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『三ノ輪の三姉妹』に寄せて③|宮野より

8月末~9月の頭まで、かるがも団地は
『三ノ輪の三姉妹』という演劇を上演します。
それに寄せて、劇団員の3人の
創作のきっかけや創作中に考えていることを記していこうと思います。
第三回目は制作(と飛び道具)の宮野風紗音が、
星のホールでの公演に至るまでの思い出を書きました。


三ノ輪の三姉妹に寄せて(制作:宮野風紗音)

みんないっぱい文章書けてすごいぜの気持ち、宮野です。

作品内容に関することが続いたので、私からは公演に際しての思いを書き連ねてみようかと思います。

かるがも団地は、ひょんなことから生まれた劇団です。
元々大学のサークル(首都大学東京 劇団時計)同期だった私たちは、もうこのメンバーで演劇するのは最後だなーという気持ちで卒業公演を上演して、なんならそれを売りにしてお客様に「最後だから来て!」と呼びかけていました。

そんな卒業公演が終演してちょっとして、たまたまあった3人のグループラインで新宿眼科画廊で公演打ちたい、なんて話が出て、じゃあ劇団旗揚げするかーとなり、その年末に旗揚げ公演をやって気づけばもう第9回本公演。

最後なんて大嘘すぎました。だから私たちはかるがも団地になってから、“メンバー誰かが死ぬまでずっと続けるので観に来られるときに観に来てください”というスタンスにしています。

旗揚げ公演は2018年12月、3人だけでの上演。そこから気づけばフレンズ(客演さんやスタッフさんなど)は総勢60人を超え、最近は10名以上の座組で上演することも多々です。大きくなったものです。

3人での旗揚げ公演で2300円ほどの極小黒字を出していた頃はもちろん、まさかMITAKA “Next” Selectionに選ばれるなんて思ってもみませんでした。でも(今の座組にはいない全員やお客様を含めて)みんなのおかげでこんな素敵な場所に今年いられること、最高の気分です。毎日はしゃいでいます!

今回、三鷹の街の中に掲示されているポスターを見てくれた古くからの友人や、旗揚げ公演を観に来てくださったお客様が“観に行くよ!”と連絡をくれました。
なんだか、かるがも団地ってこういうものなのかもしれないと思います。どこかに行ってもまた帰ってきたり、住んでる人が増えたり、近所の人たちが気にかけてくれたり。
適当につけた“かるがも団地”の名前がこんなに実感を伴うまでに成長してきたことが嬉しいです。これからもみんな一緒に楽しくやっていきましょう。

そうそう、余談なのですが、『三ノ輪の三姉妹』の台本を読んだとき、かるがも団地のこれまでの歩みを感じさせるような語句が出てきたりして、ああいろいろやってきたなあ、と思って初読でちょっと泣きました。
今回は製本版上演台本(最新版はpdfでついてるよ!)も販売しているので、もしよかったらどこでそう思ったのか探してみてください。

かるがも団地は多分これからもよっぽどのことがない限りは続いていくのだと思います。
だからいつ観に来てくださっても嬉しいのですが、そりゃあ毎回観てほしいのでもしご都合がつきましたらぜひ『三ノ輪の三姉妹』に来てみてください。
愉快な仲間と愉快だけど一筋縄じゃいかない人間ドラマをやっています。

ああかるがも団地って観たことあるけど最近こんなところで上演してるんだ、とか、昔の友人が出てる、とか、名前聞いたことあるけど観たことないな、とか、いつも行ってるから行こう、とか。
どんな理由でも大歓迎です。団地はいつでもそこにあります。

2018年のわたしたち(撮影:森山かれん)
第1回公演『羽生くんが来た』終演後
小道具の量だけははじめから多い

公演情報

MITAKA “Next” Selection 25th
かるがも団地 第9回本公演
『三ノ輪の三姉妹』
2024年8月31日〜9月8日 三鷹市芸術文化センター 星のホール
作・演出 藤田恭輔

『三ノ輪の三姉妹』フライヤー表
『三ノ輪の三姉妹』フライヤー裏

<Introduction>
荒川区三ノ輪。
下町を走る路面電車と、都心を巡る地下鉄の交差点。
古びたアーケード商店街から一本路地を入った所にある家で、 私たちは育ちました。

