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カバー株式会社(5253) 2025/Q1 決算予想
はじめに
2024年8月8日にカバー株式会社2025/Q1決算発表が予定されております。
当記事ではプレスリリースやIR情報などの公開情報を基に、2025年3月期第1四半期の決算内容を予想していきます。
※当記事内で記載している内容は必ずご自身で正確性・信憑性をご精査ください。
また、当記事の内容によりいかなる不利益を被ったとしても一切の責任を負いません。投資をする際は必ず自己責任でお願いします。
なお、今回は筆者都合により従来と異なる簡易版での公開となります。
2025年3月期 通期売上高見通し
![](https://assets.st-note.com/img/1722752314404-vOFtIdykBW.png?width=1200)
上期会社予想:14,426百万円
通期会社予想:36,481百万円
コンセンサス(Q1) : 6,175百万円
コンセンサス(上期):14,820百万円
コンセンサス(通期):37,935百万円
2025/Q1 売上高筆者予想
![](https://assets.st-note.com/img/1722752151950-B8xRIFZJyx.png?width=1200)
上期売上高 予想進捗率49.1%
通期売上高 予想進捗率19.4%
各分野筆者売上高予想の内訳
筆者が予想した数字の内訳を記述します。
配信/コンテンツ分野
![](https://assets.st-note.com/img/1722780540650-Acw9UEMRoJ.png?width=1200)
配信/コンテンツ分野の構成は主にYoutubeメンバーシップ、Super Chat、動画広告収入、音楽ストリーミングサービス上での販売収益となっている。
・Super Chat
2025/Q1(2024年3月~2024年5月)におけるSuper Chat売上高は①約255百万円(プラットフォーム手数料差引後)と推定。(Play Boardより集計)
・メンバーシップ
2024年5月末のYoutube総チャンネル登録者数は約8,817万人。
2024/Q4の傾向を参考とし、約76.10人に1人がメンバーシップへ加入していると仮定し計算。
8,817万人/76.10人≒約115.86万人
115.86万人×490円×3か月 ≒ ②約1,703百万円
・動画広告収入、音楽ストリーミングサービス など
動画広告収入他割合を約1割程度と仮定し、③約218百万円と推定。
・2024/4Q「配信/コンテンツ売上高」
①255百万円+②1,703万円+⑤218百万円 ≒ 約2,176百万円
以上の想定より、2025/Q1「配信/コンテンツ分野」売上高は約2,176百万円と予想。
想定上振れ・下振れ要因
・メンバーシップ等加入者割合の増減
・動画再生数増減等による広告収入の増減
ライブ/イベント分野
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ライブ/イベント分野の構成はオフライン、オンラインでのチケット販売収益、イベントに際した物販収益及びイベントの様子を収録した映像ソフトウエアの販売収益等となっている。
2025/Q1(2024年4~6月)の主なライブ/イベント事業について
<チケット・現地物販関連>計 約566百万円
・2024/4/6:ときのそら 6th Anniversary Party「Keep Shinin'」
開催形式:現地・オンライン
※昼・夜の2公演
会場:YAMANO HALL
現地:17,000円~7,500円
オンライン:11,400円~7,500円
![](https://assets.st-note.com/img/1722766045629-N7imR2QG24.png?width=1200)
・2024/4/27:hololive production x DreamHack Melbourne 2024: Down Under
開催形式:現地・オンライン
会場:ロッド・レーバー・アリーナ(オーストラリア)
現地:89AUD~49AUD(約8,900円~約4,900円)
オンライン:42AUD(約4,200円)
![](https://assets.st-note.com/img/1722766152338-pCkWonSbnV.png?width=1200)
・2024/5/11:hololive Meet at Taipei 2024
開催形式:現地
会場:台北ミュージックセンター
現地:3,800TWD~2,800TWD(約18,240円~13,440円)
![](https://assets.st-note.com/img/1722766395500-nuQOHuzews.jpg?width=1200)
・2024/5/25-26:hololive GAMERS fes. 超超超超ゲーマーズ
開催形式:現地・オンライン
会場:国立代々木競技場 第一体育館
現地:14,200円~8,500円
オンライン:5,500円
![](https://assets.st-note.com/img/1722766479046-0RcYhrFPrE.png?width=1200)
・2024/6/8:HOLOSTARS 5th Anniversary Live -Movin’ On!-
開催形式:現地・オンライン
会場:豊洲PIT
現地:8,800円
オンライン:6,500円
![](https://assets.st-note.com/img/1722766466670-hwdxBP4Fzp.png?width=1200)
・hololive SUPER EXPO 2024 後夜祭
東京会場:5/25~6/2
宮城会場:6/8~6/16
大阪会場:6/22~6/30
![](https://assets.st-note.com/img/1722766509746-UXcpdD6s5g.jpg?width=1200)
<オンライン物販・映像ソフトウエア関連>計 約220百万円
・2024/4~5月発送:1st兎田ぺこらいぶ「うさぎ the MEGAMI!!」ライブグッズ 2次販売
・2024/5~6月発送:角巻わため 2nd Live「わためぇ Night Fever!! in TOKYO GARDEN THEATER」ライブグッズ 2次販売
・2024/5月発送:HOLOSTARS 5th Anniversary Live -Movin’ On!- 先行発送
