ることが出来、さらにゲームが楽しくなると思います。プレイヤーの地力が上がっていく現代ポケモンカードでは、このような細部にこだわって取り組んでいくことが重要なのかなと思わせられました。
○謝辞
Eレギュも最終盤、この一年でサーナイトexのアーキタイプは時間とともに洗練を重ね、現在の形に落ち着きました。SV1年目を語る上では欠かせないこのサーナイトexですが、現在の形で使用できる最後のシーズンで納得のいく結果を残せたことは本当に良かったです。
対戦していただいた方々、運営のジャッジの皆様、練習や助言をくれた周りのみんな、ありがとうございました。
5. おまけ
語り: 自分を取り巻くポケカ環境の変化
ポケモンカードをプレイしていく上で、環境作りに悩んだことはありますか?競技的な取り組み方をしていく上で周りの友人や仲間の存在は絶対に欠かせないものです。周りの人間に恵まれなければ、継続して結果を残していくことは難しいと私は考えています。
しかしながら、最近では仮に優秀な仲間が居たとしても、以前より勝ちにくい状況になっていると感じています。半分実体験、半分一般論になりそうな仮説ですが、コミュニティ内でモチベーションのある時期、ない時期の振れ幅が今シーズンになって大きくなっていると感じています。
その原因は主に、これまでの年度ではでは1ヶ月ほどだったシティリーグの期間がシリーズ2024ではプレイ人口の増加に伴い、2ヶ月に延長されたことにあります。コミュニティ内で熱量のある時期が分散してしまうことで、構築やプレイ、メタに関する議論に参加する人数が減って、不利益な状況に陥ってしまいます。
最近はこれに関して、自分のコミュニティやその周辺でどうにかならんかねと考えたりしていました。
・シティの応募期間(第一希望)をコミュニティ内で固める
→シンプルかつ制度を上手く利用する方法。上手くいきそうだし多分やります。
・新しい練習仲間を見つける
→上のプランが失敗したらやります。顔見知りぐらいの近くのプレイヤーさんに声かけてさせてもらうかも…?
・諦めてとにかく大会に出て内的に自分を高める
→時間と労力のコスパが悪い最終手段。嘘はつかない方法なのでLimitless使ってやるかも。
こんな具合でいくつか改善していく方法はあるのかなと思います。
結局何が言いたいのかというと、熱量を持っている無限ポケカプレイヤーが身内にいるなら有り難く囲っておこうという話。モチベーションの問題がもしあればあればシティの申し込み時期を統一することや、新たに練習する人を増やすことで工夫できるよね〜という話です。
6. おわりに
ここまで付き合っていただきありがとうございました。
もし面白いこと言ってるなぁと思っていただけたら、スキのボタンやフォロー、感想を何らかの形で伝えていただけると励みになります。実は語りの部分で没にしている話がもう一つあるので、やる気があったら追記するかもです。
またモチベーション次第で記事を書いたり、有料で記事を出したりすると思うので、その際にはよろしくお願いします。
誤字脱字、質問等あればX( @karuta_pcg)までご連絡ください。
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