姉の葉月、私・苑子、妹の茜。
私たちは誠に嚙み合わせの悪い姉妹です。
今更修復するのも面倒な溝を、互いの間に保ったまま大人になりました。

そんな三人をひとりで育てあげ、
どんな時も分け隔てない愛で包んでくれた奔放な母は今、
くたばろうとしています。

生い先そう長くない彼女を前に、
わたしは、
わたしたちは、
これからどこに向かえばよいのか、今更のように考え出すのでした。

家族。
なぜか共に生きてしまった、いちばん近い他人。
寝苦しいひと夏のギクシャク。
張り切ってどうぞ。

<Cast>
冨岡英香(もちもち/マチルダアパルトマン)
中島梓織(いいへんじ)
瀧口さくら

岡本セキユ
柿原寛子
奥山樹生
村上弦(猿博打)
袖山駿
はぎわら水雨子(食む派)

藤田恭輔(かるがも団地)
宮野風紗音(かるがも団地)
古戸森陽乃(かるがも団地)*声の出演

<Time Table>
2024年
8月31日(土) 13:00★【託】/18:00★
9月1日(日) 13:00★
9月2日(月) 休演日
9月3日(火) 19:15
9月4日(水) 14:00
9月5日(木) 19:15
9月6日(金) 19:15
9月7日(土) 13:00/18:00
9月8日(日) 13:00

★・・・早期観劇割引=全券種各300円引き
【託】・・・託児サービス
※対象:公演当日に1歳~未就学。料金:500円。定員:各回10人。
※申込方法:8月17日(土)までに三鷹市芸術文化センター0422-47-5122に申込み。

*受付開始は開演の1時間前、開場は開演の30分前
*上演時間は約110-120分予定

<Ticket>
【券種・料金】
一般|前売:3,000円/当日:3,500円
財団友の会会員|前売:2,700円/当日:3,200円
学生|前売・当日とも2,000円
高校生以下|前売・当日とも1,000円

※全券種日時指定全席自由
※学生・高校生以下チケットは要学生証等提示

【予約開始日時】
7月19日(金)10:00
※財団友の会会員:7月18日(木)10:00

【チケット取扱】
●かるがも団地(corich)
https://ticket.corich.jp/apply/319073/
※各回開演の3時間前まで受付
※当日現金精算

▲三鷹市芸術文化センター
・電話予約0422-47-5122(午前10時~午後7時)
・インターネット予約(要無料会員登録) https://mitaka-art.jp/ticket/

<Place>
三鷹市芸術文化センター 星のホール
〒181-0012 東京都三鷹市上連雀6-12-14

【交通案内】
JR三鷹駅南口
▶2番バスのりばから3つ目「八幡前・芸術文化センター前」下車すぐ。
▶5・6・7番バスのりばから「八幡前」下車1分
▶徒歩約15分

<Staff>
舞台監督:小玉珠成
舞台美術:いとうすずらん
照明:木村奏太(木村屋)
音響:おにぎり海人(かまどキッチン/オドリバ)
演出助手:一嶋琉衣(吉祥寺GORILLA/yhs)
脚本補佐・衣装・宣伝美術:古戸森陽乃(かるがも団地)
小道具:秋林彩(Nichecraft)
宣伝写真:藤田恭輔(かるがも団地)
記録写真:中嶋千歩
記録映像撮影・編集:松本佳樹(世田谷センスマンズ)
制作:宮野風紗音(かるがも団地)
当日運営:月館森(露と枕/盤外双六)

【協力】
もちもち マチルダアパルトマン いいへんじ くらやみダンス 汽水連 ハダカハレンチ ザジ・ズー 企画山 猿博打 (株)大沢事務所 食む派 木村屋 かまどキッチン オドリバ 吉祥寺GORILLA yhs Nichecraft 露と枕 盤外双六

【主催】
(公財)三鷹市スポーツと文化財団

<Attention>
・車椅子でのご観劇をご希望の場合は、あらかじめご予約後にご予約先(劇団/三鷹市芸術文化センター)までご連絡ください。
・聴覚に障害のある方へのご観劇サポートとして、受付にて台本の貸出を行います。ご希望の方は事前に劇団メールアドレス karugamodanchi@gmail.com にご連絡ください。(予約なしでの貸出も可能ですが、数に限りがございます。)

<Contact>
・三鷹市芸術文化センター 0422-47-5122
・かるがも団地 karugamodanchi@gmail.com

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