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宇宙科学技術連合講演会に参加してきました。

記事を開いてくださったみなさん、こんにちは!
私たちは、学生団体「KARURA(カルラ)」です。
日本とアメリカで協力しながら火星探査ローバーを製作しています。

各種SNSリンクはこちら↓
<https://linktr.ee/karuraproject>

Webサイトはこちら↓
<https://karura-project.studio.site/>


この度、我々KARURAは第68回宇宙科学技術連合講演会(宇科連)に参加いたしました!


集合写真


宇科連は、宇宙開発の分野で国内最大規模の学会です。
KARURAは以下の二つの題目で発表を行いました。↓

  • 口頭発表:「火星探査車の国際大会に向けた学生による生命探査機構の共同開発」

  • ポスター発表:「火星を想定した環境下でのローバーによる簡易的な土壌試料採取・生命探査機構の開発」


口頭発表では、University Rover Challengeの来年度大会に向けて開発を行なっている生命探査機構の話を中心に、KARURAは学生レベルで国際開発をしている世界で唯一のチームであること等をプレゼンさせていただきました。

実際の宇宙探査に関わっている研究者・技術者の方々に発表を聴いていただき、質疑応答ではJAXAの研究者からアドバイスをいただいたり、企業の方から協賛のご提案をいただくなど、大変有意義な時間となりました。


発表のようす


ポスター発表では、昨年度大会で開発した土壌試料採取・生命探査機構の発表を行いました。
ここで発表の一部をご紹介します。


KARURAは、JAXAやNASAのローバーの下位互換ではない、オリジナリティのあるローバー開発を目指しています。

しかしNASAの火星ローバーに搭載されている分析機器はどれも非常に高精度で、学生レベルの開発では全く敵いません。
そこでサイエンスチームでは「そもそも生命とは何か」「何を見つけたら生命とみなせるのだろう」というところから議論し、NASAとは異なるアプローチを考えました。 

そのひとつが「地球外の生命はどういうものか全く分からないので、探査は色々な”軸”を持っておくべきだ」ということです。

現在のNASAのミッションでは、地球の生命に似た生命(地球ライクな生命)を想定した高精度の化学分析を行なっています。しかし地球外生命が全く見つかっていない現状で、本当に火星の生命もATPを使うのか、アミノ酸やタンパク質が大事なのか、そもそも炭素を主体とするのか、言い切れない部分があると思います。
このことから、KARURAでは試料の特性評価、つまり形状に着目して「生命っぽい形をしたもの」を探査する手法の開発を行いました。これを化学分析と併用することで、複数の”軸”を持った生命探査の実現を目指しました。


特性評価には株式会社IDDK様からご提供いただいたワンチップ半導体顕微機器を使用しました。
これは手のひらサイズで顕微鏡の役割を果たしてくれる優れものです。


ワンチップ半導体顕微機器の観察像


これを使って観察した像から粒子のみを抽出し、粒子の円形度を自動で算出するプログラムを開発しました。このシステムで、自然界でも円形度が極めて高い「珪藻」のような微生物の検出を目指しました。

KARURAサイエンスチームでは、このような自由な発想に基づく開発によって、実際の宇宙探査でも使えるような新しい技術を生み出すことを目指しています!

宇科連では、生命探査を専門とされている研究者の方にも多くのアドバイスと激励のお言葉をいただきました。
いただいたアドバイス・知見を元に、より良いローバーの開発を行なってまいります。


是非今後とも応援よろしくお願いいたします。


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