・2024/4/24発売:Blue Journey 1st LIVE 「夜明けのうた」Blu-ray
・2024/5/29発売:常闇トワ 1stソロライブ “Break your ×××” Blu-ray
以上の想定より、2025/Q1「ライブ/イベント分野」売上高は約786百万円と予想。
想定上振れ・下振れ要因
・各ライブ、イベントにおける想定オンライン参加者数の乖離
・各グッズ、映像作品における想定売上高の乖離
マーチャンダイジング分野
![](https://assets.st-note.com/img/1722780021553-mIHiHuhyEq.png?width=1200)
マーチャンダイジング分野の構成はEC(Electronic Commerce:電子商取引)での商品販売収益となっている。
①2024/Q4の振り返り
前四半期(2024/Q4)のMD分野収益は4,414百万円と過去最高。
主な好調の要因として、タレントの記念グッズ配送時期が下半期に偏重していること、また年末要因による発送遅延により約300百万円がQ3からQ4へ期ズレが生じたことが背景にあります。
そのためQ4は前受金の約6割がP/L計上されたと予想しておりましたが、実際には従来と同じ5割程度の水準でありました。
Q3時点の前受金5,708百万円の約5割にあたる2,854百万円からの乖離は約1,560百万円となります。
MD収益の内訳を分解すると、
MD(4,414百万円)=前受金50%(2,854百万円)+1,560百万円(期内収益)
MD収益のうち、1,560百万円(約35%)が期を跨がない収益になったものと想定されます。
②2024/Q1の振り返り
前年同期(2024/Q1)のMD収益は2,091百万円。
前受金4,097百万円のうち、約5割に当たる約2,049百万円がP/Lへ計上されております。
前受金の一部はライブ/イベント分野へ計上されるため、MD分野へ寄与した相当額は前受金の約4割程度と推定し約1,639百万円。
2024/Q1のMD収益を分解すると、
MD収益(2,091百万円)=前受金40%(1,639百万円)+期内収益(452百万円)
MD収益のうち、約452百万円(約22%)が期を跨がない収益になったものと想定します。
③2025/Q1の予想内訳
2024/Q4の前受金は5,115百万円。
①(2024/Q4)と②(2024/Q1)どちらの傾向を採用するかですが、基本的には前年同期と同じ傾向になりやすい分野であるため②(2024/Q1)を採用し参考とします。
MD=前受金40%(2,046百万円)+期内収益(MDの約25%)
MD(2,728百万円)=前受金40%(2,046百万円)+期内収益(682百万円)
以上の想定より、2024/4Q「マーチャンダイジング分野」売上高は約2,728百万円と予想。
想定上振れ・下振れ要因
・受注、在庫商品の販売数および販売単価の増減
ライセンス/タイアップ分野
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ライセンス/タイアップ分野の構成はライセンスアウトの対価としてのロイヤリティ収益及び広告出稿企業やメディアからのプロモーション料・出演料収益となっている。
2024年4月~6月に開催・発表された主なタイアップ事業
・hololive night
![](https://assets.st-note.com/img/1722778762232-lqYKhz2SYx.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1722778837637-yK6QLTx9RB.png?width=1200)
・hololive production X CAPSULE Cheer UP Run
![](https://assets.st-note.com/img/1722778876341-5fH0bt2zAZ.png?width=1200)
・「がうる・ぐら」 x SuperGroupiesコラボコレクション
・「小鳥遊キアラ」 x SuperGroupiesコラボコレクション
・「ワトソン・アメリア」 x SuperGroupiesコラボコレクション
・「森カリオペ」 x SuperGroupiesコラボコレクション
・「一伊那尓栖」 x SuperGroupiesコラボコレクション
・ホロライブEnglish -Advent- × OMOCAT
・KANGOL REWARD×ホロスターズ
この様な状況から、過去1年間と同程度の収益が確保できると推定し、2025/Q1「ライセンス/タイアップ分野」売上高は約1,400百万円と予想。
想定上振れ・下振れ要因
・コラボレーション(案件)数および契約単価の増減
営業利益について
2024/Q1の利益率は17.41%。
タレントの稼働を比較的伴わないマーチャンダイジング分野およびライセンス/タイアップ分野の比率が上昇することで利益率は向上する傾向にあります。
hololive EXPO2024 後夜祭におけるグッズ販売等により利益率の向上が期待できる一方、基本的にマーチャンダイジング分野は下半期に強い傾向にあるということ、また積極的な海外事業展開により一定の経費を要しているとの可能性を考慮しております。
このことから、前年同期と同水準である利益率17.5%前後を想定し、営業利益は約12億円前後を予想します。
最後に
直近は日銀の政策変更やアメリカの経済動向や大統領選、中東情勢などを巡り世界的にリスクオフの流れが加速しております。日本市場においても日経平均やTOPIXが大幅に下落し、グロース指数も一段安の展開となりました。
金利上昇は成長株にとってアゲインストでありますが、直近の円安局面ではバリュー銘柄への資金シフトが目立ち国内成長株にとっては厳しい展開が続いておりました。
今後売りが一巡し、円の価値が高まった時点においては内需企業の多い国内成長銘柄の水準見直しが起きる可能性もあるのではないかと考えておりますが、当面はポジションを取り辛い展開です。
まずはカバー社の足元業績に期待するとともに、"木より森を見よ"とは反対の展開が来た際に物色対象となることを期待したいと思います。
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X(旧ツイッター):@karuta_54
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