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未来へ

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未来を描いて、きょうもあしたも地道に、大事に、
一歩一歩を進める。
すぐに結果は出なくても、「きょう」の一事が未来に続く。
そう、「きょう」は未来につながる、たいせつな一日目。

そんなあたりまえのことを、思い出させてくれた
秩父ウイスキー祭だった。

とくに最初のセミナーで感じたものは、すがすがしさ。
この日の空のように、まっすぐな広がりを感じて、
屋内なのに、とても明るい50分間だった。

味と香りの違いを語る27歳の彼の、目指すべき味に
向かって生きている姿に、
20代って、かがやいている世代なんだなあ、
ということを久しぶりに実感した。
若さとかエネルギッシュとか、なんていうんだろう、
そういうことだけじゃなくて、なにかきらきらしたもの。

このまっすぐさは、迷いのない信念をもって前進したいと
自分自身を鼓舞しながら、生きている人のもの。
思い通りの結果は得られないかもしれなくても、
設定したゴールを――高みを目指して仕事をしている。

確約のない未来を楽しみに目指して進む。
自分を受け入れてくれた社長から預かっているバトンで、
走っている。

わたしもこうありたい、こうでなければ――ということよりも、
若い人たちは彼のようであってほしい、と感じた。
わたしはそんな人たちのために、なにかやりたい、と。

もちろん自分だって、預かっているバトンをもって
走っている途上なわけだけど。

どちらかといえば、わたしは正直な人間だと思う――
が、ここ数年で心がまっすぐにならないことも多くなった。
生きるのに時間が足りない、という思いが強くなってきたから
かもしれない。

だから、未来をスパーンとまっすぐ明るく目指す“若者”を見て、
しかも仕事や人生でかかわりのない――ウイスキーという接点が
なければこの日会うこともなかった若者の姿を見て、
嫉妬や羨望ではなく、彼らのためになにかもう少しがんばろう、
なんて思えたのは、ちょっと不思議な感覚でもあった。
(年をとったということもあるのかな?)

同じ空の下にいる。
道のりは違うし、スピードも違うけど、でも同じ空の下で、
時間を進めている。
少しずつ、先へ、先へ――未来へ。

なんて思っていたら、セミナーのしめくくりには、30年後の
ウイスキーセミナーのスライドトップページで予告が!

うーん!!
こういうの、好きだなあ!!!!

30年後…………って、70超えているけど、聞きたい。

あ。

でも、まあ、うちの母くらいに活動的に生きていけたら、
参加できるかもしれないね。

その前に一緒に一度、鹿児島の津貫に行ってみよう。
まっすぐなひとたちの仕事を見せてもらいに。

(2016年2月23日・Facebookノート投稿)
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うは。
ちょっと気恥ずかしい。でも、嘘ではない気持ち。
すがすがしかった感動があったのだと、この投稿を見て思い出す。

ちょっと単純で、ちょっとまっすぐな自分の姿、
なんとなく明るい感じで自然に綴ることのできた日を、
こうして振り返る機会が得られて、なんだか幸せかも。

背筋伸ばして、口角あげて、少し目線を上に、歩いてみよう
――なんて思えるから。

過去の自分に、「ありがとう」。

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