絵コンテについて、みんなが間違っていること
突然ですが皆さん、
『ピクショナリー』というゲームをご存知ですか?
ピクチャー(絵)とディクショナリー(辞書)を掛け合わせた造語で、イラストを使ったゲームです。
2チームに分かれ、お題が出されます。
チームの一人がそのお題を絵に描き、チームのメンバーが何かを当てる。
どっちのチームが早く当てるか、というゲームです。
外国では結構有名らしいです。
数年前。
一度だけ僕はこのゲームで遊んだことがあります。
僕は絵だけはそれなりに得意です。
生まれてこのかた、絵を描くことで困ったことは一度もありません。
そんな僕が、
イラストで競うこのゲームで、あっさり負けたのです。
『ピクショナリー』のお題は様々です。
「ベッド」「コップ」みたいなものもあれば、
「美しい」「気分が悪い」などの感情まであります。
その時、最初のお題は「イス」でした。
僕はお易い御用、とばかりに、
斜めから見た3Dのアンティークなイスを描き始めました。
その間、隣のチームのイラスト担当は、小文字の「h」みたいなものを描きました。
すぐさま、チームのメンバーが叫びました。
「イス!」
瞬殺されました。
『ピクショナリー』というゲームは、
きれいなイラストを描いて下さい、というゲームではありません。
“絵を使って、いかに早く、人に情報を伝えられるか”
を競うゲームなんです。
これは、絵コンテにとっても同じ。
撮影現場では、丁寧にきれいな絵を描いてる場合じゃありません。
事前に絵コンテを描くときだって、きれいな絵を描いてみんなを感心させるのが目的じゃありません。
それなのに・・
「絵が描けないから絵コンテはムリ」
「俺、絵が下手なんだよなー」
こういう発言が多い。
こういった考え方は、絵コンテに限り、間違ってるんです。
今後この連載でも、絵コンテについてはじっくりまとめていきます。
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