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撮影と編集は同時に学べ!

映画を作りたい時、
一体、どこから学べばいいのでしょうか。

これ、人によって意見が分かれます。

  • 「シナリオは王様だ!」とシナリオ学校に通う人、

  • 「カメラが大事でしょう」とカメラ雑誌をめくる人、

  • 「編集を学べばいい」とパソコンのスペックを調査する人、

  • 「映画とは演じることだ」と演技論に夢中になる人、

  • 「演出がすべてである」と多くの監督の演出術の本に没頭する人、

・・・この辺りがメインどころでしょうか。


正直、どれが正解か、なんてありませんし、
全て正解とも言えるわけですが、

僕はあえて次のように叫びたいと思います。

【まずは、撮影と編集を同時に学べ!】

と。


僕の意見も、唯一の正解ではありませんよ。

ただ、最初に、
どれか一つだけを学ぶのは、僕は反対なんです。

なぜなら、一つだけだと、

<妙に知恵がついちゃうから>。

一ヶ所だけ知恵がつくと、

そのほかの部分も
引きずられて理想が高くなりがち。

で、映画を作るとき、自分の首を絞めちゃうんです。

この具体例を書いちゃうと、
だれかの悪口みたいになっちゃうので、
やめときます。

その代わり、

【撮影と編集を同時に学ぶこと】
のメリットを語らせてください。

ワークショップ中の一コマ

撮影と編集は、<対>になっています。

そして、この両方を同時に考えることで、
映画作り全体のバランスが保たれていきます。

つまり、初心者でも
映画が現実的に作りやすくなるんです。

例えていうなら、
<撮影と編集>は、
<買い出しと調理>の関係です。

買ってきたものの範囲でしか
調理はできないし、

買い出しする時は、
調理のことを考えて素材や数量を考えます。

買い出しと調理は<対>ですよね。

まず、
撮影してから編集をやってみることで、

「あれを撮っておけばよかった」
「こっちから撮ればよかった」
「ここをもっと長く撮っておけばよかった」
「ここはアップで撮ればよかった」

・・・など、改善点がどんどん具体的になります。

そして、
編集してから撮影をすることで、

「音は後から足せばいいな」
「ここは編集で直せるな」
「これは編集では処理できないから、きちんと撮っておこう」
「これも撮っておけば編集で使えそうだ」

・・・など、編集を見越した思考ができるようになります。

撮影と編集が、
<対>になっているからこそ、

どちらかだけにこだわってしまう、
ということが避けられます。


ワークショップ中の一コマ

撮影と編集を同時に学ぶ。

そんな場を用意したくて、
僕は、長年、ワークショップを開催してきました。

カルフのワークショップでは、
1日目に課題シナリオをみんなで撮影し、
2日目に、全員がそれを自分で編集します。

編集すると、撮影を後悔することになるんです。

「あれを撮っておけばよかった!」
「思った感じに撮れてない!」
「あー、余計なものが入ってる・・」

こういった、後悔の一つ一つが、
次に自分で撮るときの起爆剤になります。

僕はこのワークショップを20年もやってて、

正直、初心者の方が何に後悔するか、
実は、かなりわかってます。
(初心者の悩み事はほぼほぼ同じです)

でも、それを事前に指摘されると、
「うるせーなー」となるのもわかってる(苦笑)。

とはいえ、どーーーしても伝えたい、
これだけは絶対に注意して欲しい、
ということを、しぼってしぼって、
撮影前にレクチャーするようにしています。

それを教えろよ!
と思うでしょう。

でもね、ここで書いても伝わらないし、
ピンとこないから興味も持たれないんです。

例えると、
老人が若者に、「歯を大切にしろよ」とか言う感じでしょうか。

実際、
1日目の撮影前のレクチャーで
僕はかなりしっかりとお伝えするんですが、

撮影が始まると、ほぼ無視されます。
(これも、毎度のことなので、慣れっこです)

そして、2日目の編集を通して、
「オリカワが言ってたのはこれだったのか!」
とようやく腹に落としてもらえる、というわけなんです。


やっぱり、
撮影と編集はセットで学ばないといけない、と強く感じます。


カルフの映画制作体験ワークショップ。

最後までの実際の体験を通して、
実践的な知識をつけてもらう場です。

うまくいかないことも多いです。
それも、やってみないとわからないんです。

「知ってる」と「わかった」の間を埋めます。

安全な場所で、楽しく失敗することで、
ネットや書籍では学べない経験をしてください!

▼2月に募集開始します。

第29回映画制作体験ワークショップ(東京開催)
5月24日(土)/25日(日)
https://eigaschool.com/



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